晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

蜩の記

2014年09月29日 | 
蜩の記  葉室 麟 著

直木賞を受賞したときに確か、オール読物で読んだのです。もう、随分前でした。
それが、今度映画で公開されると聞きました。
主人公の戸田秋谷には役所広司、檀野庄三郎に、岡田準一・・ぴったり!

なんと、書店で文庫で見つけました~で、再読しましたよ(*^^)v

やはり・・いいです。
日本の武家社会の凛とした、品のいい時代小説です。

豊後羽根藩の檀野庄三郎は不始末を犯し、家老により、切腹と引き換えに向山村に幽閉中の元郡奉行戸田秋谷の元に遣わされる。
秋谷は七年前に前藩主の側室との密通の罪で家譜編纂と十年後の切腹を命じられていた。
庄三郎はその編纂の補助と監視を託されるのであるが・・次第に秋谷の清廉さと武士としての凛々しさに心惹かれてゆく・・

いつも思うのです。
武家社会の江戸時代とはなんと愚かな社会であったか。
そりゃぁ、封建社会ですから、そうなんでしょうが・・

己の権力争いだけに日々奔放する役人たち。そこには正義や矜持はないのか!と怒りたくなります。
そんな中で、戸田秋谷のような、凛とした武士の心を持った人物が出てくると、俄然物語が光り輝いてくる。

今なら、冤罪!といって大きな声で訴えられるものを、なぜ、黙って切腹を受けいれるのか・・
現代人には到底理解できないところに、心ふるえる感動を覚えます。

日本人の心のよりどころを、たまに思い考えさせられのもいいもんです~

映画、見に行きます 

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