平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒11 「ビリー」~女心がわからないブラザース誕生!

2013年02月28日 | 推理・サスペンスドラマ
<女心のわからないブラザース>が誕生!
 詐欺被害にあった女性に
「あら、これは日本から送れるお土産サービスですね」by右京さん(笑)
「ちょっとは変だと思わなかったんですか?」byいたみん(笑)
 せっかく芹沢(山中崇史)が「これじゃあ、ダマされても仕方がないですよね」とフォローしているのに。

 でも、この兄弟、お互いのことを理解し合っている。
 だから伊丹(川原和久)は
「この警部殿は勝手な捜査をする。しかし、意味のない捜査をする人ではない」と言える。
 何だかんだ言って、伊丹も『相棒』なんですね。

 物語は岩月彬(田中圭)紹介編。
 エレベーターで逃げる村井今日子を追って、享(成宮寛貴)と共に階段を駆け下りるシーンなどは若々しくていい。
 若い刑事が走るのは『太陽にほえろ』以来の伝統だし。
 右京(水谷豊)のやり方に反発しながらも、協力していくという立ち位置も面白い。
 米沢さんや角田課長は、右京さんの積極的な協力者ですからね。
 今後も岩月は協力者として登場してくるのだろうが、<反発>という人物の登場は作品に幅を持たせる。

 事件については<動画>と<靴>。
 右京さんは普通の人とは見ているものが違うんですね。
 凡人が見過ごしてしまう<動画>にこだわり、さらに絶対に着目しない<靴>にこだわって、事件を解決してしまう。

 ネットでのなりすましを素材にしているのも新しい。
 これまでもネカマとか、ネットで別の人格を演じることは話題になっていたが、現在はより手が込んでいる。
 今回のSNSや、個人写真・動画のアップがそれだ。
 手が込んでいるがゆえに別の人格は圧倒的なリアリティを持ち、人は簡単にダマされる。
 なぜなら、人は『わざわざCMの編集をしてまで別の人格を演じることはしないだろう』と思い込むものだから。
 まして<架空の銀行口座>や<架空の交友関係>までを偽装されたら尚更。
 気をつけよう、ネットを使った詐欺の手口はどんどん巧妙になっている。

 人間ドラマとしては、ちょっと薄いですかね。
 今回の殺人にしても、やむにやまれぬ人としての業や憎しみ、怒り、哀しみからなされたものではない。

 あとは今回、英語三兄弟が誕生!
 やはり右京さんのは、クイーンズイングリッシュなのかな?


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しゃべくり007~ゴールデンボンバーという生き方

2013年02月27日 | 監督・俳優・歌手・芸人
 『しゃべくり007』に出演したゴールデンボンバー。
 その<とらわれない生き方>は逆にカッコイイ!

 まず芸名。その命名理由は
「三文字だとカッコイイから」(笑)~鬼龍院翔
「喜矢武(きゃん)って音がカッコイイと思ったから。でも沖縄にライブに行くと、沖縄出身でもないのにこんな名前をつけたことがちょっと気まずい」(笑)~喜矢武豊
「カラオケって女の子に人気があるから」(笑)~歌広場淳
「ダルビッシュみたいにモテたかったから」(笑)~樽美酒研二
 自由だな~! いい加減だな~!

 ゴールデンボンバーに参加した理由も
「先輩の紹介」(笑)~樽美酒研二
「ネットで、『ベース募集。ギター弾けない人大歓迎』という告知を見て、話を聞いてみたら、気が合いそうだから参加することにした」(笑)~歌広場淳
 と、流されるまま。
 東大を目指して徹夜するとか、プロのミュージシャンを目指してギターを猛練習するというのとはかけ離れている。
 彼らを見ていると、<目標にむかって努力して、挫折して傷つく>みたいなことが、いかにバカバカしいことかがわかる。
 人の運命など、どこでどう転ぶかわからないってことがわかる。

