平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

国権主義者・高市早苗はヤバい~憲法12条を「公益や公共の秩序」に変えれば弾圧はいくらでもできる

2021年09月29日 | 事件・出来事
 本日は自民党総裁選。
 高市早苗はヤバい。
 ネットの拾い物だが、高市信者の言動を見てみよう。
 まずはツイッター。

 

 日本は反日勢力に侵略されているのか?w
 自民党意外は反日w 安倍さまw 高市草苗さまw
 おまけに漢字間違えてるし。
 高市早苗が「草苗」w
 自民党以外が「自民党意外」w

 

 高市応援団は、高市早苗応援Tシャツというのも作ったらしい↑
 こんなもん、着て歩けねえよ。完全な羞恥プレイw
 おまけに『Save The Japan』。
 Japan前にTheがついているし。
 高市信者はぜひこのTシャツを着て街を歩いてほしいものだ。

『Hanada』『WiLL』も応援。

 

 

 彼らは中国と戦争したいらしい。
 中国は日本の最大貿易国なのにね。
 仮に戦争しても負けるよ。
 少なくとも尖閣は獲られる。沖縄もやばい。
 ロシアも南下して、北海道の一部は獲られるかもしれない。

 まあ、『Hanada』『WiLL』はビジネスで右翼をやってるんだけど、これに乗せられるのはバカだ。

 以前、ネットのサイトを開くと、必ず目にした広告『高市早苗を総理にしたくない反日7人』。
 広告主は『経営科学出版』という所なんだけど、バックに誰がいるのかね?
 広告料は相当なものだろうから、それなりの組織?
 …………………………………

 高市早苗の政策を見てみよう。

1. 敵基地攻撃を可能に
 攻撃したら反撃されることをまったく考えていない。
 攻撃したら10倍、100倍のミサイルが降ってくるぞ。
 それが原発に落ちたら、それで終わり。日本は狭いからね。
 東京に落ちても終わり。

 それに河野太郎が指摘したとおり、今のミサイルは移動式なんですけど。
 たとえばトンネルに入ったら衛星で探知できない。
 それに敵だってバカじゃないんだから、
 日本が攻撃するかもしれないとわかったら「基地」を強固にするだろう。

2.小型核融合炉の研究・開発
 まだ、核融合炉すら開発されていない。
 日本の財政に余裕があるのなら研究くらいはやってもいいかもしれないが、
 余裕はないし、首相が全面に出す政策ではない。

3.国防省の設置(高市氏の著書より)
 高市は軍隊ごっこが好きだねえ。
 高市の経済政策は、安全保障に予算を投入して経済を成長させるというものらしいが、
 そんなことで成長するのか?
 税金を下げて中間層を分厚くするとか、他にもっとやることがあるだろう。

4.憲法12条の改悪
 現行の憲法では、個人の自由や権利は『公共の福祉』を害する場合に制限されるのだが、
 高市の政策では、   〃     『公益や公共の秩序』によって制限される。

 つまり、政府が、公共の利益や秩序に反すると判断すれば、いくらでも国民を逮捕拘束できるのだ。
 たとえば政府批判の言論とかデモとかは簡単に制限できそう。
 ただ一言、政府が「公益に反する」「秩序を乱す」と言えばいい。
 イメージとしては、中国政府の香港の民主派弾圧を思い出すといい。

 現行の『公共の福祉』は確かにイメージしづらいが、
 イメージしづらいことが、この言葉を選んだ憲法作成者の知恵。
 人権や自由を縛る要件なのだから、ふわふわしていた方がいい。
 ネットで見たが、
 ある人は『公共の福祉』を『公共の幸せ・豊かさ』と解釈していた。
 上手い解釈だ。
 すごく前向きな感じがする。

 いずれにしても高市早苗の根本思想は──
『国家を守り、強くするためなら、個人の自由や権利はある程度制限されてもいい』というものだ。
 高市の頭の中には『国民』より『国家』が上にある。

 戦後、僕たちが手に入れた『自由』や『人権』を安易に手放してはいけない。


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青天を衝け 第28回「篤太夫と八百万の神」~渋沢栄一、大儀であった! ここで号泣、神回でしたね!

