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二十番・西明寺を出て、次へ向かう道筋で見たのは、かつての名家の母屋跡。
建物は川崎市立日本民家園に移築されたということだけど.....
この門だけでも往時が偲ばれます。
川崎市にある、中原区の名の由来は、
江戸時代、平塚にあった中原御殿と、
江戸城からの中継地となる小杉御殿がその地にあったから、
だそうである。
そして、そのふたつを結ぶ街道を、中原街道と今も呼ぶ。
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こちらは明治期から昭和二十四年まで操業されてた醤油蔵。
屋根にアンテナが建てられているということは、今は住居ということかな?
どうかこのまま保存して欲しい。
中世以前より存在したという、この古道は、
東海道が整備されるまで、江戸へ向かう主要な街道だったそうだが.....
なんでもあの徳川家康も、江戸入りの際には、
ここを使ったという。
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かつての街道沿いのにぎわいを想像しながらやってきたのは.....
とってもこぢんまりしたこちらのお寺。
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十九番・恵日山【成就院】神奈川県川崎市中原区小杉陣屋町31-1
本堂も小さなお大師様の像も可愛らしい。
また、この街道は、庶民にとっては、
物資や農産物の輸送に欠かせぬものとして、地域の暮らしになじんでいたそうで。
なるほど、それは常に変わらず。
この道は、
忙しい現代人にとっても重要なものである。
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お次は、長く美しい参道を持つこちら.....
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二十六番・春日山【常楽寺】神奈川県川崎市中原区宮内4-12-14
広くて立派な境内をお持ちのこちらは、【まんが寺】としても有名だとか。
本堂内には漫画家たちが納めた襖絵、壁画も多数だそうで.....
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こんなものもあったりします。
他にも、文化財をお持ちだったり、
境内に、それらに関する詳しい説明書きなどあったり、見所いっぱい。
薬師堂もあり、川崎七福神・大黒様を祀っておられる場所でもあります。
今や、一部はかつてと違うルートを通り、
また、一部区間では激しい渋滞を起こすことでも有名な中原街道だが.....。
そこはやはり古き道ゆえ、ひょいと奥へ入れば、
各所に、その歴史を感じさせるものも点在する。
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二十七番・大栄山【東樹院】神奈川県川崎市中原区宮内1-11-1
お次にやってきたのは、山門の赤い屋根が美しいこのお寺。
境内も明るく広々。
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これまで巡礼していて、カラス天狗の姿を見たのはこちらのお寺だけ。
鎌倉では見たことあるんだけど、これは、カラス天狗について、
もう少し詳しく調べてみねばなるまい。
こちらは川崎七福神毘沙門天を祀っておられます。
なんでも、川崎市文財団というところからは、
『川崎歴史ガイド・中原街道』なるものも発行されているそうで.....。
その中では、歴史に沿って、ルート解説もされているらしく、
我々が今度の巡礼で通った道も、一部、
そこにかかっていたようだ。
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さてさてお次は、一見「普通のアパートの敷地!?」と思ったこちら.....
でも、一歩中に入ると、立派な山門が。
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二十八番・大谷山【寶蔵寺】神奈川県川崎市中原区上小田中1-4-13
川崎七福神弁財天も祀っておられるこちらでは、ご住職がとても丁寧に、
「お寺は朝早く開いて夕方早くに閉まるから、それに合わせて周るといい」
と教えて下さいました。
ちょうどこちらも本堂の戸締りをされるところだったということもあり(笑)
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とっても勇壮な仁王様!
こちらは川崎七福神弁財天を祀っておられるお寺。
将軍さまの御殿跡。
はたまた、庶民に親しむ黒い醤油蔵跡。
名主の門に、今は消えた、渡し。
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そろそろ日も傾いてきて。
いよいよ、巡礼二日目最後のお寺~。
やってきたのは.....
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二十五番・瑠璃光山【長福寺】神奈川県川崎市上小田中6-38-3
鬱蒼と樹の茂った境内に、美しい本堂が佇むこちら。
左右の扉に施された浮彫も、精緻で美しい。
他にも屋根の上に、のびやかな狛犬の姿が。
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静寂の中に立ち並ぶ木々は、とても不思議な形をしていて、
これは、男性と女性が抱き合っているみたい!?
何か、夕刻に訪れるに相応しい、そんな気のするお寺でした。
時が流れ、人の暮らしは変わっても、
変わらず道はそこにある。
さて。
玉川八十八ヵ所霊場巡り、
いよいよ三日目に続きます。
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「あ~、おなか減ったねぇ!」
この日の〆は、JR中原駅ビル内にあるこちら、『やよい軒』で。
安くてボリュームたっぷり、味の良い定食が嬉しい。
なんでもこちら、あの『ほっともっと』の会社と経営が同じだとかで。
う~ん、走りまわったあとのご飯はことのほか美味しいね~♪