平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒11 「幽霊屋敷」~行方不明×2、白骨死体、火の玉、心霊写真……5つの謎が交差する!

2012年11月29日 | 推理・サスペンスドラマ
 今回の舞台は廃墟、幽霊屋敷。3つの事件が絡まっている。
①少年・少女の行方不明事件
②不動産会社社員の行方不明事件
③地中に埋められた白骨死体事件
 この3つの事件がクロスしているため、事件は複雑な様相を見せる。
 それらをひとつひとつ解きほぐし、解決していく右京(水谷豊)。
 その真相はこうだ。
 以下、ネタバレ

 まず最初の少年少女の行方不明事件は狂言。
 ホームレス吉田一郎(松尾貴史)の話を聞いた少年少女が<両親の離婚を思い留まらせる>ために行った自作自演だった。
 二番目の事件も狂言。
 屋敷のオーナーが屋敷の売却を急いだため、不動産屋が仕組んだものだった。
「もう少し時間が経てば、屋敷と土地の地域は文教地区でなくなる。そうすればもっと高く売れる」
 そう考えた不動産屋は何とか売却を遅らせたかったのだ。
 三番目の白骨死体事件は、たまたま練炭自殺している死体を発見したホームレスが埋めたものだった。
 ホームレスは自殺した男が所持していた金が欲しくて通報せず、三年前に遺体を埋めたのだ。

 <幽霊屋敷>ということでオカルトな雰囲気でしたが、真相は現実的でシンプルなものなんですね。
 ただ、この3つの事件に関しては、同じ屋敷で行われた事件という以外に、もうひとつ共通点がある。
 それはいずれも<親子の物語>だということ。
 最初の事件は、離婚を阻止したいという子供の気持ち。
 ふたつめの事件は、死ぬ前に娘に会いたいという父親の気持ち。(生前贈与ならその手続きで娘と会えると考えたオーナーは屋敷の売却を不動産屋に急がせた)
 三つめの事件は、自殺した男の金と遺書が田舎の母親宛のものだったこと。
 上手いですね。
 三つの事件は犯人も動機も違う別々の事件ですが、底流には<親子>という共通の物語が流れている。

 あと上手いのはラスト近くの後説明。
 冒頭の幽霊屋敷のシーンで、右京と享(成宮寛貴)は、外での物音、シャベルが倒れる音が聞こえ、中途半端に掘られた穴を発見する。
 それらを今回の作家さんはラスト近くで見事に説明する。
 つまり<外での物音>は逃げるホームレスの足音、<シャベルが倒れる音>はホームレスが倒した音、<中途半端に掘られた穴>は「死体を掘り起こして故郷に埋めてやろう」と思ったホームレスが掘っていたもの。
 見事に辻褄を合わせ、逃げずに説明されている。
 こういう所が『相棒』クォリティなんですよね。

 最後に。
 今回の事件では何と4番目・5番目の謎がありました。
 4番目は写真に写った<火の玉>。
 これは天井の資材がはがれ落ちたもの原因だということがわかりましたが、
 5番目の謎は……<享の写真に写っていた女性写真>……。
 これは一体……。

 『相棒』はこういう所がお洒落なんですよね。


 
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遅咲きのヒマワリ 第6話~答えがほしいわけじゃない。話を聞いてくれるだけでいい。

2012年11月28日 | 学園・青春ドラマ
 それぞれに一歩を踏み出した登場人物たち。
 丈太郎(生田斗真)は彩花(香椎由宇)に告白。
 弘樹(柄本佑)はかほり(真木よう子)に。
 春菜(木村文乃)は不倫相手の大学講師に詰めより、順一(桐谷健太)はさより(国仲涼子)に自分の悩み、弱さを見せた。
 また、彩花と弘樹は自分たちの曖昧な関係を明確なものにしようとした。

