21年間、危険なものは手の届かない場所に、
留守中に何事かが起きてはいけないと、
旅行という旅行もせず、
細心の注意を払って暮らしてきたはずなのに…
一瞬、目を離した隙に、
うまく動かない手足で起きあがろうとして転んだらしく、
左大腿骨を折ってしまった。
高齢のため、手術も出来ず、
すでにもとから歩けないこともあって、
そのままで、痛みを薬で取りながら過ごすことになったのだが…
本当に、私は21年間、何をやってきたのだろう?
ちゃあこのために、
ちゃあこが可愛いと言いながら、
ここへ来て、
守りきってあげることが出来ないなんて…
『一瞬も目を離さない』
それは、
自分たちも食事をし、風呂に入り、家事をし、眠り、
その中では本当に難しいことだが、
それでもやはり、もっと私が注意をしていれば、
これは防げた事故だ。
いくら謝っても済まないことだが、
ちゃあこにひたすら申し訳なく、
取り返しのつかないことをしてしまったと、
あの一瞬、後ろを向いていた自分を、
一生許すべきでないと思う。