上月城の対応をめぐって信長(江口洋介)に掛け合う秀吉(竹中直人)。
信長「700を救うために5万と戦えば、兵を失う」
秀吉「失うのは織田の信用でございます」
<合理主義者>信長と、<情の人>秀吉という感じであろうか。
この対立には、「知に働けば角が立つ、情に棹させば流される」ということわざが一番ぴったりくる。
ベストなのは両者のバランスをとって行動していくことなのだろうが、どっちつかずの中途半端になる可能性もある。
竹中半兵衛(谷原章介)は官兵衛(岡田准一)に言った。
「嫌われ、さげすまれても、最良の策を実行する。これが軍師の役割」
官兵衛はこれを「軍師にとって必要なのは非情になること」と理解するが、すこし納得していない様子だ。
信長や半兵衛のいう合理主義にもとづく<非情さ>はわかる。
だが、同時に「しかし……」と官兵衛は考えてしまうのだ。
もしかしたら官兵衛は<合理主義>と<情>の中間の道を行こうとしているのかもしれませんね。
それが優しくて非情に徹しきれない官兵衛には合っている。
そして、それを指導者として実現してくれそうなのが秀吉。
だからラスト、「わしについて来られるか?」と秀吉に問われて「はい!」と答える。
本能寺の変の時、官兵衛は秀吉に「あなたが天下を取るのです」と勧めたと言われるが、もしこの作品でそれが描かれるとしたら、この文脈からだろう。
<合理主義>と<情>の両方を併せ持っている秀吉なら天下を上手く治められる。
こう考えたからこそ官兵衛は秀吉に天下を取ることを進言した。
さて上月城を見捨てて毛利を撤退させ、一時的に平和を取り戻した播磨。
官兵衛の失ったものは、山中鹿介(別所哲也)、尼子勝久、櫛橋左京進(金子ノブアキ)。
これは<人は何かを得れば何かを失う。望むとおりのものを、すべて得ることなど出来ない>という良い例だろう。
では官兵衛が得たものは何か?
それは櫛橋左京進の子供たちの笑顔。
得たものが子供たちというのは救いですね。
なぜなら子供たちは未来を担う存在だから。
子供たちが元気に笑える世の中こそ素晴らしい。
最後にもうひとつ失ったもの。
荒木村重(田中哲司)。
「しょせんは使い捨てか」
「外様は見捨てられる」
これはやがて明智光秀にまで連鎖して……。
上月城を見捨てた影響はかなり大きいようだ。
信長「700を救うために5万と戦えば、兵を失う」
秀吉「失うのは織田の信用でございます」
<合理主義者>信長と、<情の人>秀吉という感じであろうか。
この対立には、「知に働けば角が立つ、情に棹させば流される」ということわざが一番ぴったりくる。
ベストなのは両者のバランスをとって行動していくことなのだろうが、どっちつかずの中途半端になる可能性もある。
竹中半兵衛(谷原章介)は官兵衛(岡田准一)に言った。
「嫌われ、さげすまれても、最良の策を実行する。これが軍師の役割」
官兵衛はこれを「軍師にとって必要なのは非情になること」と理解するが、すこし納得していない様子だ。
信長や半兵衛のいう合理主義にもとづく<非情さ>はわかる。
だが、同時に「しかし……」と官兵衛は考えてしまうのだ。
もしかしたら官兵衛は<合理主義>と<情>の中間の道を行こうとしているのかもしれませんね。
それが優しくて非情に徹しきれない官兵衛には合っている。
そして、それを指導者として実現してくれそうなのが秀吉。
だからラスト、「わしについて来られるか?」と秀吉に問われて「はい!」と答える。
本能寺の変の時、官兵衛は秀吉に「あなたが天下を取るのです」と勧めたと言われるが、もしこの作品でそれが描かれるとしたら、この文脈からだろう。
<合理主義>と<情>の両方を併せ持っている秀吉なら天下を上手く治められる。
こう考えたからこそ官兵衛は秀吉に天下を取ることを進言した。
さて上月城を見捨てて毛利を撤退させ、一時的に平和を取り戻した播磨。
官兵衛の失ったものは、山中鹿介(別所哲也)、尼子勝久、櫛橋左京進(金子ノブアキ)。
これは<人は何かを得れば何かを失う。望むとおりのものを、すべて得ることなど出来ない>という良い例だろう。
では官兵衛が得たものは何か?
それは櫛橋左京進の子供たちの笑顔。
得たものが子供たちというのは救いですね。
なぜなら子供たちは未来を担う存在だから。
子供たちが元気に笑える世の中こそ素晴らしい。
最後にもうひとつ失ったもの。
荒木村重(田中哲司)。
「しょせんは使い捨てか」
「外様は見捨てられる」
これはやがて明智光秀にまで連鎖して……。
上月城を見捨てた影響はかなり大きいようだ。