 しかし、一歩を踏み出すということは、見たくない現実を目の当たりにすることでもある。
 丈太郎は彩花にふられ、春菜は不倫相手が自分を遊び相手としてしか見ていなかったことを知る。
 彩花と弘樹の関係もはっきりさせようとして、壊れてしまった。
 一歩踏み出すということは、今まで抱いていた甘美な幻想が打ち砕けるということなのだ。
 今まで見ていた現実が一気に崩れるということなのだ。

 だから人は一歩を踏み出すことを怖れるわけだが、踏み出さなければ前に進めないのも事実。
 踏み出して厳しい現実を突きつけられ、苦しんだ末に新たな場所を求めて旅立っていく。
 これが人が生きるということであろう。
 丈太郎が言う「少しずつでも前に進む」ということであろう。
 現に丈太郎は彩花にふられて、幻想でない<現実の彩花>という人間のことを深く考えようとするようになったし、かほりとも友情?も深まったようだ。
 春菜も今度は不倫相手を見限ることができるだろう。
 旅立つためには、まず一歩を踏み出さなければならない。

 しかし、繰り返しになりますが、一歩踏み出すことは<傷>を負うことでもある。
 そんな時はどうすればいいか。
 この作品は、答えを次のように描写する。
 ひとつは、そばにいて話を聞いてあげること。
 今回のラスト、橋の上での丈太郎とかほりのシーンがそうだ。
 もうひとつはいっしょに涙して抱きしめてあげること。
 今回のさよりと順一のシーンがそうだ。

 かほりのせりふではありませんが、この作品は「青春してますね」。
 実際の青春は、一歩踏み出せずにそのままだったり、話を聞いてくれる人がそばにいなかったりと、惨めで鬱々としたものなのですが、この作品は、話を聞いてくれる人や抱きしめてくれる人をしっかり配置してうまくフィクションにしている。

 最後に今回のシーンで面白かったのは、冒頭の宴会のシーン。
 何もわかっていない順一は「松本弘樹を呼ぼうぜ」と地雷発言(笑)
 彩花が弘樹といっしょに住んでいるのがわかって、『同棲』『二股』がNGワードに(笑)
 おまけに、かほりが知っていたことがわかって、かほりを呼び出す丈太郎、そしていつものかけ合い漫才(笑)

 一方、どうしようもないのが、春菜の不倫相手。
 春菜をストーカー呼ばわりして、「だから文学は生まれるんだ」←バカ!
 この男にとって、<文学>はファッションであり、女性を口説く道具、不倫の言い訳でしかない。
 <文学>って、人に優しくなるためのものですよ!

 それから、さより。
 かほりに「私に勝ったと思ってるでしょう!」と発言。
 人と比較して、勝った負けたと考えている時は、幸せになれません。
 本当の幸せって、順一を後ろから抱きしめた時のように他人と心を通じ合わせた時のことを言うんじゃないのかな。


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国防軍?核保有? これを許したらとんでもない時代がやってくる。

2012年11月27日 | 事件・出来事
 昨日のテレビ朝日『ワイドスクランブル』でなかにし礼さんが、今度の選挙の争点について以下のように述べていた。
 要約すると
・タカ派VSハト派
・改憲 VS 護憲

 タカ派・改憲は安倍自民党である。
 何しろ<国防軍>ですからね。
 日本維新の会も。
 何しろ橋下徹副代表も、石原氏と合流する前は安倍さんを党首にと考えていたようですし、石原慎太郎代表は「核兵器保有に関して日本はシミュレーションするべき」ですからね。
 危ない、危ない。

 もし自衛隊が<国防軍>になったら、中国・韓国などとの東アジアの情勢はさらに緊迫するのは必至。
 現在は尖閣問題で中国との貿易が落ち込んで日本経済は悲鳴をあげているのに、さらに落ち込ませるつもりか?
 <核兵器のシミュレーション>を始めたら、世界中から総スカンを食うことは必至。
 日本は戦前と同じ孤立化の道に。
 まあ、日本人がそれを選ぶのなら仕方がないんですけどね。

