平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

トリリオンゲーム~今田美桜さん目当てで見ていたら福本莉子さんに出会った!

2023年07月27日 | 職業ドラマ
 おおっ、今田美桜さんが高貴なお嬢様役か……!
 と思って見始めた『トリリオンゲーム』(TBS金曜夜10時)。

「わたしのモノになりなさい」
「ワンナイトならつき合ってあげるわよ」

 はいっ、喜んであなたのモノになります!
 ぜひワンナイトのおつき合いをお願いします!
 と、今田美桜さんが演じる黒龍キリカ様(二つ名・桐姫)にリアクションしていると、
 第2話でとんでもないキャラクターが登場してきた!

「高橋凜々です!」

 バカ正直で真面目で堅物。
 ウソが嫌いで、長いものに巻かれず、率直に思いを話す。
 結果、就活ですべて惨敗。
 一方、勉強熱心で、ビジネスの能力は高い。誠実でもある。

 そんな凜々が主人公たちの会社『トリリオンゲーム』に入社した。
 この会社、ともかくメチャクチャなので、凜々はいきなり社長に!笑
 立ち上げた事業はAI事業なのだが、AIを制作は膨大な時間と費用がかかるので、人力AI。
 つまりAIとは名ばかりで、中に人がいるのだ。笑
 web上は美少女AI『トリリン』が受け答えしているように見えるが、
 実は中で人が受け答えしている。
 それを担当しているのが、高橋凜々。
 そして凜々の真面目さと熱心さと誠実さがウケて、美少女AI『トリリン』は大ブレイク!
 …………………………………………………

 こういう痛快なビジネスものは楽しいな。
 主人公たちの目的は100兆ドル稼ぐことなのだが、そんな途方もない夢を描くことが素晴らしい!
 今の日本に欠けているものだ。
 停滞感、閉塞感をぶち壊せ!
 まあ、フィクションだから可能なのだが……。

 凜々の「真面目さ」「誠実さ」「熱心さ」が受け入れられるのも面白い!
 今の日本、長いモノに巻かれて、不正をして儲けようとする輩が結構いる。
 高橋凜々はそんな輩へのアンチテーゼでもある。

 高橋凜々を演じているのは、福本莉子さん。
 存じあげなかったが、いい役者さんだ。
 調べてみると、上白石姉妹や浜辺美波さんと同じ東宝シンデレラ出身らしい。

「トリリオンゲーム」の福本莉子。
「最強の教師」の當真あみ、茅島みずき。
 新しい世代の役者さんが台頭しつつあり、ドラマオタクのおっさんとしては楽しい!

『トリリオンゲーム』第3話は明日(7月28日・金)TBS系よる10時~!


※関連動画
『トリリオンゲーム』 #2 遂に会社設立!社長は新入社員!?(TBSチャンネル)

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今夜は「リバーサルオーケストラ」(日テレ10時)を観よう!~本当に楽しいオーケストラドラマだ!

2023年02月22日 | 職業ドラマ
 さあ、今日は『リバーサルオーケストラ』(水曜10時日テレ系)の日だ!
 わくわくするなぁ。
 昨夜は横浜みなとみらいホールで『リバーサルオーケストラ・コンサート』が開催された。
 行きたかったなぁ。
 放送後はツイッターで、#リバーサルオーケストラ #朝陽さま などで必ずトレンド入りする!
 今回はどんなドラマを見られるのだろう。

 

 未見の方のために紹介すると、『リバーサルオーケストラ』は素敵なオーケストラドラマだ。

 主人公の天才ヴァイオリニスト谷岡初音(門脇麦)を始めとして、
 児玉交響楽団の楽団員たちは皆それぞれに事情を抱え、弱さを持っている。
 そんな彼らが自分の弱さを克服してオーケストラに戻って来る。
「僕たちはオーケストラです!」
 そして始まる演奏♪
 楽団員同士のアイコンタクトや笑顔♪
 初音たちは「やっぱり音楽は楽しい!」「ここに戻って来てよかった!」と思う。

 オーケストラのことを深く知れるのも、この作品の魅力で、
・コンマスの役割
・縁の下の力持ちの第2ヴァイオリンやヴィオラ
・演奏をリズムで支えるティンパニーの役割 などが語られる。

 先週の第6話ではビゼーの『カルメン組曲』が演奏された。

 第6話はチェロの佐々木玲緒(瀧内公美)のエピソードだったが、
 指揮者・常葉朝陽(ときわ・あさひ/田中圭)の計らいで、チェロの彼女に見せ場が与えられる。
 本番、情熱的なカルメンを演奏した玲緒に朝陽は親指を立てて、グッドジョブ! のサインを送る。
 微笑む玲緒。
 初音と玲緒もアイコンタクトを送り合う。
 おおっ、ここで視聴者は拍手喝采!