2021年09月27日 | 大河ドラマ・時代劇
「馬鹿者、ここは大蔵省ではない!」
「そ、そうなんですかーーーっ!?」

 お笑いトリオ誕生か!?
 渋沢栄一(吉沢亮)、伊藤俊輔(山崎育三郎)、大隈重信(大倉孝二)の3人組だ。
 
 新政府に静岡藩での経営手腕を評価された篤太夫(栄一)。
 新政府で働くことを要請されて、
「俺は幕府の直参だ! 誰か新政府の禄などもらえるか!」
 と断るために意気揚々と東京へ行くが、伊藤俊輔(博文)に会って、
「君も焼討ちをやったのか!?」と言われて、異国人焼討ち経験者として意気投合!笑
 実は篤太夫は焼討ち未遂でやってないんだけどね……。
 大隈重信は篤太夫より饒舌で、弁が立つ男だった。
「新政府がやろうとしていることは、誰もやったことのない新奇の種まきなのであーる!」
「だから日本中の八百万の神を集めて、国造りをしなくてはならないのであーる!」
「君もその八百万の神の一柱なのであーる!」
 大隈重信が「あーる」「あーる」を連発していたのは史実らしいが、
 篤太夫、論破されてしまった。
 まあ、もともと篤太夫は『古い世をぶち壊して、新しい世を作りたい』と考えていた男。
 大隈に「君は新しい世を作りたいと思わないのか?」と問われれば、何も言い返せない。

 しかし、篤太夫には幕臣のこだわりがある。
 その背中を押したのが、慶喜(草彅剛)だった。
「行きたいのであろう? 日本のために腕を振るいたいのであろう?
 ならば、私のことは忘れよ。
 これが最後の命(めい)だ。
 渋沢、これからは日本のために尽せ」
 くうぅっ、泣ける!
 ここで涙を流さない者がいるだろうか?
 最後は渋沢篤太夫の名前が「栄一」であることを思い出して、こう言う。
「渋沢栄一、大儀であった! 息災を祈る!」
 おおおっ、ここで号泣しない者がいるだろうか?
 今まで作家が「篤太夫」の名にこだわって来たのは、慶喜にこのせりふを言わせるためだったのだろうか?

 栄一の旅立ちの物語は続く。
 杉浦愛蔵(志尊淳)からは、
「徳川がなくてはこの国を守れなかったことを見せてやれ! 幕臣の意地を見せてやれ!
 どこにいても僕は渋沢の友だ!」

 そして栄一が育てた商工会所は、すでに栄一がいなくても独り立ち出来るようになっていた。
 川村恵十郎(波岡一喜)も算盤をはじきながら、栄一を送り出す。

 そして、幕臣の意地を見せるために登庁した栄一は「新政府はなっとらん!」と演説を打つ。
 しかし、そこは岩倉具視(山内圭哉)や大久保利通(石丸幹二)ら新政府の重鎮が集まっている場で……冒頭のやりとり。
「馬鹿者、ここは大蔵省ではない!」
「そ、そうなんですかーーーっ!?」

 お笑いパートあり、泣かせパートあり、何とうねりのあるドラマだろう。
 これぞれの言葉にも重みがある。
 正味40分の尺の中で、歴史上の人物をこれだけ配置して、描き切った作家の手腕はお見事!
 この他にも慶喜の妻・美賀君(川栄李奈)の決意のドラマも入ってるんだよな。
 何という密度!

