平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

小保方晴子さん、STAP細胞発見!~ストレスは変わるために必要なもの。人の心も同じですよね

2014年01月31日 | その他
 今、話題のSTAP細胞。
 基本的な理論は<細胞はストレスを与えると変化する>というものらしい。
 そして、<過度のストレスを与えると、今度は何とか生きのびようとして初期化する>。

 これって人間の心も同じですよね。
 人はストレスを与えると、適応しようとして変わろうとする。
 たとえば、今まで学生だった人が会社に入れば(会社というストレスを与えれば)、会社人・組織人になろうとする。
 学生から会社員に変わる。
 逆に自分の置かれた環境にあまりストレスを感じない場合、人は変わらず、今のままの自分でいる。

 これは<過度のストレス>の場合も同じで、過度のストレスに耐えられなくなった場合、そのつらい記憶が失われたりする。つまり初期化。

 こうして考えていくと、生物というのは<生きのびることが本能>で、<細胞レベルでも、すごく努力している>んでしょうね。
 置かれた環境(=ストレス)の中で生きのびるために自分自身を適合させ、変化させていく。
 ああ、これってダーウィンの進化論だ。

 自殺というのも人間特有の初期化の一種かもしれない。
 STAP細胞の理論に拠れば、過度のストレスにさらされた場合、細胞は初期化されるが、人間は本能の壊れた生き物なので、時として自殺という初期化をおこなってしまう。
 STAP細胞の理論は、心理学や社会学にも応用できる理論かもしれません。

 最後にSTAP細胞の研究者・小保方晴子さん。
 小保方さんは研究がうまくいかない時、「今日一日だけがんばってみよう」とあきらめずに研究を続けたそうだ。
 その一日、一日の積み重ねが今回の発表に至った。
 これも生きる上での大切な理論ですね。
 エジソンは電球を作るという1回の成功のために、実験で何万回も失敗したと言われていますが、小保方さんも同じ。
 普通の人間は失敗が重なればあきらめてしまうものですが、小保方さんやエジソンは失敗の連続を受け入れた。
 結果が出なくても続けた。
 大いに教訓としたい所です。

 
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今度はラジオに介入?~NHKが政府に都合の良いことしか放送しないメディアなら受信料を払いません!

2014年01月30日 | 事件・出来事
NHK、都知事選中の脱原発論に待った 大学教授が降板(朝日新聞) - goo ニュース

 先日のNHK会長の記者会見といい、最近のNHKがおかしい。
 今度はラジオでの話。
 中北徹・東洋大教授が経済学の視点で脱原発をテーマに取り上げようとした所、NHK側からテーマ自体の変更を求められたというのだ。
 結果、中北教授は出演拒否し(これぞ学者の鑑! へなちょこジャーナリストは見習え!)、番組はオンエアされず。

 NHKの言い分としては、脱原発か否かで東京都知事選が行われている中、中立性の観点から脱原発を主張する番組を放送できないということなのだろうが、それはどうなのだろう?
 脱原発の主張をするのは、中北教授であり、NHKではない。
 ラジオを聴く人たちは、あくまで中北教授の個人的意見として聴いている。
 聴いている人には、「なるほど、そうなのか」と考える人もいれば、「本当か?」と疑う人もいるだろう。
 どうとらえるかは聴く人間の自由だ。
 NHKが止める問題ではない。
 もし、中立性に欠けるというのなら、次回にでも原発必要という学者さんを登場させればいいだろう。

 それに、そんなことを言っていたら、今後、原発に関する放送は永久に出来なくなる。
 なぜなら、今後、広島などで行われる知事選挙でも原発が争点になるだろうし、原発再稼働の判断の際にも自粛しなければならなくなる。

 NHKは<国営放送>ではなく、<公共放送>である。
 国の補助金を受けているが、ほとんどは国民の受信料で賄われている。
 もし、時の政府に都合のいいことしか放送しないメディアなら、僕は受信料を払いたくない。