『カルメン組曲』の2パート目は「ジプシーの踊り」だ。
 ここでは、
 フルート・庄司蒼(板東龍汰)
 オーボエ・穂刈良明(平田満)
 トランペット・ヨーゼフ(ロイック・ガルニエ)
 のソロパートがあり、それぞれに見せ場が作られる。

 ビゼーの『カルメン組曲』の「ジプシーの踊り」
 この曲は素晴らしい!
 冒頭はハープのゆっくりした演奏から始まるが、次第にテンポアップしていき、
 ラストのシンバルが打ち鳴らされると最高潮に達して終了する。
 僕は『カルメン組曲』を過去に聴いていたが、
 冒頭の「トレアドール」の旋律の印象が強くて「ジプシーの踊り」を失念していた。
「ジプシーの踊り」の素晴らしさを教えてくれて、ありがとう!
 この作品に感謝したい。

『リバーサル・オーケストラ』第7話は本日(22日)10時・日テレ系。
 丁寧に作られているので、7話からでも理解できると思います。
 興味をもたれた方はぜひ見てみて下さい。

 カルメン組曲の動画はこちら。
 リバーサルオーケストラ『カルメン組曲』演奏シーン・特別編集版(Tver)
 これで佐々木玲緒役を演じている瀧内公美さんのファンになりました!
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罠の戦争~「弱い者の痛み、想像してみろよ!」 主人公は議員秘書。永田町版の『半沢直樹』だ!

2023年01月21日 | 職業ドラマ
「弱いやつはどんなことでも飲み込めというのか!」
「考えたこともないだろう!? 他人の痛みや悔しさを!」
「弱い者の痛み、せめて想像してみろよ」

 月曜10時フジテレビのドラマ『罠の戦争』の主人公の言葉である。
 主人公は鷲津亨(草彅剛)。
 大臣の犬飼孝介(本田博太郎)の秘書だ。

 鷲津は有能な秘書だ。
 政治資金パーティでは客の顔と名前と近況をすべて把握していて、
 犬飼大臣があいさつする時、耳打ちする。
 犬飼は暴言癖があるので、その対応で、
 抗議団体に謝ったり、記者会見での謝罪文書を作成したりする。
 大臣の代わりに国会の委員会に出たりもする。

 この作品、永田町のリアルが描かれていて面白い。

 そんな鷲津の息子・泰生(たいき・白鳥晴都)が何者かに歩道橋から突き落されて
 瀕死の重傷を負う。
 泰生は目を覚まさない。
 鷲津は警察に犯人逮捕を求めるが、病院に犬飼がやって来て、
「この件は事故だったことにしてくれ」
 と土下座する。
 どうやら泰生を突き落した犯人は政界の大物の関係者らしい。
 完全な揉み消しだ。
 政治家にとって土下座は日常茶飯事なことでもある。
 おまけに犬飼は、
「もし命令に従わなければ犬飼の息子がやった収賄事件を鷲津がやったことにする」
 と脅す。

 この理不尽に鷲津は、いったん飲み込むフリをするが、心の中は怒りで震えている。
 犬飼を政界から追放し、息子を突き落した犯人を明らかにする決心をする。
 ………………………………………

 いいですね、このドラマ。
 日頃、僕たちが抱いている政治家への不満や憤りを解消して、スカッとさせてくれる。
 権力を持つ者は枕を高くして眠り、弱い者は虐げられて涙を流す。
 この現実を逆転させてくれる。

 主人公の鷲津は、永田町を知り尽くしているし、
 犬飼大臣のまずいネタを把握しているのでいくらでも闘える。
 今後、鷲津はどのような闘いをするのか?

