猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

erimaの夢は昼開く。

2021年08月17日 12時27分38秒 | ルーツ

 

ホントによく降りましたねぇ...。

 

 

チューベローズの話で替え歌して以降。

 

『圭子の夢は夜開く』が、

ずっと、頭の中で流れている。

 

なぜかなぁと考えたら、

懐かしいのもあるけれど、

歌詞が自分にちょっとリンクするから。

 

私の場合、『暗かった』のは、

もっと、人生の早いうち、

からだったが。

 

で、考えた。

  

なぜこの歌の中では、

夢は『夜開く』のか。

 

時代の感覚でいえば、

『女性が自立するには厳しいものがあったから、

 夜の世界で』とか、

『暗い過去から、

 人を正面から愛するのが怖くなり、

 夜と酒に紛れて』とか、

色んな解釈が出来るような気がするけれど。

 

さて、この歌より、

少し後の昭和を生きた、

当時は子供だった私にも、

響いた部分は、少なからずある。

 

それは先述の、

暗さを残した昭和という『時代』。

 

それに、私自身の過去からいえば、

『居場所を持たず、

 行くあてもない少女だった頃に、

 手を差し伸べてくれたのが『男』であったというのが、

 否定出来ない事実』

であったということか。

 

しかし、彼らにすれば、

私は『男を利用』して、

苦しい場所から逃げた『女』ではあるが、

そこにはそれなりの『共犯関係』があったので、

きっと恨まれたりとかいうことはないだろう。

 

16だった少女が、

流され、もがいて、

抜け出すために。

 

私の場合、

結局、どうしても守りたかった、

『夜の世界には入らない」は、

守りきったが、

(今はもう「入りたい」といっても、

 「お断り!」だろうし(笑)

 現在の商売も『水商売』といえばそうだけど、

 フツーのワインレストランだし)

その後も家族由来の『暗い過去』はつきまとい、

たくさん、苦しいこと、寂しいこと、

悲しいことはあったから、

逃げたと思ったら、

逃げきれていなかった、

なんてのは、それこそよく聞く話。

 

けれど、結局は自分次第、

なんだろう。

 

時代とか、運の良さとか、

決断しどきとか、

時には『ひとでなし』になる覚悟とか、

色々あるのは間違いないが。

 

頑張れば夜だけでなく、

きっと白昼堂々、

夢は開く。

 

それに、夜咲く花も、

やっぱり陽の光りをたっぷり浴びないと、

開くことは出来ないんだよ。

 

選べ。

選べ。

 

陽射しの下で、メダカを愛でつつ、

心の中で呟く。

 

頑張れ。

 

 

巣を冷やすための水を汲みに来ていたアシナガバチも、

雨が降ったここ数日は来ていない。

見えるかな?巻き簾の上を飛んでるの。

 


人間サンドバッグ。

2021年06月18日 14時46分15秒 | ルーツ

 

人は生まれて来る環境を選べない。

けれど、進む道は選べると信じたい。

 

 

 

「もう下着が気持ち悪いから、

 自分で洗いなさいよ!」

 

これは継母が言った言葉。

 

「お前が余計なことをしてくれるから、

 この服がヨレて着られなくなったじゃないか!」

 

それは、私が洗った洗濯物を見て、

母が言った言葉。

 

洗濯してるとよく思い出す。

 

人は何かの『たが』が外れると、

自分より立場の弱いモノを叩き出す。

 

抗わないのをいいことに、

どんどんエスカレートして。

 

どうして抗わないのか、

理由は様々だが、

叩く側はそんなこと、

考えてないのか、

わかっていて、

それを盾に叩くのか。

 

私でいえば、

父が選んだ人だから、とか、

妹や弟にその矛先が行くのを避けたい、

とか、

世話になっているから、とか、

実の親だから、とか。

 

幼い頃から罵りの言葉に慣れ過ぎていて、

気づけなかった、というのもある。

 

けれど遠慮をすればさらに、

叩かれまくるのだと気づいて反撃すれば...

 

驚いたことに、

相手は驚愕の表情を浮かべる。

 

反撃されないと思ったか?

 

なぜ無抵抗で叩かれ続けているか、

理由を考えたことはあるか?

 

継母は死に、

母とは連絡を断ってだいぶ経つ。

 

今は幸せで、

やりたい放題の毎日なのだから、

思い出す必要はない。

 

だけど...

 

思い出してしまう。

 

もはや、苦しいとか、悲しいとか、

そんなのではないが。

 

今この時も、

『サンドバッグ』になっている誰かの存在はどこかにある。

 

「自分のことだけ考えろ」

 

「どんな方法でもいい、逃げ出せ」

 

そう、伝えたいのは罪だろうか。

 

叩かれない状況になって初めて、

人は考えることが出来る。

 

身体的暴力も同様。

 

「気持ち悪い」とか「汚い」とか、

「役に立たない」とか「恩知らず」とか、

それはあなたのことじゃない。

 

外に出れば、きっと、

それをわからせてくれる人がいるはず。

 

逃げることは罪じゃない。

 

助けを求めることも。

 

鎖を断ち切り、袋を破ってサラサラと...

 

抜け出すチャンスを。

 

 


逃げ口上。

2020年12月06日 13時18分58秒 | ルーツ

 

お気楽そのものの人生、でも、ときどき思い出す。

 

 

罵られ続けることの、

何と、人を疲弊させることか。

 

...私は逃げた。

 

酔っては襖の向こう側。

 

罵りの言葉を無限に投げ続ける祖父からは、

幼過ぎて逃げられなかったが、

その後は逃げ続けてきた。

 

家出をする形で、父と継母から。

 

母と連絡を断つことで。

 

絶え間ない罵りから逃げた。

 

人から見れば、

随分と被害者意識が強い様に思えるかもしれないが、

世の中には、普通の人が会ったこともないような、

本当に、他人を責めることでしか生きられない人間もいるのだ。

 

彼らの言葉を借りれば、自分が、

 

『子供は汚くてうるさいだけ』で、

『アンタなんかおかしなコトして逃げた母親そっくりで、淫乱』な、

『大したことなど出来るワケがない』

『自分ばっかり楽しい思いをして!』

『余計なことばかりする』

『思いやりのない、恐ろしい人間』

 

になってしまう。

 

...そんなのは嫌だ。

 

 

逃げるは恥、なんだろう。

たぶん、恥なんだろう。

 

でも、どんなに卑怯に思われても、

私の人生は私のものである。

 

この先、

来た道より進む道が、長い訳もない人生で。

 

いつか、逃げ切れない日がやってくるまで。

 

罪悪感とは切れぬまま、私は逃げる。

 

 

 

 

 

 


彼女たちの事情 〜K・『不運』の向こう側〜

2017年08月17日 02時57分00秒 | ルーツ

 

 己の中にある『鍵』は。



Kは私の母。

これまでは、中学時代の友人・知人たちについて書いてきたが、
『事情』といえば、彼女を思い出す。

とはいえ、彼女についてはその多くを書くことが出来ない。

なぜなら、あまりにその『事情』は、
普通の人には衝撃が大き過ぎるだろうから。

ただ、『誰かのせいにする』ということを、
もし、彼女がしないで生きられたなら。

『不運』を引き寄せる鍵が、自分にもあると、
省みることが出来たなら。

こんなことには、ならないで済んだだろうに。

私に言えるのはそれだけである。