 英国BBC元記者ベケット氏はこう言っている。
「記者が報道内容について上司に口を挟まれることはない」
 同じくBBCホール会長は
「BBCを所有するのはパブリックだ」
 一方、われらがNHK籾井会長は
「政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない」
 この籾井発言は、国外放送のことでなされたようだが、国内放送でも適用されそうで怖い。

 ちなみにこの籾井氏は安倍首相のお友だち。
 昨年、新しく選出された4人の経営委員もお友だち。
 昨年末、安倍首相は新聞やテレビの経営者クラスや解説員と連日食事。
 食事に行くメディア関係者もどうかと思うが、首相がメディア懐柔していると疑われても仕方がない。

 繰り返しますが、NHKが時の政府に都合のいいことしか放送しないメディアなら、受信料を払いません。
 すでに徴収された2014年分の受信料の返還を求めます。


※追記
 あの小林よしのり先生も同様の指摘。
 以前も書きましたが、僕と政治的な考え方は違うのですが、小林よしのり先生と見方は同じなんですよね。
 NHKは安倍政権寄りになったはこちら

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明日、ママがいない~ポストの強さとは何も<期待しないこと>なのだろう

2014年01月30日 | その他ドラマ
 ポスト(芦田愛菜)の強さとは何だろう?
 きっと何も期待していないことだ。

 両親とテレビ電話で話しをする少女・アズサ(優希美青)は言う。
「パパとママが帰ってきてくれればいい。
 帰ってきて抱きしめてくれれば、それでいい」
 アズサはこう期待している。
 一方、ポストはアズサのそんな気持ちを理解できるが、期待はしない。
 <めでたしめでたしのお伽噺>のような結末を信じていない。

 人は何かを期待するから、かなえられなくて苦しむ。
 夢なんて大半がかなえられないもので、世の中は残酷で非情なものだと思っていれば、すこしは楽に生きられる。

 もっとも、こうした境地に達するのはなかなか大変なんですけどね。
 生きている以上、どうしても夢を抱いてしまうし、他人を求めてしまう。
 だから、あの年齢で<期待しない>という生き方をしているポストは、よほどの絶望の中を生きてきたのだろう。

 第三話では、そんなポストがアズサといっしょにベッドで寝て「あたしがパチ(五十嵐陽向)になってあげる」と言われるシーンがあった。
 こう言われて、ポストは目に涙を浮かべた。
 おそらく、ここで、彼女は<家族>を期待してしまったのだろう。
 今まで封印していた<家族>という言葉が解き放たれて、ポストの中に浮かび上がってきた。
 ポストも心の奥底では家族を望んでいたのだ。
 だが、めでたしめでたしのお伽噺なんてないと自分に言い聞かせ、あきらめ、忘れることで何とか心のバランスを保ってきた。

 最後はドラマ論をひとつ。
 これだけの悲惨と愚かさが渦巻いている現実の中、<めでたしめでたしのお伽噺>のドラマってリアリティがない気がする。
 そんなものを描いたら、たちまち鼻で笑われてしまう。
 おそらく、この「明日、ママがいない」がインパクトがあるのは、お伽噺なんてないという前提で物語が描かれているからだろう。
 そして、そんな悲惨・残酷の中にもわずかな光がある。
 力強さと希望がある。

 このテーマを描いている限り、この作品は十分な存在価値があると思う。


※追記
 漫画家・小林よしのり氏も「明日ママ」を評価。
 政治的考え方は僕と違うんですけど、妙に気が合うんですよね。
 小林よしのり氏「明日、ママがいない」は面白いはこちら

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平成のおかしな人たち①~田母神俊雄氏のトンデモ、大爆笑発言!

2014年01月29日 | 監督・俳優・歌手・芸人
 世の中がおかしくなってくると、おかしな人たちが出てくるものである。
 以下は、田母神俊雄氏のツイッターから。

「世田谷区で毎時2.7マイクロシーベルトの放射線が計測されたということを危険だとマスコミが煽っています。
 その1万倍の放射線でも24時間、365日浴び続けても健康上有益」


 さすが元自衛隊の航空幕僚長、体が丈夫ですね!
 ぜひ、タモさん(←タモリさんではない)が浴びて証明して下さい!