 安倍晋三氏は、この国を誇りの持てる<美しい国>にしようとし、石原慎太郎氏は「核を持っていない国は外交的に圧倒的に弱い。核を持っていないと発言力は圧倒的にない」から核を持って影響力のある国にしようとしているらしいが、それは正しいのか?
 僕は、第9条の平和憲法を持つ現在の日本を誇りに思いますよ。
 アニメやコミックや萌えなどのクールジャパンを、まさにカッコイイと思いますよ。
 日本食もファッションも、テクノロジーも世界から高い評価を受けているものがあるのに、なぜそれらに誇りを持たない?
 核兵器を保有する強い軍隊があるから偉い国などという発想はまさに20世紀の発想。
 頭が古すぎる。

 ただ、今度の衆議院選挙。
 保守勢力は、マスコミのもてはやされてアピールできているんですけど、ハト派・穏健派・リベラル勢力は影が薄いんですよね。
 マスコミの責任は大きいとは思いますが、そんなマスコミを利用してアピールするという戦略がリベラル勢力に欠けていることも事実。

 本日、旗揚げした嘉田由紀子滋賀県知事の『日本未来の党』。
 まだ具体的な政策は見えなくて動静を見守りたいが、ようやく自民党・日本維新の会に対抗するグループが出来た感じ。
 女性が党首なのもいい。
 ジェンダー論は別の問題として、石原氏も安倍氏も男性論理。
 ここは女性論理の政治家が必要。
 なぜなら母親は自分の子供を戦争に行かせたくないから。
 放射能で汚染された空気を子供に吸わせたくないと考えるから。
 そんな女性論理を政策にしてくれる政治家がやっと現れた。
 嘉田知事は<活女性>(=女性を活かす)という政策も打ち出されているようですし。
 これに『みどりの風』の谷岡郁子さんらが加われば、結構強い女性政党になる。

 今度の選挙で戦争への道を決して選んではならない。


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平清盛 第46回 「頼朝挙兵」~助けて、だれか助けてくれ。暗闇ばかりじゃ

2012年11月26日 | 大河ドラマ・時代劇
「助けて、だれか助けてくれ。暗闇ばかりじゃ。ここからの眺めは果てしない暗闇。手に入れても手に入れても、光には届かぬ!」
 すごい!
 これまでも大河ドラマは権力者の最後の姿を描いてきたが、これほど無惨で残酷で、狂気にあふれ、哀しい姿があっただろうか。
 この松山ケンイチさんの演技を見られただけでも1年間見てきてよかったと思う。

 仏御前(木村多江)に矢を向けて殺そうとする清盛(松山ケンイチ)。
 これは白河院(伊東四朗)が舞子(吹石一恵)を殺そうとするシーンに他ならない。
 もののけの血をいくら否定していても、清盛は白河院と同じことをしている。
 清盛はほとんど白河院になってしまっている。
 ここで矢を放つ命令をしてしまったら、清盛は完全に白河院になってしまっただろう。
 しかし、母・舞子の記憶が何とかそれをやめさせる。

 次に清盛を救ったのは、頼朝(岡田将生)の挙兵だ。
 これで清盛は義朝(玉木宏)を思い出す。
 思い出して、立て掛けてあった平家伝来の<宋の剣>にすがりつく。
 頼朝は<ひげ切り>、清盛は<宋の剣>。
 これで清盛は武士の魂を取り戻した。
 若き日の、何も持っていなかった時の、理想に燃えていた時代を思い出した。

 清盛は<もののけの血>と<武士の魂>の間を揺れ動いている。
 だから源頼政(宇梶剛士)は「入道殿はこの国の宝か災いか?」と迷う。
 一方、清盛にとって、頼政は義朝の分身に他ならない。
 自分に協力し、いっしょに<武士の世>を作ろうとしている頼政に清盛は<義朝>を重ね合わせていた。
 だから頼政の裏切りを知った時のショックは相当なものだっただろう。
 清盛は「同じもののふの頼政でさえ、わしの国造りをわからぬか!」と悲憤慷慨する。
 清盛は頼政を失うことで<義朝>を失った。
 そして<義朝>は頼朝の挙兵という別な形で清盛の前に現れた。
 上手い暗喩表現ですね。