 ここ2、3ヶ月の『青天を衝け』はいずれもよく出来ているが、今回は神回と言っていいだろう。

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立憲民主党の経済政策~これは正しい! 今の路線から方向転換しないと、日本はほんとダメになる

2021年09月24日 | 事件・出来事
 これが立憲民主党の選挙公約だ。

 

 これは正しい。
 これで市中にお金がまわる。
 財布の中身がふくらみ、皆がお金を使うようになる。
 皆がお金を使えばデフレ脱却。
 日本のGDPのほとんどは「内需」だからGDPもUPする。

 やっと基本に戻った感じですね。

 これの逆をやっていたのがアベノミクスだ。
 消費税UP。
 その消費税でUPした分で、法人税を下げる。
『法人税を下げれば、企業の収益が上がり、従業員の給料に反映される』
 というのがアベノミクスの理論だったが、実際は賃金UPに繋がらなかったというのが現状だ。
 結果、富める者はますます富んで、貧しき者は貧しくなって、格差拡大。
『親ガチャ』という言葉が話題になるくらいに、かつて日本にあった分厚い中間層は消失した。
 今、かろうじてある中間層もいつ下層に転落するかわからないから財布のヒモが堅い。

 企業だって、どんどん弱くなってる。
 サントリーが打ち出した45歳定年制……。
 電通が実施する高齢社員の個人事業主化……。
 要は体のいいリストラだ。
 高齢社員は給料が高くなるから、お払い箱にしようということ。

 公明党もバカな公約を出したよな。
 0歳~18歳の子供に一律10万円給付。
 これが何になるんだよ?
 1回切りだから少子化対策にもならないし、日本経済も浮揚しない。
 砂漠に水を播くようなもの。
 この対象には富裕層の子供も入るんだぞ。

 真面目な話、今の路線を続けていたら、ほんと日本はダメになる。
 アベノミクスで上がったのは株価だけ。
 潤ったのは富裕層だけ。
『企業が儲かれば給料が上がる』は幻想だった。
 そして今、政府がやろうとしているのは、
 効率の悪い企業はどんどん潰して、労働力再編をやろうというものだが、
 仮に労働力再編で、他の仕事についても給料はおそらく下がる。
 だって、よほど有能な人以外、給料が上がる企業にいける可能性なんてほとんどないから。
 普通の人は大企業の下請けで、安い給料でこき使われるだけ。
 おまけに外国人労働者というのも入って来ている。

 もはや新自由主義的な経済政策は行き詰まっている。
 ならば、日本がかつてやっていた方法に戻すしかない。

 それが上記の立憲民主党の経済政策だ。
 富裕層ならともかく、庶民は自民党に入れてはいけない。
 どんどん食いつぶされるだけだ。

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「戦争はなかった」 小松左京~歴史の記憶は薄れ、人は同じ過ちを繰り返す

2021年09月23日 | 小説
 小松左京は現在読まれるべき作家だと思う。
 たとえば短編『戦争はなかった』

 同窓会に出た主人公が泥酔・転倒し、
 目が覚めてみたら、まわりの人間がすべて「戦争なんてあったの?」と言い出す話だ。
 まわりの人間の頭の中には、悲惨な「太平洋戦争」の記憶がない。

 何となく2021年の現在の状況に似ているではないか。
 一部保守界隈で言われている「歴史修正主義」。
「日本がおこなった戦争はアジアの民を解放するための戦争で間違った戦争ではなかった」
「日本がおこなった戦争が悪だというのは戦勝国に押しつけられた」
 という歴史観だ。

 あるいは
「従軍慰安婦」はいなかった。
「南京大虐殺」はなかった。

 イスラエルは未だにナチの戦犯を追いかけている。
 ドイツはナチのおこなったことを、毎年反省し、教科書で徹底的に教育する。
 しかし、日本は……。
 教科書を変えようとしているし、「水に流す」という言葉があるように簡単に忘れてしまう。
 普通、原爆を2つも落とされたら、もっとアメリカに怒っていいはずなのにそれをしない。
 毎年おこなわれる広島・長崎の原爆の式典をそろそろやめてもいいんじゃないという空気もある。

 こうした日本人論や太平洋戦争をめぐる歴史観は今回のテーマから外れるので割愛するが、
 小松左京が戦後、時間が経つにつれ、人々から戦争の記憶が薄れていることに問題意識をもったことは間違いない。