「日本には1千兆円の借金があり子供から大人まで一人当たり八百万円の借金があるとテレビで言っている。
 これは正しくない。借金は国民の借金ではなく政府の借金です。政府は絶対に借金は返せる。
 いざとなれば一万円札を印刷して返せばよい。そのとき問題になるのはインフレだけです」


 これは画期的な経済学だ!
 ありがとうございます! 
 これで<十分な年金支給>も<医療費無料>も可能ですね!
 財政再建のために<消費税もUP>しなくていいわけですね!

「福島県が県外に放射能避難をする人たちへの支援を打ち切ったことが批判的に報道されています。
 そして避難希望者が住居選択の自由を奪わないよう署名活動をして福島県などに提出したそうです。
 人の支援を得て避難することが当然という風潮はおかしい。
 自分で勝手に避難しろと言いたい。甘えるな」


 強者の論理ですね。
 僕は軟弱な人間なので、やっぱりタモさんは恐ろしいです! 近づきたくありません!

「人権救済法案が閣議決定されました。
 弱者が権力を握ろうとしています。
 弱者救済が行き過ぎると社会はどんどん駄目になります。
 国を作ってきたのは時の権力者と金持ちです。
 言葉は悪いが貧乏人は御すそ分けに預かって生きてきたのです」


<国を作ってきたのは時の権力者と金持ちです。
 言葉は悪いが貧乏人は御すそ分けに預かって生きてきたのです>
 そ、そうだったのか!
 でも、国民は税金を払って、政治家や国家公務員の方を食べさせてあげてたんですけどね。
 それと、国を作ってきたのは時の権力者と金持ちですという自負をお持ちなら、貧乏人は高見の見物をしているので、戦争とか国の一大事があった時は権力者と金持ちの皆さん、がんばって下さい!

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小泉元総理 原発ゼロ名言集~年をとっていても老人ではない。使命感があるかぎり燃える

2014年01月29日 | 名セリフ・名言集
 都知事選で細川護煕候補を応援している小泉元総理。
 総理時代の政策には首をかしげる政策がありましたが、現在の<原発>に対する考え方は共感します。
 たとえば、こんな言葉。

「山にも、海にも、川にも、なにか目に見えない大事なものがあると畏敬の念をもつ国民性。自然を尊重し自然を資源にする社会ができれば、日本は太陽も、水も、風も、地熱も無限の自然資源に溢れている。石油・石炭・天然ガスなど、世界各国に行き、資源獲得戦争に参加する必要もない」

 そうなんですよね。
 自然エネルギーこそがこの国に合っている。
 もともと日本人が自然と共生してきた民族だし。
 では、曇り空だったり風が吹かなかったらどうするんだ? という人がいるけど、ずっとそんな状態が続くわけがないし、蓄電技術も発達している。
 日本はどこを掘っても温泉が出てくるように、地熱発電だって出来る。
 だから、こんな発言。

「いま原発にかけている資金も人材も、自然に無限にある太陽、風、地熱、ウシ・ウマのフンまで電気に変える技術開発に向けるほうが、よほどやりがいがある仕事じゃないか。しかも、直ちに原発はゼロにできないと言うが、現実にいま原発ゼロじゃないですか!」

 確かに。
 2014年1月の現在、日本では原発は一基も稼動していない。
 電気は足りている。
 安倍政権が<原発ゼロ>を言わないのは、原発を廃炉にすれば、原発はたちまち無用な鉄の塊になり、不良債権になり、電力会社や銀行が困るから。
 電力会社や銀行の都合で、危険なものを押しつけられてはたまらない。
 また、原発は安いと言われるが、それは本当か?
 事故が起これば莫大な費用がかかり、電気代に上乗せされて、われわれの負担になる。
 十分な安全対策や廃炉の費用を加えれば、原発による電気代ははるかに高くなる。
 小泉さんは次のように言う。

「私は『原発は安全だ。原発のコストは一番安い』という専門家の話を信じていた。しかし、あの福島の事故をみて、スリーマイル島の事故をみて、チェルノの事故を勉強してみて、とんでもない誤魔化しだったことがわかった」
「原発が起こしている費用を負担するのはこれからの若い世代じゃないか!しかも、ひとたび事故が起こったら、どれだけの被害が起こるかわからない。地域・故郷が消える。人体だけじゃない。農・畜・水産物、山・川・海、途方もない被害を与える。その費用を負担するのはこれからの国民じゃないですか!」