 そして、もうひとりの清盛の若き日の友・西行(藤木直人)。
 美しく生きるために世を捨てた西行は、友人として清盛を諫める。
「奪い合い殺し合う怖れていた世の到来。そのいただきにいるのは誰あろう、お手前。これがお手前の目指した武士の世でございますか?」
 西行は世を捨てて、何事にもとらわれていないから物事が鮮明に見えるんですね。
 清盛の危機の時はいつも現れてアドバイスをおこなってきた。
 しかし今回、清盛は聞く耳を持たなかったようだ。
 だから、西行の言葉が届かないのなら自分が出ていくしかないと考えた<義朝>が<頼朝の挙兵>という形で現れた。

 義朝と西行。
 このふたりの友人は、暗闇の中を彷徨う清盛に「そろそろ休め」と言っているようだ。

 上手い脚本ですね。
 これまでもオモテに現れない裏の文脈に<白河院>がいることは把握していましたが、<義朝>も描かれていたとは!
 頼政と頼朝がそうであったとは!
 だから頼政も頼朝も<清盛の良き理解者>であったのですね。

 まあ、そんな分析はともかく、今回の松山さんの演技は凄まじかった。
 凄まじい演技は「やめーーーい!」と叫んだ盛国の上川隆也さんにも伝播した。
 いい脚本は役者さんにいい芝居をさせ、いい芝居は他の役者さんにもいい芝居をさせる。
 今回はそれが実現した至福の回だったと思います。


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悪夢ちゃん 第7話~彩未先生は、あたしといることに苦しんでる?

2012年11月25日 | 学園・青春ドラマ
 物事には良い面、悪い面がある。
 同じ事柄でも立場によって、良くなったり悪くなったりする。
 たとえばお歳暮でビールをもらっても酒飲みは嬉しいが、飲めない人にはムダなだけ。「俺が飲めないのを知っているのに全然考えていない。ただ惰性で贈っているだけ」などとも思ってしまう。
 それは結衣子(木村真那月)の予知夢も同じ。
 これまでは未来が予知できることで恩恵を得る人が出て、プラスに働いていた。
 しかし、今回の貝原先生(濱田マリ)の場合は……。
 残酷な現実を目の当たりにすることになってしまった。
 結衣子は「人の役に立つこと」で肯定感を持つことが出来たが、貝原先生の場合は否定になってしまった。
 自分の予知夢のことで彩未(北川景子)には「迷惑をかけている」と思っているし、結衣子はとてもつらい。
 結衣子の心の中を想像するとせつなくなる。

 もっとも貝原先生も考え方次第だと思うけど。
 残りの時間を共に過ごすことで、死にゆく教え子に光を与えられると思うし。
 自分も教師であることや、誰かに必要とされている人間であることや、人を愛する気持ちを感じることが出来る。

 いずれにしても彩未先生、結衣子を助けてあげて!
 結衣子のつらさを理解出来るのは彩未だと思うし、<人に迷惑をかけられること>って案外いいこと。
 ドラマ『瑠璃の島』でも平泉成さんが「迷惑をかけるのが子供の仕事だ」って言ってたし。

 今回はドラマシリーズの中での転換話。
 起承転結でいう<転>の始まり。
 結衣子が否定され、彩未の過去のことが明らかになって(事実なのかはわからないが)自己否定した。
 これからクライマックスとしてどう盛り上っていくか?
 校長先生(キムラ緑子)が彩未の過去のすべてを知っている気がするんだけど、どうだろう?