 主人公は自分が置かれている状況について5つの仮説を立てる。
①自分は異なる世界の異なる歴史の中に飛び込んでしまった。
②戦争は本当はあったのだが、誰かが戦争の記録と記憶を消去してしまった。
③   〃        、何らかの理由で、みんながそのことを隠し、記録を抹殺してしまった。
④戦争は本当になくて、自分の精神が異常を来し、戦争の妄想を抱くようになった。
⑤同窓会の泥酔と転倒以来、自分は悪夢を見続けている。

 ①と②はSF的ですね。異世界・記憶の改変。
 ③は歴史修正主義者や為政者がやりそう。
  記録を破棄すれば、事実はいくらでも作り替えられる。
 ④と⑤は、精神病・精神分析の領域で、これもまた現代的なテーマである。
 これら魅力的なテーマ・モチーフをたったひとつの短編に、惜しげもなくぶち込めてしまう所が小松左京の凄さなんだよなあ。
 いずれにしても小松左京が
「人々から戦争の記憶が薄れていくこと」
 に引っ掛かっていることは確かだ。
 SFは未来を予言する。

 最後は主人公の奥さんの言葉で締めましょう。

「二十何年も前に戦争があったかなかったか、なんてどうでもいいじゃないの。
 戦争があってもなくても、今の生活の方はおんなじなんでしょ?
 家を買う手金は打っちゃったし、昔の戦争がどうこういうことより子供たちのために、
 現在のことと、これから先に事を少し考えてくれなくては、こまっちゃうわ」

 かくして、歴史の記憶は薄れ、人間は同じ過ちを繰り返す。

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青天を衝け 第27回「篤太夫、駿府で励む」~徳川に捧げられなかった命を持てあまして、ここに来た

2021年09月20日 | 大河ドラマ・時代劇
 時代が変わり、武士が刀を捨て算盤に向かう時代に。
 剣の達人・川村恵十郎(波岡一喜)は篤太夫(吉沢亮)に駿府の商工会所で言う。
「何から始めればいいか、教えよ」
 こう考えるに至った川村の心中はこうだ。
「徳川に捧げられなかった命を持てあましてここに来た。
 ここに来たのは禄をもらうためではない。徳川のために何か出来ぬかと」
 川村恵十郎、つらいだろうな。
 せつないな。
「命をもてあまして」という言葉が胸に響く。
 それでも「徳川のために」と前を向こうとしたのは、川村の強さだ。

 こんな川村と対照的なのが、成一郎(高良健吾)と土方歳三(町田啓太)だ。
 彼らは箱館で「徳川のために」戦っている。
 命を持てあましているのではなく、逆に燃やしている。
 川村にしてみれば実にうらやましい限りだろう。
 しかし、それは死に向かう道だ。
 土方は死ぬことを本望としている。
 だが、成一郎は──
 土方は成一郎に言う。
「お前には生の匂いがする。
 生きて日の本の行く末を見届けよ。それはつらい道かもしれぬがな」
 おそらく成一郎は生き残るのだろう。
 生き残った彼は何を思うのか?
 御一新の日の本をどう見るのか?

 維新の旧幕臣の物語は哀しくドラマチックだ。
「八重の桜」でも、旧会津藩士の悲哀が描かれたが、今作ほど念入りではなかった。

 一方、篤太夫。
 駿府・徳川の勘定方として、水を得た魚のように腕を振るっている。
 コンパニーをつくり、町人が出資をして新産業を起こし、利益を得る。
 商工会所(銀行)をつくり、事業のために貸し付ける。
 その行動の根本にあるのは、
 川村、土方、成一郎にも通じる「徳川のため」だ。
 決して新政府のためではない。

 これが旧幕臣の第三の道なんですね。
 その評判は五代才助(ディーン・フジオカ)、大隈重信(大倉孝二)、伊藤俊輔(山崎育三郞)にも伝わっている様子。
 時代は、渋沢栄一を求めているようだ。

・三者三様の「徳川のため」
・中央政府に聞こえて来る渋沢栄一の評判
 ここに至るドラマ構造は実に見事だ。
 原作のない大河ドラマは途中で破綻することが多いのだが、今作はすべてが上手く絡まっている。
 このクォリティを維持してほしい。

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三島由起夫VS東大全共闘 50年目の真実~三島が生きていたら、今の時代に何を語るのだろう?

