重たい本を続けて2冊読んだ。
須賀しのぶ著「また、桜の国で」と朝井まかて著「恋歌」。
「また、桜の国で」はポーランドの日本大使館に赴任した若き外務書記生の青年が、
ナチス、ドイツの周辺諸国への侵攻に立ち向かい、戦争回避に向けて危険を顧みず奔走する。
戦争とは?平和とは?いろいろ考えさせられる奥の深い少し重たい本だった。
もう少し詳しい感想を以前にこのブログ上で綴っています。お時間のある時にお読みください。
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そして次に読んだのが、朝井まかてさんの第150回直木賞受賞作品「恋歌」。
私の全く知らないお初の作家だ。ブログ友ビオラさんの記事で知った。
最初は図書館で借りてきたが、途中からこちらもKindleで読んだ。
短歌に詳しい方はきっとご存知でしょう。樋口一葉の師、「中島歌子」の生涯を描いた作品。
彼女(登世)は、幕末、尊王攘夷の嵐が吹き荒れる中、その先鋒をいく水戸藩天狗党の士に、
熱烈な恋を成就させて嫁ぐ。が彼女を待っていたのは波乱万丈な人生だった。
水戸藩のお家騒動にも似た争いに巻き込まれ、ついには逆賊とされ、とらえられ投獄される。
水戸藩の天狗党と言えば、悪いイメージしか私にはなかった。暴れ者、ならず者・・・・。
が、この小説を読み、少し考えが変わった私だ。
天狗党と諸生党に分かれての水戸藩内紛はむごたらしい争いであったが、
物語の最後に明かされる感動の真実に心洗われる思いだった。
そして「星がひとつほしいとの祈り」原田マハ著。
少し軽い本が読みたいと図書館で何となく見つけた本。美しい題名に魅かれた。
全く予備知識はなく、原田マハさんなら絶対面白いはずと借りた。
一冊読み終えると、読む読まないに関わらず、手の届くところに本がないと落ち着かない私だ。
「大当たり!」 ほぼ半日で夢中で読んでしまった。
あらゆる世代の女性が主人公となって登場する7編からなる短編集。
どの作品も心に沁みる話であるが、私は「長良川」が一番好き。内容は秘密ね。
この小説の面白いところはストーリーだけではない。舞台が全国津々浦々。
方言が頻繁に使用され、それが小説に安らぎと癒しを与えているように思う。
チョッピリ疲れた時、手に取りたいような、そんなほんわかとしたとても優しい本でした。