国旗や国歌が国家の象徴であるならば、国家を批判する意味において、国旗や国歌に抗議を示すことも民主主義社会では表現の自由として、当然行使できるはずである。
ところが、東京でも大阪でも、教育の場において教員に国歌を歌う義務を課す。これで、批判精神が育つであろうか。教育は、国家に忠実な国民を作る場ではない。国民のだれもが幸福を追求できる国家し、現状の国家を批判することも国民の大切な義務ではないか。
以下、国旗掲揚時にバツ印で抗議する香港の学生たち~
<香港>国慶節の会場で学生ら抗議…国旗掲揚時に手でバツ印
【香港・鈴木玲子、隅俊之】中国の建国65周年となる国慶節(建国記念日)の1日、中国各地で記念式典が開かれた。学生らによる大規模デモが続く香港では同日朝、香港政府トップの梁振英(りょう・しんえい)行政長官らが中国国旗と香港行政特別区の旗の掲揚式に参加した。会場周辺には多数の学生が詰めかけ、緊張の中での式典となった。
デモは次期行政長官選挙制度に抗議して起きた。デモを率いる学生リーダーらはこの日、式典会場内に入り、中国国旗の掲揚の際に両手でバツ印を示して抗議した。梁行政長官には「辞任しろ」の声も飛んだ。
次期行政長官選挙制度では、市民1人1票の制度が導入されるが、候補者選定で民主派の候補は締め出され、親中派に有利とみられている。会場に来た学生(21)は「次を担う若い世代の声を長官は無視すべきでない」と話した。
一方、記念式典では梁長官が「各界は(1人1票の)『普通選挙』の合理的で理性的な進展を望んでいる」と強調した。香港のテレビは、会場で抗議の意味を込めて黄色の傘を差した出席者の姿を放映した。