不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Voglia di ritornare al punto della partenza

2009-04-20 23:45:00 | 日記・エッセイ・コラム

色々考えることがあり
原点回帰の思いが日々強くなってきました。

週末は大学時代の友人が
ふらっと遊びに来ていたこともあり
彼女と話をしていることで気が紛れていたのですが
先週から取り巻く状況が二転三転して
ストレスも溜まり、ちょっと爆発寸前。
彼女が旅立ってしまい一人で考える時間が長くなったら
自分のやりたいこととやるべきことの間で
私の中の比重が2-3年前とは異なってきていることが
はっきりしてきました。

たぶん何度目かの小さな人生の転機なんだろうなぁ。

短い人生、生きたい様に生きたほうが得だと思う。
やりたいことを見失っていない以上
ちょっとシフトダウンしたほうがいいのかもしれないね。

新しい道を模索中です。


Assistenza contabilita

2009-04-16 13:51:12 | 日記・エッセイ・コラム

イタリアも決算期とか何とか。
経理上のことはまったくよくわかっていないので
フリーランスになってからはずっと
面倒くさいことは会計士にお願いしています。

年間のアシスタントサービス料ということで
まとめてこの時期に請求されるのですが、
今年は約900ユーロ払いました。

これが高いのか安いのかまったくわかってません。(笑)
月額にすると75-80ユーロって感じなのですけど、
一括請求されるとびっくりします。
まぁうだうだ言っても仕方ないので今朝振り込みましたが
おかげでなんだか急に懐が寒くなった気分です。

実際にはほとんど何もお願いすることはないので
年に2回必要書類の送付をして
年に一回決算書類を作ってもらっているだけなんだけど。
そう思うと高い気もしますが、
自分でやれといわれたら
イタリアの経理は複雑すぎる上、
頻繁に法律や条項が変わるので
とても手に負えません。
ということで必要なんだよねぇ、やっぱり…。

来年は毎月会計士積み立てでもしておこうかと思ってます。


Concerto per L'Abruzzo

2009-04-15 21:44:11 | 日記・エッセイ・コラム

Concertoproabruzzoridotta
いつ企画されるかなぁと実は待っていたコンサート。

今回の震災で被害に遭った方々への
援助金を募るためのコンサートです。
こういう文化的な形でも協力できます。

フィレンツェの市立劇場主宰のクラシックコンサートは
4月20日21時から。
ミニマム10,00ユーロからの寄付受付。
そのすべての収益金が震災救援に当てられるとのこと。

マーラーのシンフォニーですので
私が聴きに行ったら
3秒も経たずに寝ること間違いないのですが
仕事早めに終えて出かけようと思います。

って月曜日の仕事が早く、
常識的な時間に終わる可能性は非常に低いのですが…。
なぜ週末じゃないのだ…。

しかも会場はMandela Forumなので
カンポ・ディ・マルテ。
まぁ家から近い市立劇場より収容人数多いからね、
できるだけ多くの人が参加できるようにという配慮かな。


I marmi vivi -Gian Lorenzo Bernini e la nascita del Barocco

2009-04-14 06:47:27 | アート・文化

ローマを舞台に活躍した
偉大なる彫刻家Gian Lorenzo Bernini
(ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ)の父
Pietro Bernini(ピエトロ・ベルニーニ)は
フィレンツェで彫刻家として活動していました。
ナポリで生まれたGian Lorenzoは
14歳から父親の工房で彫刻家として仕事を始め、
徐々に頭角を表していきます。

若きGian Lorenzoが手がけた
大理石の肖像彫刻を中心に
同時代の絵画、彫刻作品31点を集めた特別展が
バルジェッロ美術館で開催中。
Gian Lorenzoの1638年(40歳)までの作品の中には
14歳で初めて製作されたといわれる
肖像彫刻も含まれており、
彼の彫刻家としての天賦と
その後の技術力の向上が手に取るようにわかります。

バルジェッロ美術館の
特別展示会場2室に展示された作品は
最初の部屋は
肖像作家としての技量を確認できる作品を集め、
2つ目の部屋には
今まさに語りかけてきそうな
生気のあふれる傑作を集めています。
絵画の世界では一足先に確立されていた、
躍動感のある一瞬を捉える肖像を
実際に大理石を題材に実現したのが
Berniniだといわれています。
彼の肖像彫刻が
見ているものを惹き付ける魅力に溢れているのは
リアルな一瞬を素材に閉じ込める表現力と
それを実現できうる彼の彫刻家としての技術力があってこそ。
ミケランジェロと並んで
イタリアを代表する偉大な彫刻家と
評される理由はそこにあります。

彼の生涯を通して、
常に経済力のあるパトロンがついていましたが
特に最初のパトロンである
Scipione Borghese(シピオーネ・ボルゲーゼ)と
後の教皇Urbano VIII(ウルバーノ8世)となる
Maffeo Barberini(マッフェオ・バルベリーニ)の肖像は
作家自身の愛情が注ぎ込まれ、
非常にリアルな作品となっています。
また作家のアトリエで働く職人の妻で、
作家の愛人とされる
Costanza Bonarelli(コスタンツァ・ボナレッリ)の
飾り気のない、あからさまな普段着の
一瞬を捉えた肖像彫刻も
作家とモデルの親密な関係を
静かに物語る傑作となっています。

Borghese
最初のパトロン。
Scipione Borghese。
恰幅のよさが滲み出てます。
ボタンが埋もれそうなところがリアル。

Urbano
生涯のパトロン。
Urbano VIII。
穏やかな視線と
うっすらと生えている頬のひげが
絵画の肖像とまったく同じ。

31
美しき愛人。
Costanza Bonarelli。
胸のはだけた薄着な感じと、
飾り気のない表情が
いかにも親密な関係を物語り。
彼はこの作品をずっと家に飾っていたそうです。

Berniniの最初のアシスタントであり、弟子でもあり、
後には良きライバルとなった
Giuliano Finelli(ジュリアーノ・フィネッリ)の作品も
いくつか展示されていて、比較することができます。
特にBerniniから受け継ぎ、
Finelliが得意とした細かなレースの表現などは
素材が大理石であることを忘れさせる
繊細さに満ち溢れています。
Maria
出産直後、若くして亡くなった
Maria Duglioli Barberini。
この襟元のレースの表現をはじめ
詳細の細工は必見。
バルベリーニ家のシンボルであるハチも
ちゃんと刻み込まれています。

まさに生きている感じを受ける
大理石の肖像彫刻展、お勧めです。

I marmi vivi
Gian Lorenzo Bernini e la nascita del Barocco
会場:Museo nazionale del Bargello
会期:2009年4月3日から2009年7月12日まで
開館時間:8:15-17:00
休館日:第一・第三・第五日曜日、第二・第四月曜日
入場料:7,00ユーロ(常設、特別展)
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