2021年09月18日 | 邦画
 映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』
 東大・駒場キャンパス900番教室でおこなわれた、三島由紀夫と1000人の全共闘の討論の記録である。

 この時代、言葉に力があったんですね。
 三島も全共闘のメンバーも「言葉の力」を信じている。

 劇中で飛び交う言葉は「社会と個人」「文化と自然」「天皇」「解放区」といった言葉。

 右翼の三島は「個をなくし、天皇を中心にした国家に自分を委ねるべきだ」と主張している。
 なぜなら、完全に自由な「個」として生きることは、不自然で不安でしょうがないからだ。
 三島が嫌いだというサルトルの言葉を借りれば「実存は孤独だ」からだ。
 これは三島の小説『仮面の告白』でも語られているテーマでもある。
『仮面の告白』の主人公は、皆が同一で、国家と運命を同じくする社会に居心地よさを感じ、それらから解放された戦後の社会に恐怖を抱いている。

 一方の左翼の全共闘は、国家などから「完全に解放された自由な個人」を目指している。
 バリケードで囲まれた「解放区」はそのための場所だ。
 小松左京のSF小説に『物体0』という作品があるが、おそらく、この「解放区」から着想を得たのだろう。
 しかし「完全に解放された自由な個人」などあり得るはずもなく、逆に社会主義国家は個人を抑圧するものでしかなく、全共闘の理想は挫折していく。
 全共闘のメンバーも「解放された自由な個人」は幻想で、あったとしても一瞬のものだと考えていたようだ。

 このような対立点を明確にしていく三島と全共闘だが、両者は以下の3点で共通点を見出した。
・反米
・非合法活動の容認
・社会を変えていこうとする熱情

 三島は「アメリカ万歳」の既存の右翼に憤りを感じ、全共闘は日米安保によるアメリカ従属を否定した。
 三島は市ヶ谷・自衛隊駐屯地で非合法に決起し、全共闘は革命を目指した。
 そして両者に共通する燃え盛るエネルギー。

 2021年の現在からこの時代を見ると、
 現在は熱くないなあ。
 言葉がむなしいな。
 同時に三島と全共闘のメンバーはドンキホーテのようで滑稽な感じもする。
 でも、この熱情と過剰な言葉と滑稽さがその後の高度経済成長を作ったような気もする。

 この作品では、70歳をこえた元全共闘のメンバーと三島の楯の会のメンバーがインタビューで登場していたが、彼らが2021年の現在をどう見ているか、語ってほしかった。
 インタビューアーは敢えて聞かなかったのか?
 それは三島由紀夫にも言えて、もし三島が生きていたら今の時代について何を語るのだろう?
 また市ヶ谷に立てこもって、「自衛隊よ、立ち上がれ!」と演説しているのかもしれない。

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河野太郎は「安倍政治」を排除できるか?~高市早苗が総理になったら最悪だな

2021年09月17日 | 事件・出来事
 自民党総裁選で河野太郎が石破茂と連携。
 河野太郎を後押しするのは、小泉進次郎・菅義偉の神奈川勢。
 福田達夫を中心とする若手議員で構成される「党風一新の会」。

 河野太郎は「安倍・麻生」とやっと闘う覚悟ができたのか?
 石破茂はもちろん反安倍・麻生。
「党風一新の会」の福田達夫は、総理を務めた福田赳夫・福田康夫の後継者。
 父親の福田康夫は折にふれてメチャクチャな安倍政治を批判してきたから、
 息子の達夫氏が「反安倍」にまわるのは、その流れか?
 他の若手議員の中では、安倍の推す高市早苗では選挙で闘えないという思いがある。
 河野太郎は「麻生派」に所属するので、反麻生にまわるのはおかしいと思われるかもしれないが、
 麻生派はもともと河野洋平がトップだった「河野派」である。
 河野太郎にしてみれば、父親の派閥を麻生から取り戻す意味がある。

