ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.8.28 Colorful― カラフル―

2010-08-28 06:39:15 | 映画
 表題の映画を見た。
 言わずと知れた森絵都さんの小説をアニメ映画化したものだ。休職中、何の気なしに読み始めた彼女の作品が面白くて止まらなくなり、ネットで購入、殆ど全作を一気読みした。

 原作とはちょっと違っていたが、とても良くできていた。
 ちょうど主人公が中3男子ということで、母親目線でいろいろ思うところ、感じるところがあった。そしてかつて自分も通り過ぎてきた中2、中3というアンバランスな齢のことを思い出した。女の子のセリフ「私、おかしいの、狂っているの・・・」には(そうだったよね・・・)と。

 自分は今、どんな色になっているのだろう、と思う。
 昔からパステルカラーが好きだった。淡くてほんわかした色。ベビーピンクやペパーミントグリーン、レモンイエロー、パウダーブルーなどなど。どちらともつかないはっきりしない色、と言ってしまえば元も子もないのだが。
 そして、いろいろな色を全部混ぜれば、結局は黒になるのだな、とも思う。

 息子は今、どんな色になりたいのだろう、そして、これからどんな色になっていくのだろう。息子が大人になったときの「色」を見てみたい、と強く思う。

 「世界に一つしかない花」で歌われたように、みんながたった一つのonly one。いろいろな色があって当然で、いろいろな色があるからこそ、世界は面白いのだから。金子みすずさんの詩のように「みんなちがって、みんないい」のだ。

 そして「今、自分は生きている」ということが何よりも大切なのだ。決して自分から死んではいけない、という強いメッセージ。自死は自分という人間を殺す犯罪なのだ。

 息子にも前売り券を買ってある。見て、今ある日常のほんの小さな出来事が、どれだけいろいろな色で彩られているのか、少しでも考えてくれると嬉しい、と思う。

 さて、5月に東京文化会館で開催したOB有志によるベートーヴェン第九演奏会のDVDが届いた。本番の演奏本編が95分と練習風景、打上げ編が25分。夜遅くまでかかって合計120分を一気に見てしまった。
 わずか4ヶ月も経っていないというのに、なんだか遠い昔のように感じる。
 それでも楽しそうに歌っている自分の姿を見て、(ああ、参加してよかった)と思った。ご丁寧に最後にはエンドクレジットで合唱団の参加者の名前が全員記載されていた。紛れもない私の名前も。

 「今、出来る事を逃げないでやる、そして前に前に歩く。そんな言葉を自分にかけながら、私も頑張っています。」先日火事にあわれたプチ虹のサロンのSさんから頂いたメールだ。
 そう、迷っている時間など、本当にもったいない。やれるかどうか、やろうかどうか迷うのだったら、やってみればよいのだから。そして、きっとやってよかった、と思う日が来るのだから。
コメント
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