 それにしても小泉さんは元気ですね。
 すごいパワーだ。
 だから、こんな言葉。

「私も細川さんも年をとっている。しかし、やらなければならないことがあると思った時、年をとっていても老人ではない。使命感があるかぎり燃える。『夢を見ているのではないか。理想ばかり言って』というが、原発ゼロの夢はやろうとおもえばできる、実現できる夢だと確信している」
「3年前の311。地震・津波、原発事故。悲惨な状況を見て、居ても立っても居られなくなった。『何かやらなければいけない。自分にも何かできることがあるはずだ』。ピンチは日本をかえるチャンス。『変えることができるのになぜ立ち上がらないのか』という強い憤りの念が燃えてきた」


 小泉元総理・演説はこちら


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隠蔽捜査 第3話~メンツ、縄張り、隠蔽という警察官僚社会の描写が面白い!

2014年01月28日 | 推理・サスペンスドラマ
 これ、面白いです。
 官僚の世界を的確に描いている。
 さすが官僚視点の刑事ドラマ。

 今回の第3話で言えば
★メンツ
 緊急配備が遅れ、大森北署は強盗犯を取り逃がし、結局、警視庁捜査員が身柄確保してしまう。
 このことについて、大森北署を統括する第二方面本部の管理官・野間崎正嗣(古舘寛治)は「メンツを潰された」と怒鳴り込んでくる。
 一般市民にしてみれば、強盗犯が捕まればOKなのに、縄張り意識の強い警察内部では違う。
 野間崎管理官は自分が管理する大森北署でなく、警視庁が犯人確保したことが許せないのだ。

★縄張り意識
 縄張り意識は後半の事件でも。
 スナックの立てこもり犯の対応で、所轄の現場、警視庁刑事部のSIT、警視庁警備部のSATの三者が主導権争いをする。
 どこが仕切るかで反目し合うのだ。
 当然、主導権を奪われた方は面白くない。
 この妬み・反目は、今回の場合、それぞれの自分の仕事に対する<プライド>と言い換えてもいいと思うが、行き過ぎるとマイナスに働く。
 震災の復興が各省の縄張り意識でスムーズに進まないように、業務遂行に支障をきたす。

★隠蔽
 これがこの作品のメインテーマだが、結局、立てこもり犯はSATに拠って射殺される。
 被疑者を死なせてしまったことも問題だが、何と被疑者の銃には弾丸が入っていなかった。
 知らなかったこととはいえ、警察は<過度の対応><ムダな殺傷>をしてしまったのだ。
 これを知ればマスコミは大喜びで警察を叩く。
 だから<隠蔽>。

 以上の3点は、警察や官僚に限ったことでなく、一般にも当てはまることだと思いますが、<組織>というのは実に厄介ですね。
 本来の目的はどこかにいって、調整や足の引っ張り合いやメンツの問題でエネルギーを費やしてしまう。

 最後に、この作品で魅力的なのは、古田新太さんが演じる刑事部長の伊丹。
 官僚組織の中で上手に立ちまわる<したたか><ずるさ>と共に、主人公・竜崎(杉本哲太)のような<まっすぐな部分>も持っている。
 まさに「清濁併せのむ」という感じ。
 同じ警察官僚でも『踊る大捜査線』の室井さんはしたたかさに欠けるし、『相棒』の内村刑事部長はまっすぐさに欠ける。
 この酸いも甘いも兼ね備えた絶妙なバランス。
 悪役(←失礼)にも人の良いおじさんにも見える古田新太さんにピッタリの役だと思います。


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軍師官兵衛 第4回「新しき門出」~あの木の下で会った時から、そなたのことが気になっていた

