今回の舞台は廃墟、幽霊屋敷。3つの事件が絡まっている。
①少年・少女の行方不明事件
②不動産会社社員の行方不明事件
③地中に埋められた白骨死体事件
この3つの事件がクロスしているため、事件は複雑な様相を見せる。
それらをひとつひとつ解きほぐし、解決していく右京(水谷豊)。
その真相はこうだ。
以下、ネタバレ
まず最初の少年少女の行方不明事件は狂言。
ホームレス吉田一郎(松尾貴史)の話を聞いた少年少女が<両親の離婚を思い留まらせる>ために行った自作自演だった。
二番目の事件も狂言。
屋敷のオーナーが屋敷の売却を急いだため、不動産屋が仕組んだものだった。
「もう少し時間が経てば、屋敷と土地の地域は文教地区でなくなる。そうすればもっと高く売れる」
そう考えた不動産屋は何とか売却を遅らせたかったのだ。
三番目の白骨死体事件は、たまたま練炭自殺している死体を発見したホームレスが埋めたものだった。
ホームレスは自殺した男が所持していた金が欲しくて通報せず、三年前に遺体を埋めたのだ。
<幽霊屋敷>ということでオカルトな雰囲気でしたが、真相は現実的でシンプルなものなんですね。
ただ、この3つの事件に関しては、同じ屋敷で行われた事件という以外に、もうひとつ共通点がある。
それはいずれも<親子の物語>だということ。
最初の事件は、離婚を阻止したいという子供の気持ち。
ふたつめの事件は、死ぬ前に娘に会いたいという父親の気持ち。(生前贈与ならその手続きで娘と会えると考えたオーナーは屋敷の売却を不動産屋に急がせた)
三つめの事件は、自殺した男の金と遺書が田舎の母親宛のものだったこと。
上手いですね。
三つの事件は犯人も動機も違う別々の事件ですが、底流には<親子>という共通の物語が流れている。
あと上手いのはラスト近くの後説明。
冒頭の幽霊屋敷のシーンで、右京と享(成宮寛貴)は、外での物音、シャベルが倒れる音が聞こえ、中途半端に掘られた穴を発見する。
それらを今回の作家さんはラスト近くで見事に説明する。
つまり<外での物音>は逃げるホームレスの足音、<シャベルが倒れる音>はホームレスが倒した音、<中途半端に掘られた穴>は「死体を掘り起こして故郷に埋めてやろう」と思ったホームレスが掘っていたもの。
見事に辻褄を合わせ、逃げずに説明されている。
こういう所が『相棒』クォリティなんですよね。
最後に。
今回の事件では何と4番目・5番目の謎がありました。
4番目は写真に写った<火の玉>。
これは天井の資材がはがれ落ちたもの原因だということがわかりましたが、
5番目の謎は……<享の写真に写っていた女性写真>……。
これは一体……。
『相棒』はこういう所がお洒落なんですよね。
①少年・少女の行方不明事件
②不動産会社社員の行方不明事件
③地中に埋められた白骨死体事件
この3つの事件がクロスしているため、事件は複雑な様相を見せる。
それらをひとつひとつ解きほぐし、解決していく右京(水谷豊)。
その真相はこうだ。
以下、ネタバレ
まず最初の少年少女の行方不明事件は狂言。
ホームレス吉田一郎(松尾貴史)の話を聞いた少年少女が<両親の離婚を思い留まらせる>ために行った自作自演だった。
二番目の事件も狂言。
屋敷のオーナーが屋敷の売却を急いだため、不動産屋が仕組んだものだった。
「もう少し時間が経てば、屋敷と土地の地域は文教地区でなくなる。そうすればもっと高く売れる」
そう考えた不動産屋は何とか売却を遅らせたかったのだ。
三番目の白骨死体事件は、たまたま練炭自殺している死体を発見したホームレスが埋めたものだった。
ホームレスは自殺した男が所持していた金が欲しくて通報せず、三年前に遺体を埋めたのだ。
<幽霊屋敷>ということでオカルトな雰囲気でしたが、真相は現実的でシンプルなものなんですね。
ただ、この3つの事件に関しては、同じ屋敷で行われた事件という以外に、もうひとつ共通点がある。
それはいずれも<親子の物語>だということ。
最初の事件は、離婚を阻止したいという子供の気持ち。
ふたつめの事件は、死ぬ前に娘に会いたいという父親の気持ち。(生前贈与ならその手続きで娘と会えると考えたオーナーは屋敷の売却を不動産屋に急がせた)
三つめの事件は、自殺した男の金と遺書が田舎の母親宛のものだったこと。
上手いですね。
三つの事件は犯人も動機も違う別々の事件ですが、底流には<親子>という共通の物語が流れている。
あと上手いのはラスト近くの後説明。
冒頭の幽霊屋敷のシーンで、右京と享(成宮寛貴)は、外での物音、シャベルが倒れる音が聞こえ、中途半端に掘られた穴を発見する。
それらを今回の作家さんはラスト近くで見事に説明する。
つまり<外での物音>は逃げるホームレスの足音、<シャベルが倒れる音>はホームレスが倒した音、<中途半端に掘られた穴>は「死体を掘り起こして故郷に埋めてやろう」と思ったホームレスが掘っていたもの。
見事に辻褄を合わせ、逃げずに説明されている。
こういう所が『相棒』クォリティなんですよね。
最後に。
今回の事件では何と4番目・5番目の謎がありました。
4番目は写真に写った<火の玉>。
これは天井の資材がはがれ落ちたもの原因だということがわかりましたが、
5番目の謎は……<享の写真に写っていた女性写真>……。
これは一体……。
『相棒』はこういう所がお洒落なんですよね。