いつ借りたのかも忘れちゃったくらいかなり前に友人から借りて
ようやく読み終えた作品。
ダン・ブラウンの「天使と悪魔」。
借りたのは日本語訳されたものだったのにもかかわらず
読み終わるまでに相当の時間を要した私。
常に読むのは遅いので仕方ないけど。
数学的要素が含まれている部分もあって
その分野がめっぽう苦手な私にはチンプンカンプンだけれど
科学と宗教(とりわけキリスト教)との関係は興味深いし
アンビグラムもかなり魅力的。
ダ・ビンチ・コードより面白かった。
展開はほとんど同じだけどね。
イタリア好きにはたぶん
こちらの作品のほうが馴染みやすいはず。
ベルニーニの作品が鍵となる本作。
イタリア美術史を知っていてローマの地理がわかる人だと
ある程度は先読みができてしまうのが難点。
事実私は一つ目の作品が特定されたあと
啓示の道の先が見えてしまい、一瞬興味を失いかけました。
しかし、情報量豊富で、
さまざまな伏線を張るのがうまいので
色々時になる部分を残しつつ書き進めていて
読者をひきつける技は冴えてます。
最終展開が予想外で面白かったので
是非映画化されたものを見たいなぁという感じ。
これ読んでからローマの街を歩きなおすと
今まで気づかなかったことにまで目を向けられそうだし
何よりもこの作品のおかげでバロック嫌いな私が
ベルニーニとまじめに取り組もうかと
思い始めているだから、かなりの威力ありです。