 まさに永田町を舞台にした新しい『半沢直樹』だ。

 小野花梨さんがパワハラを受ける秘書・蛍原梨恵役で出ている。
 男性優位社会の永田町で梨恵は秘書を辞めることを考えるが、
 鷲津が手を差しのべ、いっしょに闘うことになる。
 小野花梨さん、上手い女優さんだな。
『親バカ青春白書』『カムカム・エヴリバディ』でもいい味を出していたが、
 草彅剛さんとの相乗効果で、どんな演技を見せるのか?
 
 正義を追及するる週刊誌記者・熊谷由貴役は宮澤エマさんが演っている。
『鎌倉殿の13人』の実衣役。78代総理大臣・宮澤喜一氏の孫。
 これまた、いい味を出している。
 宮澤エマさんにはこういう役が合っている気がする。

 永田町を舞台にしたドラマ。
 このドラマのように秘書が政治家の不正や揉み消しを許さず、闘ってくれたら、
 この国の政治はもっとよくなるのになぁ……。
 でも、これが出来るのはドラマの中だけ。
 現実の永田町は全然、変わらない。
 永田町の住人たちよ、頼むから闘ってくれ!

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リバーサルオーケストラ~天才ヴァイオリニスト×毒舌指揮者×ポンコツ楽団! これで面白くならないわけがない!

2023年01月12日 | 職業ドラマ
『天才ヴァイオリニスト』
『毒舌指揮者』
『ポンコツ楽団』の物語。

 ヴァイオリニストはある出来事がきっかけで表舞台から姿を消して、現在は市役所に勤めている。
 正体を隠すためのダテ眼鏡がかわいい!
 指揮者はドイツで活躍する凄腕の指揮者。
 だが、市長の父親にハメされてポンコツ楽団の立て直しをすることに。
 ポンコツ楽団は、個々の演奏者の「音」はいいが、「リズム」が酷くて演奏は「バラバラ」。
 こんな3つの要素が合わさって面白くならないわけがない。

『のだめ』もそうだが、オーケストラものは楽しいのだ。
 バラバラな楽団員がさまざまなドラマを経て、美しい調和の世界を作っていく。

 今回、面白かったのは主人公の初音(門脇麦)が楽団の練習でコンサートマスターを演るシーンだ。
 初音は毒説指揮者・朝陽(田中圭)にハメられて嫌々ながらコンサートマスターを演る。
 やがて時が経つと──
 揃わなかった楽団がコンサートマスター初音のリードとリズム感で一体になっていく♪
 音が弾み、曲がどんどん躍動していく♪
 楽団員の顔が輝き、イヤイヤだった初音も楽しくなっていく♪

 音楽の楽しさってこれなんですよね。
 音楽を通して、皆がひとつの世界を共有する幸せ!
 コンサートマスターの力量で、音楽がこんなに変わることも今作でわかった。
 ラスト、コンサートマスターを引き受けると言った初音に朝陽は言う。
「僕があなたにコンマスとして求めることはひとつです。楽しんで下さい」
 いい言葉だ!

 天才ヴァイオリニスト初音を演じるのは門脇麦さん。
 その妹・奏奈(かんな)を演じるのが恒松祐里さん。
 実にしぶい、いぶし銀のキャスティングだ。
 僕はこのキャスティングを見ただけで心が躍る。
 実際、ふたりの姉妹ゲンカのシーンは素晴らしかった!

『ハコヅメ』『白杖ガール』『悪女』『ユニコーンに乗って』『ファーストペンギン』
 日テレの水曜10時のドラマは外さないなあ。
 どれも皆、面白い。
 
コメント (4)
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ファーストペンギン~「バカか!? お前らはー!」 荒くれ漁師たちの中で奮闘するヒロイン!