 音楽に対する情熱もない!(笑)
 情熱があるのは曲を作っている鬼龍院翔さんだけ。
 あとの三人は鬼龍院さんに任せっきり。
 だから
「レコーディングがいつ行われているか知らない」(笑)
「鬼龍院が曲を作っている時は、三人でスノボに行ってた」(笑)
「音楽番組などで、ミュージシャンの方々と一緒にいると気まずい」(笑)
「ライブで曲出しをする時、i-podのボタンを押す係だが、緊張して上手く押せない」(笑)
「ライブでどんなパフォーマンスをやるかという会議をマクドナルドでやっているが、考えるのはいつも鬼龍院」(笑)
 こんな三人に鬼龍院さんはよく怒らないなと思うが、鬼龍院さんは「こんな自分についてきてくれて有り難い」と思っているらしい。
 鬼龍院さん、めっちゃいい人!
 というか、これがゴールデンボンバーのバランスなんでしょうね。
 逆に自己主張する三人だったら衝突したりして、鬼龍院さんはやりづらかったはず。

 さて、このように現在人気絶頂のゴールデンボンバーだが、人気が永遠に続くとは思っていないらしい。
 だから
「資格をとっている」(笑)
「アキバに店を出そうと思っている」(笑)
「貯金をして将来は静かな生活をしたい」(笑)
 このスタンスもカッコイイ!
 フツー、人は現状をより良くしたり、維持したいと思って汲々とするものだが、彼らはそれらにこだわっていない。
 先にも述べたとおり、流されるまま。
 人気がこのまま続いてくれれば有り難いし、落ちれば仕方ないと思う。
 これってすごい達観だ。
 現状を維持したり、より良くしようとするから人は苦しむ。
 彼らはこのことを理解しているのであろう。
 だから、彼らは自由でいつも楽しそうだ。
 樽美酒研二さんは、「オフの日はツーリングやスノボをして過ごす」「人気が出てキャバクラのお姉さんにやさしくされるのが嬉しい」と現在をひたすら楽しむ。

 現在、日本で自殺する人は年間3万人。
 だが、<ゴールデンボンバーという生き方>をすれば自殺者は少しは減るかもしれない。


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ビブリア古書堂の事件手帖 第7話~いつかちゃんと本が読めるようになりたいんです

2013年02月26日 | 推理・サスペンスドラマ
 しっかり恋愛ドラマしてますなぁ。
「いつかちゃんと本が読めるようになりたいんです」
「五浦さんが本を読めるようになったら、私もうれしいです」
 これって本をネタにして、ふたりが<好きです宣言>しているようなもの!
 特に栞子(剛力彩芽)は真剣な感じ。
 それに、本を通してしか、気持ちを表現できないなんて何て無器用な女の子!

 今回は栞子の人間性に踏み込んだ。
・本のためなら何でもする古書マニアであること
・母親を憎んでいること
 いずれも栞子のマイナス面だ。
 今までのビブリア古書堂の陽だまりの中で静かに本を読んでいた美少女とは違う、もうひとつの栞子の顔。
 狂的な執着や憎しみ。
 太宰は『生キトシ生クルモノスベテ コレ 罪ノ子ナレバ』と書いたが、栞子もまた<罪ノ子>だった。
 大輔(AKIRA)は栞子にこんな側面があることを考えもしなかっただろう。
 栞子のきれいな部分しか見ていなかったとも言える。
 でも、大輔はそんなマイナス面も含めて、栞子を受けとめたんですね。
 栞子もマイナスな自分を理解してもらいたくて、大輔に母親のことを語った。
 内面に踏み込んで、縮まったふたりの距離。
 うわぁ、推理ドラマでありながらラブストーリーしてる!