 あと今回面白かったのは夢の設定。
 夢の映像記憶力が衰えていると、すぐに忘れてしまうし、夢札の映像が不鮮明になってしまう。
 僕などはそれですね。
 見た夢をほとんど覚えていない。起きて5分もすると忘れてしまう。
 麦山先生(岡田圭右)のように『夢ノート』でもつけてみようかな。
 この作品を見ていると、もっと夢を楽しみたいと思ってしまう。


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アメトーーク! 下ネタ芸人!~除夜の鐘、百九回目にあえぎ声(笑)

2012年11月23日 | バラエティ・報道
 先週の15日のアメーーク!は<下ネタ芸人>!
 チュートリアル徳井さん、オアシズ大久保佳代子さん、ケンドーコバヤシさん、友近さん、我が家・坪倉さん。
 以下、下ネタになるので、嫌いな方はスルーしてください。

 下ネタを生々しく、いやらしくなく語るのって知性がいると思う。
 芸人さんでも相当な芸がいる。
 チュートリアル徳井さんはこんなことを心懸けているそうだ。
★女性に対するリスペクトを常に心の中に持っていること!
★下ネタと挙動不審を分けるのは、話すときの態度。目を見て堂々と話せば挙動不審でなくなる!
 なるほど!

 テレビでは多分に下ネタはNG。
 だから芸能人の方は涙ぐましい努力をされているらしい。
★たとえば、アイドル時代の小倉優子さん。
 ケンコバさんの下ネタに大爆笑したが、カメラが切り替わって自分の方に向けられると、瞬間的に「イヤだ~」という表情に変えた←これぞアイドル!
★大久保佳代子さんはジャーニーズのタレントさんには下半身タッチをしない。でも関ジャニ8はOK(笑)。というのはギャグで切り返してくれるから←さすが関ジャニ!
★はなまるマーケットで、イケメン映像が流れた後、友近さんは「ビッチャンコになりました」とコメント。すると司会の薬丸さんは「汗でですよね」とすかさずフォロー。←さすが朝の番組の司会者!
 みなさん、プロですね!

 下ネタを<ことわざ>や<俳句>にしてしまうと、間接的になりいやらしさは半減する。
 たとえば<ことわざ>の意訳では
★隣の芝生は青い→エロDVDの予告編を見て、予告編のDVDの方を見たくなること(笑)
★策士、策におぼれる→大人のおもちゃをいっぱい用意したが、コードが絡まって使えなくなること(笑)
★灯台もと暗し→妹が巨乳(笑)
       →行為の後、パンティを探していたら枕もとにあった(笑)

 <俳句>では
★除夜の鐘、百九回目にあえぎ声(笑)
★デリバリー、写真で選ぶサンタかな(笑)
★見あやまり、シーツこぼして雪化粧(笑)
★ともえママ、ベテラン手業で「はい立冬」(笑)
★大晦日、鐘の数だけ突いてください(笑)
★初霜を溶かしておくれ、黒地蔵(笑)
 ちなみに「ともえママ」と最後の「黒地蔵」の句は、大久保佳代子さんの作品。
 大久保さんって偉大だ!

 大久保さん絡みで言うと、普通の番組で大久保さんがやっているグルメレポートは物足りないそうだ。
 本当にやりたいグルメレポートとは、こんな感じ。
 以下、本当に過激なので、女性の方はスルーして下さい。

「大久保佳代子のごっくんグルメ~! わたくし、発情スポット・渋谷道玄坂にやって来ました~」(笑) 
「このメニューにあるキノコのサラダですけど、キノコ、大きいですか? 硬いですか?」(笑)
「キノコ、料理の仕方で硬くなったりしますか? ……ならない。じゃあ、わたしの方で何とかします」(笑)
「肉の筋張った感じがいいですね」「この牛すじ、オモテ裏どっち使ってます?」(笑)
「おでんのタマゴいただきます。ああっ、お口にタマタマが! もう無理!」(笑)
「ハンバーグをガッと開くと、糸を引きながら肉汁が! はぬ~~ん!」(笑)

 すごいですね!
 もちろん大久保さんは根はすごく真面目な方で、芸でやっているのは知っていますが、ここまで徹底してやれるとは!