2022年12月08日 | 職業ドラマ
 岩崎和佳(奈緒)が啖呵を切る。
「バカか!? お前らはー!」
 片岡洋(堤真一)も言い返す。
「上等じゃ、ボケ~!」

 このやりとり、ぜんぜん不快にならないんだなぁ。
 むしろ心地いい。
 ヒロイン和佳を演じる奈緒さんはふわふわした童顔。
 でも、あのふわふわした顔がキリリと締まって「バカか!? お前らはー!」と叫ぶから面白い。
 奈緒さんは芯のある女性を演じることができる女優さんで演技は確かだ。
 堤真一さんが純情なあらくれ男が似合うのは映画『三丁目の夕日』で実証済み。

 こうした役者陣に加えて、脚本が森下佳子さんだから面白くならないわけがない。
 ……………………………………

 物語は魚業再生の物語。
 主人公・和佳は陸揚げされた魚の直販『お魚BOX』を始める。

 これに立ちはだかる漁協。
 漁協は今まで魚の卸・流通を一気に担ってきた既得権者。
 だから『お魚BOX』が邪魔というか脅威。
 これが拡大すれば自分たちは用済みになり、利権も失う。
 だから潰そうとする。
 漁協は時代の遺物になりつつあるんですね。
 かつては流通販売を代行し、漁師たちに氷や燃料を共有し、船や網を買う資金を提供したりて機能していたが、時代はそれを必要としなくなった。
 燃料も氷もダイレクトに買えるし、営業がいれば直販できる。
 
 一方、この動きに目をつける外資。
 今までは漁協が障壁になっていたが、『お魚BOX』のような動きが出て来れば、日本の漁業を自分たちのものにできる。
 漁業を担う会社と業務提携契約を結んだり、買収すればいいのだ。

 既得権と自由化の対立。
 この流れは水産業にもやって来たんですね。
 そんな中で主人公・和佳たちはどう闘ったか?
 作品は実は骨太の社会派ドラマだ。
「バカか!? お前らはー!」
「上等じゃ、ボケ~!」
 とやり合っているだけではない。

 恋愛要素がまったくないのもこのドラマの特徴だ。
 いや、正確に言えばあるのだが、主人公・和佳はことごとくフラれる……!
 ほのかに恋愛感情を抱いたりするのだが、勘違いで終わる……!
 水曜10時の日テレは、闘う女性を描くドラマ枠だが、この傾向が強い。
 今田美桜さんの『悪女(わる)』、永野芽郁さんの『ハコヅメ』もそうだった。
 月9が路線変更したように、もはや恋愛要素はメインで描くものではなくなったようだ。

 それにして題材が水産業か。
 よくこんな題材を面白く成立させたなぁ。
 確かにファッション業界やお菓子業界は飽き飽きしているんだけど、まさか漁業とは!
 役者さん、脚本家さん、スタッフさんに感謝。
 ちなみに、この作品の主人公・和佳にはモデルがいる。
 坪内知佳さんという女性だ。
 日本経済、まだまだ捨てたものではない。
 工夫と改善次第できっと上向く。
 ファーストペンギンの登場を乞う!

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六本木クラス~視聴率UPを牽引する麻宮葵! やっぱ平手友梨奈ってすごいな! 

2022年09月02日 | 職業ドラマ
「社長に手を出す人間は、みんな潰すって心に誓った……」

『六本木クラス』(テレビ朝日系)は視聴率を伸ばしている。
 第3話7.0%、第4話8.1%、第5話9.1%、第6話9.2%、第7話9.3%、第8話10.0%
 昨夜の第9話はどんな数字になるのだろう?

 この視聴率UPは必然と言えば必然。
『六本木クラス』、ともかく面白いんですよ。
 まあ、原作の韓流ドラマ『梨泰院クラス』(視聴済み)がすごいせいもあるんですけど。

 この視聴率UPの原動力になっているのが麻宮葵(平手友梨奈)だ。

 

 頭脳明晰。
 センス抜群。
 策謀にも長けて目的のためには手段を選ばない。
 性格が悪い。
 医者にはソシオパスと診断された。
 それでいて主人公の宮部新(竹内涼真)にはデレデレ。
 今、新は楠木優香(新木優子)のことが好きなのだが、葵は2年計画で新を自分のものにする計画を立てている。
 主人公の新はまっすぐで正攻法で闘う人物だが、葵は奇策を縦横無尽に使う。
 結果、ふたりのこのコンビネーションが苦難を乗り越え、勝利をもたらす。
 そして、
「社長に手を出す人間は、みんな潰すって心に誓った……」
 結果、第8話では、ひとりめの敵・長屋龍河(早乙女太一)をぶっ潰した。
 それでいて繊細さも持っている。

 