2014年01月27日 | 大河ドラマ・時代劇
 官兵衛(岡田准一)は女心を的確にとらえるのに巧みな人物ですね。
 まずは、山桃の木に登った子供を助けるくだり。
 官兵衛は、子供に自分の力で降りることを教える。
 木に登って助けようとする光(中谷美紀)とは違った対応。
 猪突猛進に行動するより頭を使えと教えているようだ。
 これで光は「なに? この人」とムッとしつつも関心を持つ。
 さらに官兵衛は男としてのたくましさも見せる。
 木から落ちる子供を両腕で受けとめ、木に登って山桃を獲ってくる。
 これで光は男として官兵衛を見直す。
 同時に官兵衛は「これで仲直りです」と光にも山桃を渡す。
 <頭を使うこと>と<たくましさ>と<さりげない心遣い>。
 むむっ、官兵衛、なかなかやるな!

 光に「私が参ります。ですから姉上の代わりに私が嫁に参ります」と言わせたことも大きい。
 これは官兵衛が言わせたことではないが、結果として、光が<自分の意思>で官兵衛の嫁になることになった。
 親や家の都合でなく、自分の意思で。
 これは大きい。

 そして婚礼後、ふたりきりになって官兵衛は光に言う。
「光殿でよかった。実を申せば、あの木の下で会った時から、そなたのことが気になっていた」
 と恋愛宣言!
 さらに「ひとつ話しておかねばならぬことがある」と、亡くなったかつての恋人・おたつのことを話し、<誠実さ>を示す。
 なんていうか、<完璧>すぎて面白味がない気もするんだけど、女性はどうなんだろう?
 やはり「官兵衛様、ステキ~!」になるのかな?
 過去の大河ドラマになりますが、『風林火山』の山本勘助や『平清盛』の清盛の方が癖があって人間っぽい気がする。
 生きのびるために気を遣いまくる父・職隆(柴田恭兵)なんかも渋くていい。
 青年期はこれでいいかもしれないが、年を取ったら官兵衛はどのように描かれるのだろう?

 その他、官兵衛は、後の<軍師・官兵衛>に繋がる片鱗を見せる。
 織田信長の「天下布武」に心を躍らせ、「楽市楽座」で「人が集まり、国が豊かになる」ことをしっかり理解している。
 これらを他人事とスルーしてしまう小寺政職(片岡鶴太郎)とは大違いだ。

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足尾から来た女 後編~君はこの二年間、東京で何を見た? 何を学んだ?

2014年01月26日 | その他ドラマ
 主人公サチ(尾野真千子)にあるのは、足尾銅山によって故郷を奪われた<怒り>。
 そして、自分の気持ちを素直に表現できる<強さ>。
 サチは協力を求める刑事に叫ぶ。「嫌なものは嫌なんです!」
 石川啄木(渡辺大)に対しては「この詩が好きです」「花火を見たいです」
 また、足尾銅山の副社長で内務大臣であった原敬(國村隼)には、足尾銅山の廃止を訴え、思いあまって石をぶつける。

 この石を投げてぶつけるという行為は、なかなか象徴的だ。
 サチはひらがなしか読めないし、本も読めない。
 つまり自分のもやもやした気持ちや考えを十分に語ることができない。
 だから相手に通じないとわかると、石を投げることしかできない。
 福田英子(鈴木保奈美)だったら、おそらく言論で訴えるだろうし、田中正造(柄本明)だったら法律や政治で訴えるだろう。
 サチは学ぶことの大切さを痛感したに違いない。
 学ぶことによって、世界を深く知ることが出来るだろうし、深く自分を語れるようになる。

 さてラスト。
 田中正造はサチにこんなことを尋ねた。
「君はこの二年間、東京で何を見た? 何を学んだ?」

 サチが見たものは
・英子のように権力と闘っている人がいること
・英子の石川三四郎(北村有起哉)への愛憎
・詩への共感、喜び
・石川啄木の理想と現実のギャップと苦悩
・英子の人を許す気持ち
・戦争の負傷者に寄り添う看護婦
・英子の母、楳子(藤村志保)の孤独    など。

 このように、若いサチにはまだまだ学ぶことがたくさんあるのだ。
 見て、知って、考えるべきことがいっぱいあるのだ。
 彼女には無限の未来がある。
 だからラストシーンで、サチが道を歩いていく姿は感動的だ。
 
