全国ネット(仮称・準備会)の小野政美さんから、教育委員会に対する抗議要請書が届きました。私たちは、本日の抗議行動冒頭で提出します。中原教育長!真摯に受け止めてください。
大阪府教育委員会 教育委員長 陰山英雄 様
教育長 中原徹 様
2014年5月23日
井前さんに対する「事情聴取の実施について」の個人宛職務命令文書を撤回し井前さんに謝罪すること、「不起立」に対する処分に向けた動きを即刻中止すること、井前さんへの加重処分の脅しを即刻やめること、井前さんへの事情聴取に際し弁護士(代理人)の立ち会いを認めること、以上を大阪府教育委員会に求めます
許すな!「日の丸・君が代」強制 止めよう!安倍政権の教育破壊 全国ネットワーク(仮称・準備会)
私たちは、「日の丸・君が代」強制に反対し、安倍政権の教育破壊を止めるために、全国各地の現職教員・退職教員・保護者・市民でつくる全国ネットワークです。
さて、大阪府教育委員会は、本年4月30日付井前さん個人宛て「事情聴取の実施について」という文書において、「平成26年4月8日(火)に行われた大阪府立A高等学校の入学式において、国歌斉唱時に起立して斉唱するよう教育長及び校長から職務命令を受けていたにもかかわらず」と記しています。しかしながら、府立A高校校長は、卒業式前日の4月7日の職員会議では、「平成24年1月17日の教育長通達のとおり、入学式においては、式場内の教職員は起立し斉唱するようお願いします」と発言しただけで、教職員全員に対して「職務命令」という言葉を避け、「お願い」に留めたということです。4月7日の職員会議での校長の最終的判断は、校長自身からも府教委に、直接報告されていると聞きます。
中原大阪府教育長は、4月3日の校長会で、「2013年度卒業式での不起立が6校6名という少数になったことから、起立斉唱の現認等について、今後は各校校長のガバナンスにおいて実施するように」との見解を示しています。この見解は、「口元チェック」通知の撤回であり、職務命令で「君が代」斉唱を強制することは学校現場になじまないことの証左にほかなりません。府立A高校では、中原教育長見解を受けて、職務命令自体が発せられなかったわけです。教職員に対する職務命令が発出されていない以上、命令違反で処分することは当然ながらできません。
井前さんは、今回の不当な大阪府教委の事情聴取に際し、弁護士(代理人)の立ち会いを要求していますが、府教委はこれを拒否し、弁護士からの代理人通告をも無視しています。さらに、今まで一度も行われたことのない「事情聴取出席の職務命令」を出し、弁護士の立ち会いを求める折衝要求や日程調整を新たな「職務命令違反」と強弁し、より重い懲戒処分を行おうとしています。大阪府職員基本条例(第26条2項)でも、事情聴取は、「当該職員に意見を述べる機会を与える等、公正かつ厳正に行わなければならない」と規定され、処分対象とされた職員側の権利として認めています。これまでも、大阪府では、事情聴取を拒否した「君が代」不起立者は多数存在し、これまで、「事情聴取」拒否を「職務命令違反」等とした加重された事例はありません。
よって、私たちは、以下のことを要請します。
記
1.「事情聴取の実施について」の個人宛職務命令文書を撤回し、井前さんに謝罪すること。
2.「不起立」に対する処分に向けた動きを今すぐ中止すること。
3.井前さんへの加重処分の脅しを即刻やめること。
4.井前さんへの事情聴取に際し、弁護士(代理人)の立ち会いを認めること。