 回を追う毎に葵はどんどん魅力的になっていく。
 原作の『梨泰院クラス』でもそうだが、
 視聴者は最初、断然、楠木優香(新木優子)派、原作で言えばオ・スア(クォン・ナラ)派になる。
 でも、それが逆転して、やがて葵派、チョ・イソ(キム・ダミ)派になる。

 以前も書いたが、麻宮葵はてち(平手友梨奈)の当り役になるだろう。
 強さと繊細さ、そして狂気が入り交じったキャラを演じたら平手友梨奈の右に出る者はいない。
 視聴者はぐんぐん葵に引き寄せられていく。
 今作では香川照之、竹内涼真、早乙女太一といった面々とぶつかり合いの演技合戦を繰り広げているから、これもいい経験になる。

 今後、平手友梨奈はどんな役者、表現者になっていくのだろう?

※参考動画
 [六本木クラス][8話]麻宮 葵のシーンだけです!(YouTube)
 ※ひき逃げの話を長屋龍河にさせて、それを録音して龍牙をハメるシーンです。
  そして企業買収に失敗……。
  タイトルどおり葵のシーンだけ。相手役のリアクションはカットされています。

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六本木クラス~復讐劇なのにライトでポップ! 人物配置が絶妙で、平手友梨奈のハマり役!

2022年08月11日 | 職業ドラマ
『六本木クラス』が面白い。

 

 原作の韓国版『梨泰院クラス』はすでにnetflixで視聴済み。
「次の展開はどうなるんだろう?」
「オ・スア(クォン・ナラ)、こんな美人いるのか!?」
「チョ・イソ(キム・ダミ)、どんどん魅力的になっていくなあ」
 などとワクワクしながら一気に見た。
 盛り上がりすぎて「コロナが落ち着いたら梨泰院に行きましょう!」と取引先の人と語り合った。
 だから日本版はどんなもんだろうと思っていたが、このリメイクはいい!
 何しろ日本版の『24』はひどかったからなあ。
『24』ファンとしては、おいおい、という感じだった。
 …………………………………

 このドラマの面白さは何と言っても『韓流ドラマ特有のアクの強さ』だ。

 何しろ主人公は復讐のために20年の計画を立て、
 マグロ漁船に乗って資金を稼ぎ、
 父親の保険金をもとに復讐先の企業の株を買い、
 復讐先の企業の専務を仲間に引き込み、共闘するんですよ。
 しかも、その復讐は暴力によってではない。
 企業競争で打ち勝って敵の会長に土下座させるのだ。
 こうして書くと、ドロドロしたハードなドラマの印象を受けるが、
 ドラマ全体の印象としてはライトでポップ。
 何しろ復讐劇でありながら居酒屋のサクセス・ストーリーでもありますからね。
 このさじ加減が絶妙で、作劇としてすごく面白い。
 ハードな内容をハードに描いても、それはちっとも新しくないんですよね

 人物配置もお見事。
 必要な時に必要な人物が現れる。
 たとえば、居酒屋を開店しても客が来ないと、
 インフルエンサーでマネージメントに長けた麻宮葵(平手友梨奈)が登場する。
 葵は店の改善点を次々と指摘し、結果、店は大繁盛!
 戦いが企業乗っ取りの段階に入ると、
 高校時代、長屋龍牙(早乙女太一)にいじめられていた桐野雄大(矢本悠馬)が
 有能なファンド・マネージャーとして登場する。
 必要な時に必要な人物が現れて、視聴者は拍手喝采するのである。

 人物同士のぶつかり合いもハンパでない。
・宮部新(竹内涼真)VS長屋茂(香川照之)
・宮部新VS長屋龍牙
・麻宮葵VS楠木優香(新木優子)
 特に葵と優香の女性同士の戦いは熾烈で、
 嫌味あり、毒舌あり、平手打ちあり、ほっぺたプニュありで、これらを見ているだけで楽しい!
 …………………………………

 あとは役者として葵役の平手友梨奈がすごい。
 僕はアイドルオタクでもあるので、てち(平手友梨奈)は欅坂46のデビュー時代から見ているが、『ドラゴン桜』などを経てオンリーワンの役者になった。

 

 この眼力。
 人を食ったような反抗的な表情。
 世の中との不協和音。
 孤独。
 時折、見せる狂気。
 こういう役をやらせたら平手友梨奈はピカイチだ。
 同時に、彼女しかできない表情を時折さりげなく見せる。
 アイドル時代から、てちの表現力はすごかったが、
 おそらく『六本木クラス』の麻宮葵は平手友梨奈の当り役になるだろう。

『六本木クラス』はテレビ朝日系・木曜21時~。
 本日も放送があります!

