サブちゃんが潜り込んでしまった板戸の前で、呆然とする私。そこへ住人のおじ様が帰宅され、「カクカク、シカジカ」とお話しするとすぐに板戸を開けてくださった。でもサブちゃんの姿はどこにもない。
「うちにもメス猫がいてね、室内から出さないようにしているけど、時々勝手に庭に出て軒下に入ってることがある。猫の好きな場所だから、サブちゃんもそこにいるんじゃないだろうか?」
すると軒下から「ミャ~」。やっぱりそこにいたんだね。このお家も広いお宅、メス猫ちゃんが室内を移動するたび、オス猫のサブちゃんも同じ方向へ軒下を移動しているように思える。サブちゃんたら・・・。
ここで再度エサを見せ、おびき寄せる。サブちゃんにちょっとしたスキがあったので、首根っこをむんずと掴み捕獲成功!そうそう、ついさっきもブロック塀の上でこんな風にサブの首をつかんだなぁ。
でも、それでは終わらなかった。捕まえられたサブちゃんは半狂乱になって絶叫し、うなりながら必死でもがく。するとおじさまも援護に来てくださったのですが、鋭い爪をふりまわし大暴れ。結局は大人二人でも押さえられず、さらにエキサイトしたモックンは再び軒下へ逃げ込む。
「さっきよりもはげしく興奮してるから、サブちゃんが落ち着くまではどうにもできない。長期戦で行きましょう」とおじ様がおっしゃる。そうですよねぇ・・・・。
格闘の際にモックンの鋭い爪が私の右腕を何ヵ所も縦に裂いた。ほかにも、爪が鉤型なので肉まで深く刺さって抜けないままモックンが暴れ続けた傷がある。そこは爪がはいったポイントよりもその内奥の組織がダメージを受けているのが皮膚越しでも確認できる。変色も進んでいる。これは化膿すると確信したね。そこで何を思ったか、人間の私なのに行きつけの動物病院へ電話してしまったのよ。そしたら親切に、「猫はトイレの砂とか、外の土等を踏んでバイ菌が付着してる時があります。引っ掻かれて化膿するようだったら病院へ行って下さい。何科へ行っても出される薬は結局同じものだと思いますよ」と答えてくださった。で、爪が深く肉まで入っていたので夕方に某総合病院へ。予約なしの上、受付時間も終了だったから救急外科(!)に回ることになった。えらい大げさやな!
「炎症反応が進んでます。爪は中に残ってないようだから処置は不要ですが、洗ってキレイに保って下さい。化膿止めの抗生剤を飲んでください」とのことでした。二日間ほどは「薬飲んでも化膿するかも?」という微妙な腫れ状態が続いたものの、抗生剤のおかげで化膿せずに済みました。医師の先生、ありがとう!
普段あまり病院へ行ったことがない私は、ここで診察&お薬の費用が1000円程度という安さだったことに驚きましたのよ。あ~、日本の健康保険はありがたいわぁ。反対に黒船・モックン・サブちゃんは保険がないからすべて自己負担。この三匹がまたよく病院へ行くのよね。モックンは去勢や膀胱結石で入院したり、サブちゃんは病気治療の上にサカリ期のケガで入院したり手術したり、黒船だって狂犬病のお注射、誤飲の催吐処置、結膜炎、関節炎で何度も診察受けてるし・・・。
そうそう、サブちゃんの話でしたね。逃げたサブちゃん、捕獲に失敗して再度軒下へ隠れたサブちゃん。
以下サブちゃん③に続く