 大輔は無器用で誠実ですね。
「うまい言葉が出なくてすみません」
「ああ、今のは皮肉でも何でもなくて」
 こんなふうに語れる人って、素敵だ。
 相手と素直に誠実に向き合っている。
 こんな大輔だから栞子も心を開いたのだろう。
「これからはあなたのことを信じます。だから、だから、許してもらえませんか?」
 何だーーーーーー-っ!、この純愛は!
 トレンディドラマの「カンチ、セックスしよう」とは大きな違い(笑)

 こうした誠実な愛が成立するのも、鎌倉の地にひっそりとたたずむ<ビブリア古書堂>という場所ゆえなんでしょうね。


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八重の桜 第8回「ままならぬ思い」~ままならぬ思いで繋がる人たち

2013年02月25日 | 大河ドラマ・時代劇
 今回のサブタイトルは『ままならぬ思い』
 さまざまな『ままならぬ思い』が描かれる。
 まずは八重(綾瀬はるか)。
 女性であるがゆえに、鉄砲の腕があっても会津のために働けない。
 時尾(貫地谷しほり)は恋愛。
 想いを寄せていた人が別な人と結婚してしまった。
 佐川官兵衛(中村獅童)も都で働けないことで鬱屈している。
 そのために脱藩も覚悟。
 大蔵(玉山鉄二)は八重への想いが届かない。
「京で会津を思う時には、きっと真っ先に八重さんの顔が浮かぶ。あなたは会津そのものだから」
 十分過ぎる告白なのに八重には理解出来ない。
 西郷頼母(西田敏行)は会津と容保(綾野剛)の将来を憂えて、京都守護職を辞めることを進言する。
 容保の置かれている立場や性格・信念がそれを許さないことを知りながら。
 しかし、そう言わずにはいられない。
 容保も頼母の言うことを十分理解できるのだが、幕府や孝明天皇(市川染五郎)との関係で受け入れることが出来ない。
 誰よりも自分のことを思って進言してくれた頼母に泣く泣く蟄居を命じる。
 そして孝明天皇。
 彼も自分の思いどおりの政治・人事を行うことが出来ない。
 自分のあずかり知らぬ所で勅命を出され、自分はただのお飾りになっている。

 八重、時尾、官兵衛、大蔵、頼母、容保、孝明天皇……。
 皆、『ままならぬ思い』を抱えている。
 もっとも、人が生きるとは『ままならぬ思い』を抱えて生きていくこと。
 自分の思いどおりに生きられる人など、ほとんどおらず、皆、何らかの妥協をし、折り合いをつけて生きている。

 だから八重と頼母が桜の木の下で語り合うシーンは興味深い。
 ふたりは、『ままならぬ思い』という点で共感し合う。
 立場も身分も性別も年齢も違う人間どうしが、『ままならぬ思い』という点で繋がり、結びつく。
 おそらく人が理解し合うとは、こういうことなのだろう。
 今回、八重と頼母は『ままならぬ思い』以外でも、結びついた。
 それは『桜の木を枯らさないこと』。
 この場合の『桜の木』とは<会津>のことである。
 これからふたりは、今回、毛虫取りをしたように、桜の木=会津を枯らさないために闘っていくのだろう。
 ここに来て、<桜>の意味が見えてきた。

 最後は、覚馬(西島秀俊)に対する勝麟太郎(生瀬勝久)の言葉。
「攘夷もできず開国もせず、その場しのぎの言い逃ればかりしてちゃどうにもならねえわさ」
「一敗地にまみれ、たたき潰されてそこから這い上がりゃ、10年後、100年後、この国もちっとはましになるだろうよ」
「人斬りに人斬りぶっつけちゃ切りがねえ」
「考えて、考えて、考え抜いてみろ!」
 これって、現代人に対するメッセージでもありますよね。
 たとえば、僕などは、これらのせりふから現代の<TPP問題><原発問題(=現在、原発推進の方向に戻りつつありますが、もう一度悲惨な事故が起きなければわからないのかな、電力会社や政治家、原発推進派の人は)><武力には武力で解決しようとする風潮>などを感じてしまう。
 これは勝のせりふを借りた作家さんのメッセージ。
 現代人もまた安易な問題解決に走らず、考えて、考えて、考え抜かなくてはならないんですね。


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相棒11 「シンデレラの靴」~あの失敗があったから今があるんだと思おう。とりあえず走り出してみたら?

