本日(3月24日)「朝鮮学校ええじゃないか!春のモア・パレード」(扇町公園)に参加しました。大阪には多くの在日コリアンと呼ばれる人々が暮らしています。日本の学校に通う子どもたちもいれば民族学校に通う子どもたちもいます。
民主党政権において実現した「高校授業料無償化」のなかで、朝鮮学校は適用除外という差別を受け続けて来ました。政治が率先して民族差別を意図的に作り出してきたわけです。さらに自民党安倍政権のもとでは、下村博文文部科学相が2月20日付けで朝鮮学校を高校無償化の対象外とするため省令改正までも行いました。自国政府自らが率先して民族差別を行うことを私たちは許すわけにはいきません。朝鮮学校無償化適用除外は日本社会に暮らすすべての市民的課題であるのですから。
振り返ってみると、在日コリアン(朝鮮籍・韓国籍・日本籍)-民族的ルーツを朝鮮半島のもつ生徒とのかかわりは、私にはひときわ印象的でした。日本社会においてマイノリティとして存在する彼・彼女らは、日本社会に日本人(マジョリティ)として生まれ存在する生徒とは異なり、自らのアイデンティティにひときわ真剣に向き合わざるを得なかったように思います。「私」を問い、生き方を模索する彼・彼女らから教員である私は逆に教えらました。その一つは私自身の生き方であり、日本社会の在り方でした。
朝鮮学校ええじゃないか! 春のモア・パレード
弁護団長丹羽雅雄さんからの怒りに満ちた報告
安倍内閣のレイシズムと言っても過言ではない政策の有り様、大阪橋下政治における排外主義による補助金不交付を指摘され、これが憲法違反であること、国際人権規約違反であると断言されました。そして、これらの問題の本質には、教育への不当な政治介入、戦前から今なお続く植民地主義、そして全国的に噴き起こっている新たなレイシズムの問題が横たわっていると話されました。
参考
①「高等学校等就学支援金支給校指定義務付け等請求裁判」(高校無償化適用裁判)
原告:大阪朝鮮学園、被告:国、提訴日1月24日
※同じ日、同じ時刻に名古屋でも、朝鮮高校生徒・卒業生が原告となり国賠訴訟が起こされました。
第一回口頭弁論⇒3月13日(水)午前11:00開廷(202号大法廷)
※抽選の場合、10:30から抽選券配布(別館南館前)
②「補助金不交付処分取消し等請求裁判」(大阪府・市補助金裁判)
原告:大阪朝鮮学園、被告:大阪府・市、提訴日2012年9月20日
第三回口頭弁論⇒4月11日(木)午前11:30開廷(202号大法廷)
※抽選の場合、11:00から抽選券配布(別館南館
http://www.renrakukai-o.net/news.html
朝鮮学校で学ぶ高校生たちの発言の一コマ
無償化適用除外は、たんに経済的な問題であるばかりではなく、自らの朝鮮人としてアイデンティティが否定されたような思いを持ちました。しかし、それでも希望を持つことができるのは、こんなふうに応援してくれる日本人がいるからです。
日本人は朝鮮学校と呼ぶが、私はウリハッキョと呼びたい。祖父母が作ったウリハッキョが私は大好きです。そのウリハッキョが、今、危機的状況にあります。ウリハッキョを助けてください。
「イムジン河」を歌うチマチョゴリを着た朝鮮学校のコーラス部の生徒たち
朝鮮学校を卒業し同志社大学で学ぶ学ぶ留学同の学生と日本人学生のリレートーク
若い発言をいっぱい聞くことができて良かったです。私たちは日本社会に共に暮らす市民としてつながることができると思いました。同志社大学の学生さんが言った言葉が印象的でした。「差別以上に怖いことは認知されないこと、その存在を知ってもらえないこと。認知されていなければ、難なく、差別に結び付いていく。」私たちはもっともっと朝鮮学校のことを、そこで学ぶ子どもたちのことを知らなければ、知らせなければとも思いました。
また、その学生さんは、「法は運動で変えられる」とも言っていました。それは私たちの運動にもそのままあてはまります。人間の視点から見て許されない法や条例は市民が声をあげ運動することによって変えていくしかないのです。