 最後に下ネタについて。
 徳井さんが言ってたことですが、『下ネタって世界共通の言語で、世界を平和にする』。
 確かにそうですね。
 下ネタなら国・人種に関係なく笑えるし、みんながエッチなことを笑いながら考えていたら、戦争なんて起こらない。
 LOVE&PEACE!
 桑田佳祐さんも同じことを言っている。
 領土問題や国防軍を語るより、下ネタを語って笑っていたい。


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相棒11 「交番巡査・甲斐享」~われわれの仕事は犯罪者を捕まえることなんです!

2012年11月22日 | 推理・サスペンスドラマ
 右京(水谷豊)は享(成宮寛貴)に<刑事の仕事>を教えていますね。
 今回は
「刑事が私情をはさむことは決して許されません! われわれの仕事は犯罪者を捕まえることなんです! 思い入れは犯人を見誤ります」
 ということ。
 そして、犯人を捕まえるためには、相手をだますことも、身内を利用することも辞さないという姿勢。
 これがプロの刑事の仕事だ、と。
 この点、享はまだ甘くてシロウトだ。
 ボクシングの事件の時もそうだったが、犯人や容疑者にすぐに感情移入し、信頼してしまう。
 要するにやさしくて、純粋すぎるのだ。
 たとえば、恋愛にしてもそう。
「人の気持ちは変わるんですよ。どうしようもなく変わるんです」という今回の犯人の言葉を受け入れることが出来ない。
 長年、人間をやっていると、人の気持ちは変わるなんてことは当たり前なんですけどね。

 しかし一方で、右京はこんな享を「人としての基本が出来ている」と評する。
 右京にとって、プロの刑事とは<相手に共感できるやさしさを根底に持ちながら、非情になれること>を言うのだろう。
 というのは、右京だってさまざまな事件で捜査対象に感情移入している。
 それは<感情移入>というより、一定の距離をおいた<理解>といった方が妥当かもしれないが、右京は必ず捜査対象の心の中に踏み込む。
 今回の場合は殺された奥山深雪(石原あつ美)。
 「深雪さんの苦しみ、孤独があなたにわかりますか?」と犯人に問うたように、右京は深雪の心の奥底にある思いを理解している。
 享との違いは、理性的であるか感情的であるか、距離が遠いか近いかの違いだ。
 右京は、享が自分とそっくりの、分身のような刑事になることは望んでいないだろうが、事件を通して刑事として必要なことを教えている。
 こうして享は<刑事>になっていく。
 今回は「交番巡査・甲斐享」からの卒業という感じか?

 事件に関しては
・3本の指の指紋
・破られた写真(これで3本指の指紋がつく)
・アリバイ工作
・協力者
・皺のない無地のワイシャツ
 ミステリではよくある、使い古されたトリックだ。
 右京にしてみれば、自分の引き出しの中のものを取り出してきて、再構成すれば、簡単に解ける事件だっただろう。


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遅咲きのヒマワリ 第5話~少しずつやっていけばいいんだ、自分のいる場所で出来ることを

2012年11月21日 | 学園・青春ドラマ
 ドラマには皆が集まる場所が必要なんですね。
 ホームドラマの場合は居間。職業ドラマの場合は会社。
 この作品の場合は、40010の喫茶店。
 今回、この喫茶店に主要人物が一堂に会するシーンがあった。
 「二股かけられたんだ?」「秘密をペラペラしゃべる人ばかりでない」
 これらの言葉が、重く心に突き刺さる人、日常会話としてスルーする人。
 リアクションが人それぞれで面白い。
 これぞ群像劇の醍醐味!