 河野太郎という人は、忖度しない正義感みたいな所がある人で、ときどき思い切ったことをする。
 たとえば、山口と秋田に配備する予定だったイージス・アショア。
 この配備を税金の無駄だとして防衛大臣時代に中止にした。
 なかなかの英断である。
 昨日は「核燃料サイクル」の中止に言及。
 これ、税金使いまくりの壮大な無駄だからなあ。
 実現できれば画期的なことだ。
 一方、これに対して原子力ムラがザワザワ騒ぎ出してる。
「核燃料サイクル」が中止になれば自分たちの利権が吹っ飛ぶ。
 経団連は岸田文雄支持を表明。
 わかりやすいな。

 安倍は劣勢の高市早苗を総裁にするために、電話をかけまくっているらしい。
 安倍にしてみれば、高市早苗がコケれば自分の党内での発言力が弱まるから必死だ。
 河野が忖度しない正義感を発揮して、森友・桜を見る会・河井案里の1億5000万問題に手を突っ込むかもしれないから夜も眠れない。
 自分の力で当選させた安倍チルドレンが「党風一新の会」として、自分に反旗を翻しているのも気にくわない。
 で、電話をかけまくった結果、昨日の高市早苗の決起集会に議員70人が集まったらしいね。
 70名を集めるとは……。
 安倍の影響力はまだまだ侮れない。

 このように自民党総裁選はさまざまな思惑が錯綜する権力闘争なのである。
 …………………………………

 河野太郎が総裁になった場合、自民党は少しは変わるかもしれないな。
 先程も書いたとおり、安倍・麻生の影響力が弱くなる。

 岸田文雄が総裁になった場合、自民党はあまり変らないかな。
 安倍・麻生にもいい顔をしようとして、結局どっちつかずになりそう。
 高市が失速した時、安倍・麻生が推すのは岸田だろう。
 岸田の方が河野より言うことを聞く。
 岸田文雄は自民党のリベラルの流れをくむ「宏池会」なんだけどなあ。
 河井杏案里を擁立した安倍のせいで、岸田派の溝手顕正は広島で落選したんだけどなあ。
 普通なら「安倍、この野郎!」となるはずなんだけど、岸田にその様子はない。

 高市早苗が総裁になった場合は最悪。
 安倍よりも過激に「国家第一主義」「新自由主義」を推し進めていくだろう。
 すなわち
 軍事費のUP! そのための増税。
 大企業優遇。結果としての格差拡大。
 高市の根本にある考え方は、
・大きなもの(国・大企業)を生かすためなら、小さなものを切り捨てていい、
・国や大企業を強くするために弱者を犠牲にしていい、という考え方だ。

 というわけで、自民党総裁選でマシなのは河野太郎でしょうか?
 岸田文雄には期待していたが、最終的にはグダグダになりそう。
 ともかく安倍を排除しないと、この国はよくならない。
 アベノミクスで株価は上がったが賃金は上がらなかった。
 官僚は平気で不正をおこない、権力に群がるシロアリが潤うだけの社会になった。

 かつて自民党にあった自浄作用よ、ふたたび!
 さもなくば野党、がんばれ!

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ハコヅメ たたかう!交番女子~中年のおっさんをターゲットにすれば視聴率10%を超えられるのだ!

2021年09月15日 | 推理・サスペンスドラマ
『ハコヅメ~たたかう!交番女子』(日本テレビ系)が本日最終回。
 面白かった♪
 可愛かった♪

 何が面白かったというと、交番勤務の婦人警官の日常が見られたこと。
 原作者は元婦人警官なのだそうだ。
 だからリアル。
 装備品検査、メンタル講習、巡回パトロール、警察署からの業務命令、捜査協力、夜勤──
 へえ、こんなことしてるんだ、と見ていて新鮮!
 もちろんフィクションだから面白く誇張はしてあるんだけど。
 今までの刑事ドラマって、事件解決がメインで、警官の日常生活はほとんど描かれなかった。
 彼らはどんな生活をし、何を思い、考えているのか?
 これらをしっかり描いたことが画期的だった。
 原作者の実体験に基づいているから薄っぺらじゃない。
 今後の刑事ドラマを大きく変える作品になりそう。

