何人で書いておられるのか知らないが、読売新聞の「編集手帳」というコラムがある。取り立てて高尚を気取るでもなく毎日淡々と実に優れた視点には毎度感心しているのである。
「不景気三点セット」という実にうがったと言うか当を得ていると言うか、全くその通りと感じいる記事があった。
三点セットその1は「もやし」である。毎日と言ってもよいくらい食しているものである。実に家計に優しくそれなりに栄養もある優れものである。
その2は「鍋物」だという、その利点には外食削減効果を上げていた。これは実に家庭的な食べ物であるが、あいにくと鍋物は小生のメニューには少なく、この点で小生は遅れを取っているような気がしている。次の冬には新たな鍋物の献立を加えることを考えなければと思っている。
その3は「お笑い番組」である。腹の底から笑え、生活の不安を忘れさせてくれる演芸が理想形だという。
例えば子供の頃にラジオでよく聞いたかつての名人による古典落語や「とんま天狗=大村昆さん」や「てなもんや三度傘=藤田まことさん」などはこれに該当するような気がするのだが、最近では残念ながらこれといったものにいまだ出会えていない。
TVの漫才はあまりに賑やかで見るに耐えないし、落語もなんとなく味わいが乏しく心からのめりこめない、ドラマや映画もほとんど小生向きのものはない。
時代が悪いのか小生があまりに高齢化しすぎて時代に合わなくなったのか、それとも双方なのだろうか。