 さて本題。
 人の悩みというのは、物事にこだわり、執着するから起きるんですよね。
・かほり(真木よう子)の場合は<東京の大学に戻りたい>という思い。
・順一(桐谷健太)の場合は<町を再生したい>という思い。
・春菜(木村文乃)の場合は<不倫相手の大学講師>。
・弘樹(柄本佑)の場合は<プロ野球選手になれなかったことで家族を壊してしまったこと>。
・さより(国仲涼子)の場合は<自分には別の人生があったのではないか>という思い。
・彩花(香椎由宇)の場合は<墓参りにいく人>のこと。

 これらのこだわりを捨ててしまえば、解放されるのになかなか捨てられない。
 今回かほりは、癌関係の医学書を捨てて、東京に戻ることを諦めたようだが、まだくすぶっている。
 春菜はあんな男とは別れた方がいいな。
 To fear love is to fear life. こんなことを平然と言えるような男にロクな男はいない。
 春菜も薄々わかってはいるのだろうが、「彼を信じよう」とこだわってしまうのが恋愛。
 あるいは、人間というのはおかしな生き物で、丈太郎(生田斗真)のように<悩みがないことに悩んでしまう人間>もいる!(笑)

 では、これらの悩みから救われる処方箋は何だろう?
 それは、まず心にこだわっていることを捨てること。
 そして「自分のいる場所で出来ることを少しずつやっていくこと」(丈太郎のナレーション)。
 実際、かほりはその歩みを始めたようだ。
 彼女は「先生がおってくれて助かる」という患者の言葉を受けて、四万十の病院で生きていこうとしている。
 他の登場人物たちは、どのように自分の執着に折り合いをつけていくか?

 あとは順一が父親に言ったこの言葉。
「今は昔と違う。頑張れば、ほしいものが手に入る時代じゃない」
 確かに。
 今は閉塞の時代で、高度経済成長の時代じゃないですからね。
 映画『三丁目の夕日』では時が経つにつれ、鈴木オートは大きくなり、ついにカラーテレビを買えるようになったが、今は違う。順一の金物店のように店をたたまなくてはならない状況だ。
 そして今後の道としては、公共事業とかではなく、地場産業を育てていくことが大切だと思うのだが、どうだろう?
 順一のプランだって、政府からの援助があれば実現できるだろうに。
 丈太郎も四万十に来て、救われたような感じがある。あのまま東京にこだわっていたら、きっと潰れていただろう。
 だから今、必要なのは地域活性化。
 順一のような若者の思いを実現できるようにすること。
 この作品は、時代をうまく表現していると思う。


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『IPPONグランプリ』~アナログの<大喜利>をデジタル化した見事なコンセプト!

2012年11月20日 | バラエティ・報道
 『IPPONグランプリ』、これって『笑点』を発展させたものですね。
・ステージは寄席じゃなくて、未来を感じさせる電脳ふうの空間。
・衣装は着物でなくて、スーツ。
・いい答えの時に与えられるのは座布団でなくて、IPPON!
 このIPPONはダメな答えの時、『笑点』の座布団のように取られることはない。
・答えの審査をするのは歌丸師匠じゃなくて、他のお笑い芸人たち。
 0点か1点か2点かを選択する加点方式。
・解答が出来るかどうかは『笑点』の場合は歌丸師匠だが、『IPPONグランプリ』はボタンの早押しに掛かっている。
 答えの審査の仕方といい、『IPPONグランプリ』はデジタルだ。
 一方、『笑点』は歌丸師匠というアナログ。座布団を運んでくるのは山田君だし。

 企画というのは既存のものをいかに発展させるかということだと思いますが、『IPPONグランプリ』は上手いですね。
 『笑点』を上手くパクって発展させている。
 真剣勝負にしたのもいい。
 『笑点』の場合はゆるくて、座布団が増えようが減ろうがあまり関係ないが、『IPPONグランプリ』は真剣。
 答えをひねり出す時、マジな芸人さんたちの姿が見られてゾクゾクする。

 『しゃべくり007』なんかを見ても思うのですが、芸人さんのスーツ姿ってカッコイイんですよね。
 それが『IPPONグランプリ』の場合は、答えに悩む姿、真剣に闘う姿を見せられてさらにアップする。
 ピースの又吉さんなんかは文学者の雰囲気だし、もう中学生さんですらカッコ良く見える。

 明石家さんまさんは、お笑いは<緊張と弛緩>だと語っていますが、『IPPONグランプリ』は見事にそれ。
 答えを考えている時は<緊張>。
 答えが披露されて爆笑が起こり、一気に<弛緩>する。

 『IPPONグランプリ』
 これは未来のお笑いの形ですね。
 『クイズ・ミリオネア』がアメリカから日本に輸出されたように、『IPPONグランプリ』のコンセプト・内容は海外でも通用する。
 ベースは、日本古来の<大喜利>なのですが。

 テレビ局にはこういう野心的な企画をどんどんやってほしいものです。


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平清盛 第45回「以仁王の令旨」~ここはわしの世じゃ!