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ユニコーンに乗って~永野芽郁さんの圧倒的ヒロイン力! おっさんは西島秀俊さんになりたいと思う!

2022年08月10日 | 職業ドラマ
 成川佐奈(永野芽郁)は起業家で、スタディ・アプリをリリースするIT企業『ドリームポニー』のCEO。
 しかし、ドリーム・ポニーの経営はまだ順調でない。
 幾多の困難が立ちはだかる。
 そんな佐奈の起業を助け、エンジニアとして支える須崎功(杉野遥亮)。
 そして元銀行員でITはシロウトだが、大人の知識で佐奈を支える小鳥智志(西島秀俊)。

 

 永野芽郁さんは不思議で魅力的な女優さんだ。
 基本ほんわかしていて「子犬のよう」という比喩がぴったりくる感じだが、それだけではない。
 役によって、ほんわか以外のプラスアルファを加えて来る。
「3年A組」ではいじめと友情。親友の自殺の理由を解明しようとする強い意思。
「親バカ青春白書」では奥手な恋愛と父親思い。
「ハコヅメ」では職業意識(警察官)と上司との信頼。
 このプラスアルファの表現力がすごい。
 そしてコメディとシリアスを絶妙のブレンドで演じることができる。

 そんな永野芽郁さんが満を持して主役を張ったのが今作『ユニコーンに乗って』だ。
 永野さんの主演作には、他にも朝ドラ『半分、青い』などがあるが、この頃はまだ佐藤健、豊川悦司という俳優陣の中で暗中模索している感じだった。
 ところが『ユニコーンに乗って』では堂々たる主役で、完全に作品を仕切っている。
 永野芽郁さん、今後どんな役に挑み、どんな顔を見せてくれるのか?
 この作品のモチーフのように永野芽郁さんが「ポニー」から「ユニコーン」になる時は近い。
 ……………………………………

 おっさん向けドラマでもある。

 若き起業家の佐奈はさまざまな困難にぶち当たり、迷い苦悩する。
 そんな佐奈を支えるひとりが須崎功だが、功はまだ若くて佐奈の力になかなかなれない。
 そこで登場するのが、西島秀俊さん演じる小鳥智志だ。
 小鳥はIT関連には弱いが、銀行で支店長を務めた経験がある。
 これが佐奈をいろいろな場面で助ける。
 佐奈にとって小鳥は佐奈にとって頼りになる存在。
 功は同年代のイケメンだが、深い内面から佐奈を助けることはない。

 そして全国のおっさんたちは夢を見るのである。
「自分たちも小鳥さんのようになれるかもしれない」と。笑
 おそらく佐奈と小鳥の関係が恋愛に発展することはないだろうが、
 佐奈みたいな子に信頼され、仕事で喜びを分かち合っていく小鳥に、おっさんたちはワクワクする。

 それにしても西島秀俊さん、最近こういう役多いな。
『真犯人フラグ』でも芳根京子さんに好意を寄せられる役だったし、役得過ぎるだろう!
 おのれ~、西島秀俊!
 というか、西島秀俊さんになりたいっ!笑

 

 以前『真犯人フラグ』の時にも書いたけど、
 ドラマ製作者の皆さん、おっさん視聴者は大事ですよ。
 おっさん視聴者で視聴率1%くらいは貢献する……多分。
 佐奈と功の恋愛話だけだったら、この作品、少し物足りなかった。

 それにしても、おっさんは寂しい……。
 西島秀俊さんにはなれないのだから、せめて人柄だけでも小鳥さんになれるようにがんばろう!

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悪女(わる)~今田美桜さ~ん! 彼女がダンボールを持って走りまわるだけで楽しくなる!