2013年02月21日 | 推理・サスペンスドラマ
 今回はふたつのアリバイくずし。
 ひとつめは、元マラソン選手・桂馬麗子(中山忍)。
 彼女は代々木のジムから氷川神社まで本当にランニングしていたのか?
 監督・高木富雄(国枝量平)の所に行って殺害をしていたのではないか?
 走る享(成宮寛貴)。
 坂や工事現場があり、いくら麗子でも1時間で帰って来ることは無理。
 これでアリバイがくずれた。

 しかし、このアリバイ崩しは徒労に終わった。
 麗子は足を捻挫していたのだ。
 彼女は走れない。
 ということは監督・高木の所に行って殺害することは不可能。
 事件は振り出しに戻る。

 右京(水谷豊)はふたつめのアリバイ崩しを行い、真犯人を暴く。
 その真相究明のためのポイントは
・動機
・メール自動送信サービス
・共犯者の偽装工作
 だ。

 アリバイ作りとしては<メール自動送信サービス>は安易かな?
 享を走らせてアリバイを崩すというのもイマイチ。
 今回の作家さんは、アリバイ工作のトリックというよりは<動機>の方を重要視したようだ。
 その動機とは、<走ることを妨げる存在>=監督・高木を許せないという思い。
 麗子にとっても真犯人にとっても、<走ること>は自分のアイデンティティ、存在理由だった。
 だからそれを<奪われること>は何よりもつらいこと。
 かつて高木は麗子たちから走ることを奪ったが、同じことを上星高校の陸上選手・南条遥(川本まゆ)にもしようとしている。
 だから殺した。

 当たり前のことですが、他人の大事なもの(今回の場合は「走ること」)を奪ってはいけないですよね。
 直接的には描かれていなかったが、ヤクザともつき合いのあった高木はドーピング血液などをネタに、金品や体の要求など、もっとあくどいことをしてそう。
 いずれにしても、ありがちな俗っぽい小悪党ですけどね。
 高木が<小悪党>であることが、今回の作品を薄っぺらいものにしている。

 オチの「タスキは渡された」も、あまりキレがないように思うのですが、どうでしょう?
 サブタイトルがせっかく『シンデレラの靴』なのですから、もう少しシンデレラに掛けてもよかったような気がします。



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ロンドンハーツ 未来の狩野☆村上を探せ!~グランプリは<根っこが腐ってる>とろサーモン・久保田さん 

2013年02月20日 | バラエティ・報道
 ロンドンハーツ『未来の狩野☆村上を探せ!ドッキリ芸人オーディション!』
 このオーディションで見事グランプリに輝いたのは、とろサーモン・久保田和靖さん。
 久保田さんは、有吉弘行さんが「こいつ、好きになれないわー」というほど、アクが強くブラック。
 ドッキリで、仕掛け人の偽プロデューサーにムチャブリされると、半ばキレ気味のツッコミで返し、同じく仕掛け人の、通りすがりのお姉ちゃんが上から目線で道を聞いてくると、イライラし始め、やがて「誰がお前なんか相手にするか!」と怒り出す。

 久保田さんは、ある意味<劇薬>ですね。
 視聴者は、イライラしてすぐキレるような人、あまり見たくないですから。
 同じキレ芸でもカンニング竹山さんは芸になっている。
 いじられてキレるというのが暗黙のルールとして視聴者に認知されている。
 でも、久保田さんの場合はドッキリというせいもあり、本当に怒っている感じ。
 すべてを強めのツッコミで返すという芸風もどうなんだろう?

 だが、ロンブー淳さんは久保田さんをグランプリに選んだ。
 その理由は、芸人は「ただピュアなだけじゃダメで、どこか根っこが腐っていなければダメだから」
 この「どこか根っこが腐っている」という評価基準が面白い。
 考えてみると、狩野英孝さんは、<うぬぼれ>が強いナルシスト。
 フルーツポンチ村上さんは、卑屈でお酒を飲むと他人の悪口を言いまくる<鬱屈野郎>。
 これが淳さんの言う「どこか根っこが腐っている」ということなのだろう。

 このように芸能界では、一般社会では敬遠されるマイナス要素が、個性として重宝される。
 もちろん、<ナルシスト><鬱屈野郎><イライラ野郎>がそのままテレビに出れば視聴者に敬遠されてしまうが、それが薄められれば面白くなる。
 劇薬が薄められて薬になったり、悪臭のするものが洗練されて香水になるのと同じである。
 植物にたとえれば、テレビに映るのは、地上の葉っぱや花、茎の部分であって、地面の下の根っこが多少腐っていても問題はない。

 というわけで、とろサーモン・久保田さん、ロンブー淳さんの料理手腕で、どのような<味>を出していくか楽しみです!