2012年11月19日 | 大河ドラマ・時代劇
「ここはわしの世じゃ」
 こう語る清盛(松山ケンイチ)に周囲は違和感を感じ、批判を始める。
 まずは源氏。
 頼朝(岡田将生)は「武士の世を作るためには通らねばならぬ道」と清盛に一定の理解を示しながらも、闘う意思。
 義経(神木隆之介)は、平泉の藤原秀衡(京本政樹)から軍資金を与えられる。
 以仁王(柿澤勇人)と母・八条院(佐藤仁美)は源頼政(宇梶剛士)に闘うことをうながす。
 延暦寺も怒った。
 譲位した高倉帝(千葉雄大)の厳島参詣。これに対して抗議の強訴をする。
 今まで延暦寺は味方であったのに、ついに抑えられなくなった。

 この清盛批判は平家でも。
 兎丸の子や部下たちは、清盛の理不尽な行為に「兎丸が生きていたらきっと諫めただろう」と語る。
 時子(深田恭子)は、宴にふけり貴族化した宗盛(石黒英雄)を「情けなや」と諫める。
 この時子の宗盛への批判は、間接的な清盛への批判に他ならない。
 宗盛も、叔父・忠正(豊原功補)の竹馬を見てうろたえる。
 宗盛は、武士の魂を捨て貴族化してしまった自分を忠正が批判していると思ったのだろう。
 平家内部の清盛への違和感・批判はこれだけに留まらない。
 あの時忠(森田剛)さえも、欲にふける清盛に違和感を抱く。
 清盛のダークサイドの仕事をしてきた時忠が、である!

 そして清盛の一番の理解者である盛国(上川隆也)。
 盛国は清盛の行動を必死にフォローする。
「どんなきれいごとも欲がなければ始まりませぬゆえ」
「理不尽なことをなさざるを得ないこともある」
「自分にしか見えぬ国作りをなさっておられるのです」
 しかしフォローしながらも、表情は不安と違和感でいっぱい。
 常に理性的客観的に物事を見てきた盛国だけに、彼の表情がこのようになってしまうことはついに平家の末期。

 このように今回は清盛に対するさまざまな人の批判・違和感を描いてきて、ラスト、頼朝のナレーションでこうまとめる。
「清盛はたったひとりで暗闇の中にいた」

 シンプルですが、的確な作劇ですね。
「清盛はたったひとりで暗闇の中にいた」という結論を語るために、すべてのエピソードが集約されている。
 清盛の壊れ方・崩れ方も見事。
 客観的に自分や物事を見られなくなっている。
 狭い視野で、まさに障子の穴から物事を見ている感じだ。
 老残という言葉がふさわしい。
 時忠は清盛の所業を「さまざまな方の弔いのように見える」と評したが、これまでしてきたことが清盛を壊してしまったのだろう。
 


※追記
 今回の清盛の姿は石原慎太郎氏を思わせる。
 アメリカも中国も韓国もダメで、徹底的な排除の姿勢。
 グローバル社会なのにひたすら孤立の道を突き進んでいる。
 気にくわない質問をした記者には「バカな質問をするな」と一喝。
 石原氏が唱える中央官僚の打破は、清盛で言えば貴族社会の打破ということか?
 石原氏は「橋下市長を義経で自分は弁慶だ」と言ったが、弁慶というよりは老いた今回の清盛。
 石原慎太郎だけは絶対に総理にしてはならない。

コメント (2)
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