夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

ELMO ST800 によるテレシネテスト開始

2020-09-06 11:44:06 | Weblog
映写機を FUJICA SH9 から ELMO ST800 に変更して初めてのエリアルイメージテレシネをやってみました。
映写ランプは H3 12V 55W 、車のフォグランプで定番のハロゲンランプです。このランプの光を均一にするためランプカバーの穴にプラバンを二枚重ねて貼り付けました。写真の世界で使うアンドンの考えです。

ランプの熱で溶けるのではと心配しましたが今のところ大丈夫。
二枚ではまだ光が強いので目論んでいる F8 にするにはもう一枚追加してみます。

では、問題のフリッカー対策です。HVR-Z5J のアイリスをゼブラパターンが出ない位置まで絞りました。ん?、逆ですね。開いちゃってる。少々頭が混乱してます。


現状で映写速度調整 VR に白いマジックで印を付けておきます。いじるのは18コマ側です。


最初はフィルム無しで映写してフリッカーが消える位置にセット。次に実際にフィルムを掛けて微調整。


この位置でほとんどフリッカーが消えました。20コマのはずです。


SH9 でテレシネしたそのままの設定では明る過ぎるのでシャッター速度を 1/60 に変更。
SH9 の場合 は1/60 ではフリッカーが収まりませんでした。


一回目のテストです。カメラの FHOTO 機能でメモリースティックに記録、トリミングして左右反転しました。










結果は予想以上でした。画質はどうやってもこれが限界ですが、SH9 で悩まされたフリッカーは気になりません。
ST800 のモーターはジェネレーターで制御していますが定速性は抜群です。かつてスクリーンプロセスでやったテレシネは借り物の ELMO GS1200 で、ST800 同様定速性は全く問題ありませんでした。
次の研究はフィルム面と中間レンズの位置関係ですがネットで調べても役に立つ情報はありません。自力でやるしかないようです。

昼寝の後でこんなこともやってみました。
ST800 の映写レンズはズームレンズですが、広角端と望遠端で映写画面に違いが出るのではないかと考えたんです。
これは広角一杯の状態。


球面の歪みが出ました。前から気づいていたのですがこんなに歪みます。

カメラをズームで寄れば見ている人にはわかりませんが気に入りません。

ではズームのツマミを右一杯に回して望遠端にすると、


歪が格段に少なくなりました。


カメラのズームを画面上下ギリギリにセットすれば許容範囲でしょう。


映写機と中間レンズの距離はかなりファジーで多少変えても大勢に影響はないようです。
このテストは違うフィルムを使いましたがつなぎ目のスプライシングテープが劣化していて何度も画面が流れました。テレシネ前に点検して出来ればスプライシングテープを貼り直す必要があります。
貴重なフィルムですがつなぎ目の状態によっては2コマカットせざるを得ませんね。

ランプカバーに貼ったプラバンは一枚追加したら F8 程度でヒストグラムが良好になりました。
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