 中年のドラマ好きおじさんをターゲットにしたのも成功の要因。
 おっさんには恋愛ドラマやラブコメはつらい。
 イケメンが出て来た時点で、もういいや、ってなってしまう……。
 とはいえ、僕は今季「彼キレ」と「プロミス・シンデレラ」は見ていたんですけど……笑
 一方、「ハコヅメ」は交番勤務の女性警官の刑事もの。
 毎回、ヒロインの川合麻依(永野芽郁)が『拝啓、お父ちゃん』とナレーションで呼びかけるたびに、お父ちゃんになった気分で「麻依、どうした?」と反応してしまう。
 新人警察官の成長を描いたビジネスものでもあるので、上司気分でヒロインを見てしまう。
 つまり、「父親目線」「上司目線」でヒロインを応援してしまうんですよね。
 うまい仕掛けだと思う。

 通常、恋愛もの・ラブコメの視聴率は健闘して7%前後。
 でも、この作品は毎回10%前後。
 有力な原作は尽きて来たし、
 テレビドラマ製作者は、そろそろ恋愛ものに見切りをつけた方がいいと思う。
 おっさんの目にはどれも同じに見えるんだよね。
『逃げ恥』がヒットしたのは、切り口の違う原作と脚本の良さとガッキーだから。
 それに超イケメンとは言えない星野源さんだから←失礼!

 ギャグシーンのキリトリ動画をYoutubeにUPしたのも宣伝として上手い。
 すでに本編を見た人は改めて笑ってしまうし、新規視聴者の取り込みにも貢献しただろう。
 実際、キリトリ動画『「ハコヅメ」絶対に笑ってはいけない“通常点検”』は公開5日で100万再生!
 テレビが見られなくなった時代、ネット対応は必須なんですよね。

 ヒット作を生むには、それなりの戦術と戦略が必要。
 従来のドラマコンセプトを少し捻ってみるとか、
 思い切ってターゲット層を変えてみるとか。

 今、ドラマづくりは転機に来ている。

 それではご覧下さい!
 キリトリ動画『「ハコヅメ」絶対に笑ってはいけない“通常点検”!』
 ※ネットでは「めちゃくちゃ爆笑した」「笑いすぎて息できなかった」という声!

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青天を衝け 第26回「篤太夫、再会する」~この恥を胸に刻んで、今一度生きていく!

2021年09月13日 | 大河ドラマ・時代劇
 篤太夫(吉沢亮)の帰郷。
 これは必ずしも「錦を飾る」ものではなかった。
 平九郎(岡田健史)の戦死。
 このことで妹のてい(藤野涼子)に責められる。
 大出世の帰郷だが、一部では「変節漢」とも言われている。

 篤太夫も「変節漢」を理解している。
 攘夷、倒幕、一橋家、将軍家、異国かぶれという変節。
 当初の尊皇攘夷の志など、どこかへ行ってしまった。
 妻の千代をほったらかしていたことにも悔いがある。
 妻や子といっしょに過ごすことこそが幸せではなかったか、と考えたりもする。
 本来なら箱館におもむき、成一郎(高良健吾)や土方歳三(町田啓太)らと共に戦うべきなのにそれをしない。
 実際、医師の高松凌雲(細田善彦)は箱館で医療に携わっている。

 こんな篤太夫に亡き長七郎(満島真之介)は夢の中に現れて言う。
「悲憤慷慨していた世は崩れたではないか。これからはお主の励み時だろう」
 長七郎は篤太夫と違って「攘夷」で時が止まっている人なんですよね。
 そのまま何事もなし得ず死んでいった。
 だから、この言葉は重い。

 父・市郎右衛門(小林薫)も、徳川の恩を忘れず、新政府に仕官しなかった篤太夫に言う。
「お前は道理を踏み倒さず、誠を貫いた」

 こんなふうに自分を肯定してくれる人がいるって有り難いですよね。
 篤太夫も救われたことだろう。
 篤太夫は前に進む決心をして、こう語る。
「この恥を胸に刻んで、今一度生きていく」
 ……………………………