 
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しゃべくり007~キンタロー。八幡カオル出演! ここまでぶち壊してくれると感動する!

2013年02月19日 | バラエティ・報道
 昨日の『しゃべくり007』にキンタロー。さんが出演!
 上田晋也さんを始めとするしゃべくりメンバー、さすがですね、キンタロー。さんにズバズバ的確なツッコミを入れてる。
「この顔の大きさなら身長が2メートル30センチなくてはならない」
「やっていること自体がアカン」
「こいつとはリズムが合わない」
「長い! もっと短くしゃべれ!」
 後半のは芸人一年目のキンタロー。さんに対するダメ出しですね。
 このダメ出しに対してキンタロー。さんは
「わたしのことを嫌いにならないで下さい!」
 で応戦!
 こういうツッコミに対する<切り返し技>を持っている芸人さんは、強いですね。
 ハリセンボンの近藤春菜さんの「○○じゃねーよ!」もそう、はるな愛さんの「言うよね~」もそう。
 キンタロー。さんは他にも<決め技>を持っている。
「フライングゲット!」
 これをやれば、その前のモノマネがどんなにグダグダでも笑いをとれる。

 番組では、さまざまなキンタロー。さんに関するエピソードが披露。
・名前はシホというらしい。
・ダンス講師をしていた時、首を振る動きをやり過ぎて、頸椎のヘルニアに。
・キンタロー。さんの妹は気が強いらしく、姉のブログに批判コメントが殺到すると、これに応戦。
 結果、ブログはさらに炎上したらしい(笑)
・名前の由来は、芸人の世界は男社会だから、それに負けないように強い名前である<キンタロー>と名づけた。
・過去4人の男性とつき合ったが、いずれも「この関係は秘密ね」と言われた(笑)
 出てきましたね、私生活の面白話が。
 モノマネがある程度浸透すると、次に求められるのはその芸人さん本人の<面白話>。
 生き残っていく芸人さんは、皆この<面白話><面白ネタ>をたくさん持っている。
 私生活を切り売りして笑いにしていく。
 今回のキンタロー。さんの話はどれも面白かったけど、今後も継続して出し続けられるか?
 キンタロー。さんの生き残りを賭けた闘いが始まる。

 さて最後は、今回キンタロー。さんとと共に出演した峯岸みなみモノマネ芸人の八幡カオルさん。
 コロッケさんに象徴されるように、モノマネは人物の特徴を面白おかしく誇張するものだが、八幡さんのモノマネは、ある意味すごいですね。
 ここまで<峯岸みなみ>をぶち壊していいものかと思ってしまう。
 峯岸みなみさんはこれを「美味しい」と思ったのか「やめてくれ~」と思ったのか?
 あと面白かったのが、その他のモノマネが全然似ていなかったこと(笑)
・浅丘ルリ子さんの「寅さん!」
・細野晴臣さんの「♪わしが細野晴臣だ~♪」(『ライディーン』のメロディで)
・サザエさんのマスオさんの「ええっ!」
・樹木希林さんの「黒豚しゃぶしゃぶって何かやらしいわ」
 どれも似ていない、勢いだけ!(笑)
 これは逆に新しい!(笑)
 なので、しゃべくりメンバーのツッコミも
「モノマネが度肝を抜いてる!」(笑)
「日本列島で笑っているのはここだけ」(笑)
 八幡カオルさんには、このように笑ってくれて、的確なツッコミを入れてくる共演者が必要なんでしょうね。

 キンタロー。さんと八幡カオルさん、今回は『しゃべくり007』を見事にぶち壊してくれました!!


