ローマを中心に活躍した
バロックの彫刻家・建築家Gian Lorenzo Bernini
（ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ）。
ボルゲーゼ美術館に収蔵される数々の彫刻作品や
ローマにあるサンタ・マリア・ヴィットリア教会の聖テレザの恍惚など
非常に繊細で詩的な彫刻を作る作家ですが
画家としての活動はあまり知られていません。
実際彫刻家や建築家としては
スポンサーをつけて大きな仕事を成し遂げていますが
絵画は依頼主ももたず、ただ自分のために
時間に縛られることなく
自由に描いていたようで自画像画が多くなっています。
ルネッサンス期はもちろんバロックの時代にも
芸術家は幅広い守備範囲で活躍をしていたので
建築・彫刻・絵画の各分野で才能を発揮しています。
ベルニーニは彫刻作品や建築物で特に秀でており、
そうした作品に比べると残した絵画作品は少ないほうですが
そんな彼の絵画作品を21点集めた展覧会が開催されています。
会場となっているローマのバルベリーニ宮殿（Palazzo Barberini）は
ベルニーニが手がけた建築物のひとつで
2005年からの修復作業が一部完了したのを記念して
リニューアルオープン。
また彼の絵画作品が一堂に集められて展示されるのは
今回が初めて。
21点の多くは肖像画や自画像画で
「嘲笑されるキリスト（Cristo deriso）」や
「聖アンドレアと聖トンマーゾ（I santi Andrea e Tommaso）」などの
数点の宗教絵画を含め、絵画、デッサン、彫刻全部で34点の作品。
自分のプライベートの時間に描き上げた絵画作品は
ベルニーニの彫刻と同じように彼らしい繊細で詩的な作品。
Alla scoperta di Bernini pittore
会場：Galleria Nazionale di Arte Moderna, Palazzo Barberini
Via delle Quattro Fontane 13, Roma
会期：2007年10月19日から2008年1月20日まで
開館時間：10：00-19：00
休館日：月曜日
入場料：6,00ユーロ