 そんな篤太夫が前に進むためには、慶喜(草彅剛)と会って話をしなければならなかった。
 鳥羽伏見からの遁走など聞きたいことも山ほどある。
 だが、数年ぶりに会った慶喜はすっかり枯れ果て、生きる力をなくしていた。
 パリでの慶喜の弟・民部公子の立派なふるまいを聞いて、少しうれしそうな顔をするのみ。
 京で権力闘争をしていた頃のような目の力は失われ、もはや前に進む気力はない様子。
 鳥羽伏見の遁走の理由は聞けなかったが、篤太夫は慶喜の心の内は理解した。
 だから、最後にこう叫んだ。
「もう何も申しません。しかし……どんなにご無念だったことでしょう!」
 ここ、泣ける……。
 この言葉だけは慶喜の心に届いたはず。
 それと、草彅剛さんの慶喜は絶品だ。

 心に傷を負って、それでも前に進もうとする者(篤太夫)
 心に傷を負って、抜け殻になってしまった者(慶喜)
 志半ばで虚しく死んでいった者(長七郎)
 志のために今も屈せず、戦っている者(成一郎)

 人生のさまざまを見事に描いていますね。
 自分の人生と照らし合わせて、いろいろ考えてしまう。

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TOKYO MER 走る緊急救命室~今までの医療ドラマをヴァージョンアップさせた集大成!

2021年09月12日 | 職業ドラマ
『TOKYO MER~走る緊急救命室』(TBS系)が本日最終回。

 今までの医療ドラマをすべてヴァージョンアップさせた作品でしたね。

 まずは敵。
 通常、医療ドラマの敵と言えば、医師が立ち向かう難病。
 これに医学部の教授たち、医師会、政治家、厚生労働省が加わる。
 しかし、今作では、他に『レスキュー隊(消防)』『SIT(警察)』『公安警察』も敵に。
 自分の縄張りや仕事を邪魔されたくない彼らはMERの存在が鬱陶しくてしょうがないのだ。
 しかし、喜多見幸太(鈴木亮平)を始めとするMERの仕事ぶりを見ているうちに感化され、協力しあうようになる。
 そして、そこに生まれる友情と連帯。
 ここ新しいな。

 医師が機動力を持っていて現場に急行するというのは、
 山下智久さんやガッキーが出演した『コードブルー~ドクターヘリ緊急救命』があるが、
 今作では大型トレーラーで手術室まで運んでしまうというヴァージョンアップ。
 おまけに、このトレーラー、銃を持った立てこもり犯の銃弾避けになったりする。笑
 ここ新しいな。
 そう言えば、司令室もあった。←医療ものなのに!?
 ここから現場の医師に指示を出す。
 難しい政治的・法律的判断や政府などとの交渉もここでやる。
 これも新しいな。

 医療ドラマの定番もしっかり押さえている。
『医龍』などにあった、主人公の姿を見て意識が変り、成長していく仲間たち。
 主人公のライバル医師。音羽尚(賀来賢人)がその立ち位置。

 このように『TOKYO MER』は今までの医療ドラマをヴァージョンされた究極の進化系。
 唯一の弱点はシリーズを貫く縦糸が弱いことでしょうか?
 今作の縦糸は「喜多見チーフの過去」「赤塚都知事(石田ゆり子)の病」「MERの存続」。
『半沢直樹』の黒幕・ラスボス退治や『ドラゴン桜』の「誰が合格するか」のようなラストに向かっての盛り上がりが少ない。
 毎回のエピソードも、前回以上のド派手な事故や状況を作っていかなければならないから大変だ。
 少しでもショボくなったら、今回は地味だったと視聴者に思われてしまう。

 とはいえ、中だるみはあったものの『TOKYO MER』面白かった。
 同時に究極の進化系ゆえに、これを作られてしまうと、今後の医療ドラマはなかなかつらい。
 現にフジテレビの『ナイトドクター』は完全にかすんでしまった。
 新しく医療ドラマを作ろうとしてるドラマスタッフは頭を抱えているだろうな。
 さて、医療ドラマはどこへ行く?

コメント
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