不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Erba Gatto e Ciccino

2006-02-03 07:20:36 | Billy,Layla e Ciccino

ローマの家の大家さんは日本人彫刻家のご夫妻。
今はローマ郊外の
庭に八本も松が生えているような
大きなアトリエ兼自宅で

野良猫から昇格した九匹のニャンコたちと暮らしています。

ローマに来るにあたって、
どちらかというと私はビリーのことばかり心配していて
チッチーノのことは実は二の次でした。

しかし、実際ローマにきたら
ビリーの必要なものは揃うけれど、
チッチーノの猫草が見つからないという事態に。

一緒に働く猫好きな人たちに聞いても
「そういえば、ローマではふさふさ育った猫草って
売っているところを滅多に見ない」という話。
猫好きな大家さんに確認しても
やっぱり、売っているところはわからないといわれて

チッチーノのために猫草を種から育てることに。

しかし、なかなかうまくいかない。
土と種が入ってパックになっている
お手軽なセットを買ってきて育てようと思うと
必ず芽が出る前に二度ほど

興味津々のチッチーノがひっくり返し、
芽が出たと思うと、もう既にむしゃむしゃ食べ始めている…。
なので、立派に育たない。

そんな話を大家さんにしていたら
「うちの猫はきっと庭の雑草を食べていると思うから
試しにチッチーノにももって行ってあげる」と
わざわざ鉢植えにしてくれて到着。
チッチーノは目をキラキラさせて
むしゃむしゃシャクシャク。


昨日二回目の猫草を持ってきてくれたときも
チッチーノは「猫まっしぐら」そのもので飛び出してきたけれど
大家さんの奥さん大好きなはずのビリーは
夜の散歩もご飯も終わったあとだったせいか、
すっかりぐっすりモードで顔も出さない始末。
大家さんもそれを見て

「チッチーノにしかお土産ないから
ビリーはひねくれちゃったかなぁ?」って。

いやぁ、そうじゃないみたい。
夜のお散歩で近くの「ワンコ専用公園」で
散々走り回ったので疲れきって眠り込んでいたらしい。
大家さんが帰ってしばらくしてから
「誰か来てたの?何でおこちてくれないの?」って
すっごく眠そうな顔でもぞもぞする寄ってきた。

幸せなやつらだ…。