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八重の桜 第7回「将軍の首」~そった事あるはずがねえ。会津が憎まれるなんて

2013年02月18日 | 大河ドラマ・時代劇
「言路洞開」……相手の話をよく聞き、誠を尽くして説き聞かすこと。
 この時代にも、こういう言葉があったんですね。
 おそらく漢語だろうから、中国人も理解する言葉だろう。
 現在、日中の火種になっている<尖閣問題>。
「言路洞開」というキーワードで、両者よく話し合ってもらいたいもの。
 決して、武力で解決してほしくない。
 暴力には暴力しか生みませんからね。
 やられたらやり返すで、暴力や憎しみの連鎖が果てしなく続く。
 しかし、容保(綾野剛)は「言路洞開」ではなく、「武力」「暴力」の道を選んでしまった。
 当時の情勢からは仕方のない判断だったのかもしれないが、松陰(小栗旬)、覚馬(西島秀俊)の「誠を尽くして動かぬものはない」とはかけ離れた選択。
 せめて現代人のわれわれは、この選択の結果、会津が陥った歴史の悲劇から学びたい。
 今回、「言路洞開」という言葉を作家さんは持ち出してきたが、ここにはそんな作家さんのメッセージがあるように思える。

「尊皇攘夷」という言葉も面白い。
 ラスト容保は「尊皇攘夷は幕府を倒す口実」と理解したが、このように言葉の背後には、それが意味すること以外の思惑があるんですね。
 たとえば現代で言えば、「原発がなくなれば日本経済は失速する」。
 これって本当かな? 「原発を維持するための口実」ではないのかな?

 日本に新たな開国を迫るTPP問題は、幕末の状況と似ている。
 斬り合いこそしていないが、賛成派・反対派で争っている。
 こう考えると、『歴史は繰り返す』で、人間はあまり進歩していないんですね。

 八重(綾瀬はるか)の言葉も興味深い。
「会津が憎まれる? 幕府のお指図で朝廷さお守りしているのに。はるばる都まで行って働いておられるのに。そった事あるはずがねえ。会津が憎まれるなんて」
 八重の言葉は<素朴>で、ある意味<正論>である。
 しかし、現実の政治の世界では、正論は正論でなくなってしまうし、立場が違えば、正しい行動が憎むべき悪になってしまう。
 こう見ていくと、現実ってメチャクチャで、現実に生きることって大変ですね。
 今後、<素朴>な八重は、こんな<政治の力学>と、どのように折り合いをつけていくんだろう?


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ALWAYS 三丁目の夕日'64~ひとつの時代の終わり。そしてスカイツリーが出来た現在……。

2013年02月15日 | 邦画
 今回は以前書いた記事の再録です。

 淳之介(須賀健太)は、茶川先生(吉岡秀隆)の所から旅立っていった。
 六子(堀北真希)も、鈴木オートを出て、嫁いでいった。

 淳之介も六子も、茶川先生や鈴木社長(堤真一)の実の子ではない。
 それでも茶川先生たちは、血の繋がっていない<他所の子>を受け入れ、育てた。
 他所の子でありながら、実の子に匹敵するくらいの愛情を注ぎ、深い絆を結んだ。
 社長夫婦は、一人息子の一平(小清水一揮)に指摘されるまで、六子のことを<実の娘>と思い込み、結婚の了承するか否かを迷っていた。青森には六子の本当の両親がいるのに(笑)。

 おそらく東京タワーが出来たばかりの『三丁目の夕日』第1作、第2作の時代は、そういう時代だったのだろう。
 テレビだって、近所中が料理や飲み物を持ち寄って、いっしょに力道山を応援していた。
 ところが、今回の第3作の64年は、少し様子が違う。
 茶川先生の所にもテレビが来て(←白黒ですが)、オリンピックを自分の家でみようとする。
「いっしょに見て応援した方が楽しい」という妻・ヒロミ(小雪)の説得によって、茶川は鈴木オートでオリンピックの女子バレーを見る。

