古き良き時代から、亭主関白とは日本の美しき伝統文化(?)でもあるが、我が家では鬼嫁である私に気を使ってか、
亭主であるゴンザはいつも優しく穏やかである。
偉そうにすることもなく(そうすると私に首根っこを掴まれる)、
機嫌が悪いということもなく(そうすると私がもっと不機嫌になる)、
いつでも協力的(おびえつつ)。
理想の相方と言っても過言ではない(私にとって)。
しかし、だからといって、始終私がのんびり大きな態度でいられるわけでもない。
なぜなら.....。
私には今、うちのお猫さま、ちびくんにお仕えするという、大きな役割があるからである。
亭主関白。
この言葉で人は何を思い浮かべるか。
スタンダードで言えば、やはり
「飯」 「風呂」 「寝る」
この三言しか口にしない、寡黙な男、ではないだろうか。
.....だとすれば、うちのちびくんは完全にお猫関白。
闘病中のため、トイレ以外にはほとんどソファの定位置から動かない彼は、
「飯」 「水」 「撫でろ」
この三つを要求する術を、最近覚えたからだ(笑)
私が洗い物をしていると
「にゃ~ん!」(飯!)
TVを見ていると
「にゃんっ!」(水!)
パソコンに向かっていると
「うにゃん!」(撫でろ!)
見事な使い分けである。
何せ、長年連れ添った古女房ならぬ、17年という長い年月、お猫さまと暮らしてきた私である。
なんとなく彼が何を要求しているのか、様子でわかる。
そこで
「ああ。ハイハイご飯ね」
「あっ、お水。気付かなくてごめんなさい」
と、上座に陣取るちびくんに、それぞれご所望のものをお運びする、という次第となるわけだが、
これってまさしく亭主関白とその女房、って感じじゃないかな、と思うのだ。
もしかするとちびくんは、
「まったく気の利かん女だ!」
と思っているかもしれないけど(笑)
さて。
我が家の猫関白は、今日も頑張っていますが.....。
なぜか最近甘党になった彼。
昨日はゴンザが引き出物に頂いてきた、ユーハイムのバームクーヘンを強くご所望され、ものすごい勢いで一切れ近く平らげたとさ。
もちろんこれも、私とゴンザが一生懸命噛んで柔らかくしたものを口にお運びするんだけど.....。
なんでもいいから、食べてくれるなら、お仕えする甲斐もあるってもんだ。
亭主関白とその女房が、阿吽の呼吸でわかりあい、実は大の仲良しであるように.....。
私もまだまだ長い年月、ちびくんと連れ添っていけるといいな。
そんなわけで.....。
古女房ならぬ、古相棒erimaは、明日も頑張ってお仕えしますんで。
頑張って下さいよ、猫関白さま!
猫関白は今日も上座に陣取っておられます。