昨日は土用丑の日でしたねぇ。
ワタクシも自分専用のウナギ串をもらいましたよ~♪
(もちろん撮影後、安全のため串ははずし、身をほぐすサービス付)
金曜深夜のことだった。
仕事から帰り、
自宅のドアを開けようとしていると。
誰もいないはずの背後から、
「チリンチリン」と鈴の音が聞こえる。
狭いマンションのエレベーターホール。
同じく、その脇には、小さな階段が設えられており.....
振り返れば、そこに『カッ』っと見開かれた、
金色の輝く目が二つあるのに私は気づく。
近づけば、数段上がったところには、
恐怖のあまりか、身を縮め、動けない様子の黒猫.....
なるほど、さっきの鈴の音は、
それを首につけた黒猫が、身をすくめた際に鳴ったものだろう。
「.....あら、アンタどこのコ?」
脅かさないように、逃がさないように、
そっと声をかけながら、歩みよれば.....
これまで家の外へ出たことがないのか、
ますます恐怖のあまりに動けない、といった様子の黒猫は、
さらに固く身を縮め.....
私が差し出す手にも、ついになすすべなく、
撫でられるままになっている。
「こわくて動けニャい...」
見れば、暑さのあまりか、
背中には大量の抜け毛。
どこの部屋から逃げてきたものなのか.....
エントランスのオートロックを自分で開けて入ったのではないだろうから、
やはり同じマンションの一室からか。
時間は深夜1時過ぎ。
各部屋を、一軒一軒回って確かめるのは不可能な時間だから、
私は一旦自宅へ入り、水を器に張って階段へ戻り、
そっと猫の前に置く。
「何もしないから大丈夫。朝になったら、おうちをさがしてあげるからね」
無理やり保護しようとして、黒猫に逃げられることを恐れた私は、
30分置きに様子を見に行き.....
朝を待って、管理人のもとへ相談に行った。
.....と。
獣医師でもある管理人さんは、
我が家の他には猫のいる家を知らないけれど、
エントランスに貼り紙をしておくから、
少なくとも今日中には飼い主さんが見つかるだろうと、
一旦、階下の自分の病院へ黒猫を保護してくれ.....
その後、貼り紙がすぐになくなっていた様子からも、
黒猫は無事におうちに帰れたらしい。
「ああ、よかった♪」
飲まず食わずで恐怖の中、一晩過ごしたからには、
あの黒猫も、家に帰って心底ホッとしたことだろう。
何より、猫の姿が見えないことに気づいて冷えきった、
主の肝も今は常温に.....(笑)
と。
その翌々日、自宅のドアチャイムが鳴り。
応対に出たゴンザの手には、
何やら高級そうな菓子折が握られていた。
どうやら、それは、あの黒猫を届けたことに関するお礼らしい。
.....なるほど、巷では、
クロネコが荷物を届けてくれるとかそうでないとか聞くけれど.....
あのマークは、本当だったんだねぇ!(笑)
黒猫さんからのお届けものは(笑)
とっても美味しいケーキでした♪
当たり前のことをしただけだから、
こんなお礼なんて別によかったのになぁ。