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足尾から来た女 前編~福島や沖縄を想起させる国家のために犠牲にされる個人や住民たち。

2014年01月25日 | その他ドラマ
 <足尾銅山鉱毒事件>は<福島の原発事故>を想起させる。
 国策と企業のエゴ。
 被害に遭い、立ち退きを迫られる住民たち。

 いつの時代でも<小さなもの>は犠牲になるのだ。
 それはこんな田中正造(柄本明)の言葉に象徴される。
「1軒の家より100軒の家。
 村より町。
 町より都。
 国はそう考えるってな。
 だが、それは違う。
 100軒の家のために1軒の家を殺すのは野蛮国だ。
 町のために村を潰すのも野蛮国だ。
 さっちゃんなぜ 野蛮か分かるか?
 都をつくったのは 町なんだ。
 町をつくったのは 村なんだ。
 100軒の家も1軒の家から始まったんだ」

 個人よりも国家。
 住民よりも国家。
 国家存続のためなら個人や住民は犠牲になっていいという考え方。
 これは沖縄の基地問題にも通じる。
 そして、この考え方を象徴するのが、主人公の兄・信吉(岡田義徳)の言葉だ。
「鉄砲の弾だ。これで俺たちはロシアと戦ったんだ。
 こいつのおかげで俺たちは勝ったんだ!
 いいか? これは足尾銅山の銅で作られた弾だ。
 俺たちが目の敵にしてる銅山で採れた銅なんだ」
 一見、正しい主張に見えるが、それで個人や住民が犠牲になっていい、ということではない。
 主人公たちの時代では難しかったかもしれないが、少なくとも現在に生きるわれわれは苦難の末、獲得してきた<人権>というものを簡単に手放してはいけないと思う。
 それに権力者や上の連中は<国家>や<愛国心>という都合のいい言葉を使って、個人に犠牲を強いてくる。
 だが、その背景にあるのは、儲けたいとか自分たちの地位や既得権、贅沢な生活を守りたいということだ。

 また、上から押しつけてくる<愛国心>というのも胡散臭いもので、
 本当の愛国心とは主人公・新田サチ(尾野真千子)のような、素朴に自分の生まれ育った故郷を愛し、大切に思う気持ちではないか?

 さて、本日は後編が放送。
 おそらくはサチの目覚めと成長が描かれるのでしょうが、どのように描かれるか楽しみです。


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原発、靖国問題でテレビが伝えない3つのこと

2014年01月24日 | 事件・出来事
 テレビメディアが伝えない3つのこと

★現在は原発が一基も動いていないこと
 それなのにテレビは「原発がないと日本経済は衰退する」などの言説をまき散らしている。
 日本経済はアベノミクスとやらで一応、好調らしいのに。

★原発ゼロで困るのは電力会社や銀行であること
 原発ゼロで、今の原発が無用の鉄の塊になれば、原発は電力会社や銀行の<不良債権>になる。
 廃炉費用もかかる。
 だから電力会社や銀行は政治家や官僚とつるんで、原発再稼働をしようとしている。

★靖国神社には戦争指導者であるA級戦犯が祀られていること
 戦争で命を落とされた方を追悼するのは悪いことではない。
 問題なのは、戦争指導者であるA級戦犯が祀られていることなのだ。


 もちろん、以上のことに関して、さまざまな異論・反論があるだろう。
 だが、これらを前提として話をしなければ、議論は実りあるものにならない。

 テレビメディアは、時の政府に迎合しているのか、これらの問題に踏み込むと面倒くさいことになるから避けているのか、わからないが、こうした態度は自らを、原発事故や戦争、ファシズムの<加害者>にする。
 積極的に荷担したわけではないが、大切なことを伝えなかったことで結果として<加害者>になる。
 そして、何かが起きれば、<絆>とかいうきれいな言葉を使って、自分の責任を忘れるのだ。

 テレビはジャーナリスト魂を取り戻してほしい。
 一部にはこうしたことを必死に伝えようとしている番組、コメンテイターはいるが、少数派である。

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