 少しずつ変わっていく世の中。
 ご近所が次第に遠くなっていく。
 今回六子の恋愛相談に乗り、わざわざ相手のことを病院まで調べにいくような、たばこ屋のおばさん(もたいまさこ)みたいな人もいなくなった。
『三丁目の夕日』の世界も変わらざるを得ない。
 そんな変化の象徴が、今作の淳之介と六子の旅立ちだ。

 あの時代が全面的に良かったとは言わない。
 プライバシーがないことや、他人にいろいろ干渉されることがイヤだと考えた人、家族水入らずでオリンピックを楽しみたいと思った人もいただろう。
 しかし、現在のわれわれはこの作品を見て<失われてしまったもの>を痛烈に感じる。
 今は一家に一台ではなく、一部屋に一台テレビがあって、家族すらもバラバラだ。
 都会にいると隣にどんな人が住んでいるかは知らないし、どんなことに悩んでいるかなんてことは、まったくわからない。

 震災があって、東京スカイツリーが出来た現在、われわれはもう一度自分の生活を見直す時期に来ているのかもしれませんね。


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相棒11 「同窓会」~今回は??? ミスリードでミスしてる

2013年02月14日 | 推理・サスペンスドラマ
 ミステリーにおけるミスリード。
 読者や視聴者が真犯人や真相にたどりつかないようにするために、犯人らしき人や別の事件を設定すること。
 今回は、それをやっていた。
 まずは、仲川茂夫(志垣太郎)。
 選挙に出る仲川は、過去の過失スキャンダルを隠蔽するために、それを公表しようとするかつてのクラスメイトを爆弾で殺そうとした。
 ふたつめのミスリードは、元教師・岩田浩司(近藤正臣)。
 岩田は、愛していた女性を死に追いやったかつての教え子に復讐するため、爆弾を仕掛けた。
 いずれも『相棒』の作家さんが作り上げたミスリードである。
 視聴者は、このミスリードで「犯人は仲川かしら?」「いや、岩田に違いない」などと思ってしまう。
 だが、真相は別にある。

 ところで、このふたつのミスリード、あまり説得力がない。
 何しろ爆弾が爆発すれば、仲川も岩田も死んだり、重傷を負ったりしてしまうのだから。
 リスクが大きすぎる。
 もっとも教師・岩田の場合は、自分も死ぬ覚悟で、自殺するつもりで、爆弾を仕掛けたと考えることも出来る。
 しかし、何も関係ない右京(水谷豊)や女生徒たちを岩田が道づれにするとは思えない。
 これらの点で、今回のミスリードは失敗している。

 犯人の人物像も疑問だ。
 仲川に恨みがあるのなら、他の人を巻き込む爆弾など使わずに仲川だけを何とかすればいい。
 むしろ今の時代、スキャンダルとして告発した方が、仲川のダメージは大きいだろう。
 あるいは犯人は、インターネットで紹介されていたアメリカの『同窓会殺人事件』にヒントを得て、犯行を思いついたようだが、現実に実行してしまう短絡性は、実際の人間としてどうだろう?
 犯人の頭が少しおかしくなっているのなら、別だが。(黒猫がいたり、表情が狂気で歪んでいたり、犯人にはそれを匂わせる描写がありましたけどね)

 というわけで、今回の『相棒』については、いっぱい????がついてしまう。
 冒頭の<お土産に爆弾があった>という掴みは面白かったが、爆弾事件という設定は間違っていたのではないか?

 ドラマとしては<過去の罪を背負って生きる>ということ。
 どうなんでしょうね、第三者だから言えることかもしれないのですが、岩田も仲川たちも早く告白した方がよかったのでは、と思ってしまう。
 結局、誰にも言えず背負って生きることで、40年の歳月を<罪の意識>で後ろめたく過ごしてしまったわけだし。
 なので、『同窓会』はもっと早く行われるべきだった。
 早く行われて、「寿子先生が亡くなったのは僕たちのせいなんです」「いや、それは違う、実は私のせいなんだ」という会話がなされていたら、彼らの人生は変わっていたかもしれない。
 人生は、ほんのわずかなことで悪くなったり良くなったりするんですね。


 
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