夕螺の一言日記

毎日心に浮かんだことなどを書いてみたいと思います。。。(2014年3月13日開設)

2017年 8月31日(木)「低賃金は需給関係から?」

2017年08月31日 21時48分12秒 | 「政治・経済」
東洋経済に給料が安いち嘆く人は需給がわかっていないという記事があった。
たしかに様々な商品は需要が爆発的に上がれば高くしても売れますから需給関係によっても変化しますね。労働者の受け取る賃金も労働力商品を売って得た代金のようなものですから、ある仕事に必要な労働の需要が高ければ人手不足となれな賃金はある程度上昇します。
商品も労働も需要がなければ安くなりときにはたたき売りがはじまります。
しかしここで整理しましょう。
需要が高い少ないというのは、例えば建築労働者の仕事すなわちある形を持った「労働」ですね。
商品も同じように労働力を使って生産されたある形のある商品の「使用価値」です。
ところが「労働力」と「労働」は違うのです。「価値」と「使用価値」も違うのです。労働力は価値を生み出し、労働力を使用している状態の労働が使用価値を生み出します。ですから商品や労働の需給関係は商品のある目的に使われる具体的なものとしての商品の使用価値であり、先の例でいえば建築という労働の使用価値という事になります。
この使用価値というのは常に価値に近づいていき社会的平均として使用価値=価値となります。
ある優れた使用価値のある商品が出たとします。しかし競争原理からその優れた使用価値を他の企業もつくるでしょう。すると初めに使用価値が高くて高い値段で売れた商品も値下がりをしてその商品は価値道理に売られるようになります。
ある労働もその使用価値が高くて賃金も一時的に上がったとしても労働者がそこに集まってその使用価値は少なくなるでしょう。ですから賃金も労働力の価値に等しくなります。
商品の価値=使用価値、労働の労働力の価値=使用価値となっていくのは、価値とはその商品を生産するのにどのくらいの社会的平均の労働時間を必要としたかで決まります。A商品=1万円=B商品とは、A商品もB商品も生産するのに同じ労働時間(労働力の支出)を必要とすることでしか説明がつかないのです。
労働力の価値はその労働力を生産するのにどのくらいの労働時間が必要かとなりますが、その必要な労働時間というのは労働力を再生産するのに必要な生活の時間です。労働力の再生産に必要な時間にどのくらいの社会的富を消費する必要があるかです。ですから需給関係で決まるというのはある一面を見ただけの現象なのです。
労働力の価値というのは対外がその価値道理に支払われていないことが多く、そこから低賃金が生まれるのです。

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