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「君が代」不起立処分大阪府・市人事委員会不服申立ならびに裁判提訴当該15名によるブログです。

反対 金子光晴

2013-01-27 22:17:28 | 
※住友剛さんがFBに投稿されていた金子光春さんの詩「反対」を紹介します。
 
あまのじゃくここにあり!
 
「私」が「私」として生きることに自信をもっていいんだと、教えてくれているように思いました。
 
 

反対  金子光晴

僕は少年の頃
... 学校に反対だった。
僕は、いままた
働くことに反対だ。

ぼくは第一、健康とか
正義とかがきらひなのだ。
健康で正しいほど
人間を無精にするものはない

むろん、やまと魂は反対だ
義理人情もへどが出る。
いつの政府にも反対であり、
文壇画壇にも尻を向けてゐる。

なにしに生まれてきたと問はるれば、
躊躇なく答えよう。反対しにと。
ぼくは、東にゐるときは、
西にゆきたいと思ひ、

きもの左前、靴は右左、
袴はうしろ前、馬には尻をむいて乗る。
人のいやがるものこそ、僕の好物。
とりわけ嫌ひは、気の揃ふといふことだ。

僕は信じる。反対こそ、人生で
唯一つ立派なことだと。
反対こそ、生きていることだ。
反対こそ、じぶんをつかむことだ。

(金子光晴詩集『赤土の家』1919年発行より)

岡村達雄・尾崎ムゲン編『学校という交差点』(インパクト出版会、1994年)
岡村さん執筆の章の冒頭に出ていたのが、この詩。
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