2022年04月15日 | 職業ドラマ
 今田美桜さん主演の『悪女(わる)』。
 懐かしい。
 昔、女の子の友達に「読め!」と言われて読んだ作品だった。
 30年前、石田ひかりさん主演でドラマ化もされてた。

 さて、この作品、令和の視聴者にはどう見えたのだろうか?
 装いは、主人公の務める会社がネット販売の巨大サイトだったり、部屋に入るのに顔認証が必要だったり、コロナ新卒の社員がいたりと「令和」にしているが、ベースは平成前半の女性向け漫画。
 まだ「がんばって働けば上に行けるし、充実した未来を獲得できる」ということが信じられた時代の作品だった。
 でも、今はなあ……。
 令和版のこの作品のサブタイトルは「働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?」だが、「カッコ悪い」を通り越して、「空虚」「諦め」「悲惨」しかない気がする。
 作劇の古くささもあって、それは新作の『ハケンの品格』にも同じことを感じた。
 主人公・田中麻理鈴は今の視聴者にどう映ったのだろう?
「こんなやつ、いねえよ」「所詮マンガだよね」と思われなければいいのだが……。
 上司の峰岸役の江口のりこさんが存在感とリアリティある演技をしているので、作品世界がかろうじてあり得るものになっている。

 とは言え、この作品は今田美桜さんが見られればいいのである!

 

 今田美桜さんが、社内をダンボールを持って走りまわり、
 階段を駆け下り、デスクの上に乗って叫び、
 大酒を飲んで早口言葉を言い、
 水をぶっかけられ、
 海の中に呼び込み、
 飛行機からパラシュートでダイブする!
 これらを見られればいいのである!

 原作は平成前半だが、いかにも今の子の今田美桜さんがヒロインを演じていることで令和の作品になっている気もする。
 
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TOKYO MER 走る緊急救命室~今までの医療ドラマをヴァージョンアップさせた集大成!

2021年09月12日 | 職業ドラマ
『TOKYO MER~走る緊急救命室』(TBS系)が本日最終回。

 今までの医療ドラマをすべてヴァージョンアップさせた作品でしたね。

 まずは敵。
 通常、医療ドラマの敵と言えば、医師が立ち向かう難病。
 これに医学部の教授たち、医師会、政治家、厚生労働省が加わる。
 しかし、今作では、他に『レスキュー隊(消防)』『SIT(警察)』『公安警察』も敵に。
 自分の縄張りや仕事を邪魔されたくない彼らはMERの存在が鬱陶しくてしょうがないのだ。
 しかし、喜多見幸太(鈴木亮平)を始めとするMERの仕事ぶりを見ているうちに感化され、協力しあうようになる。
 そして、そこに生まれる友情と連帯。
 ここ新しいな。

 医師が機動力を持っていて現場に急行するというのは、
 山下智久さんやガッキーが出演した『コードブルー~ドクターヘリ緊急救命』があるが、
 今作では大型トレーラーで手術室まで運んでしまうというヴァージョンアップ。
 おまけに、このトレーラー、銃を持った立てこもり犯の銃弾避けになったりする。笑
 ここ新しいな。
 そう言えば、司令室もあった。←医療ものなのに!?
 ここから現場の医師に指示を出す。
 難しい政治的・法律的判断や政府などとの交渉もここでやる。
 これも新しいな。

 医療ドラマの定番もしっかり押さえている。
『医龍』などにあった、主人公の姿を見て意識が変り、成長していく仲間たち。
 主人公のライバル医師。音羽尚(賀来賢人)がその立ち位置。

 このように『TOKYO MER』は今までの医療ドラマをヴァージョンされた究極の進化系。
 唯一の弱点はシリーズを貫く縦糸が弱いことでしょうか?
 今作の縦糸は「喜多見チーフの過去」「赤塚都知事(石田ゆり子)の病」「MERの存続」。
『半沢直樹』の黒幕・ラスボス退治や『ドラゴン桜』の「誰が合格するか」のようなラストに向かっての盛り上がりが少ない。
 毎回のエピソードも、前回以上のド派手な事故や状況を作っていかなければならないから大変だ。
 少しでもショボくなったら、今回は地味だったと視聴者に思われてしまう。

 とはいえ、中だるみはあったものの『TOKYO MER』面白かった。
 同時に究極の進化系ゆえに、これを作られてしまうと、今後の医療ドラマはなかなかつらい。
 現にフジテレビの『ナイトドクター』は完全にかすんでしまった。
 新しく医療ドラマを作ろうとしてるドラマスタッフは頭を抱えているだろうな。
 さて、医療ドラマはどこへ行く?

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