音楽の喜び フルートとともに

フルート教室  久米素子 松井山手駅 牧野駅 090-9702-8163 motokofl@ezweb.ne.jp

準備と敬愛、休養と運動と食事

2023-12-17 21:25:00 | 指揮者
土曜の朝は実家で、レッスン。
夜、久しぶりに雨が降っていましたが、朝になるとすっかり上がっていました。
脚はギプスのままなので、夫に送ってもらいました。


雨粒がきれい。

夏中花を咲かせなかった小菊がたくさん咲いて、テーブルの花活けに。
母がいて、「脚」をみせてと言ってきました。
ショッピングモールの駐車場で骨折した後、痛い脚で車を運転して、母を実家に送って、それから整形外科に駆け込んだのでした。

以来、会ってませんでした。
「こんな感じ。」
「なんやこれ?ギプスゆるゆる。歩けるの?」
…って、一昨年母が骨折した時は膝にボルトを入れる大手術。
当然しばらく歩けませんでした。
1年後にはボルトを外すためにまた手術。大変でした。

私のは、よくわかりませんがレントゲンではわからないくらいだし、ズレてないと、先生は言ってたし。たぶんまだマシ…と思いたい。

12月1日にやって16日、思うように動けないし、周りに迷惑をかけるし…もううんざり。

コンサートも1つは見送り。これ以上は困ります。

そもそもいつ治るのか?月曜に診察に行ったら聞いてくるつもりです。

ヘルベルト ブロムシュテットHerbert Blomstedt(1927-)



アメリカ合衆国マサチューセッツ州スプリングフィールド生まれ、
スウェーデン人の両親の元うまれます。
父は牧師、母はピアノ教師。
2歳の時に一家でスウェーデンに帰国。5歳でフィンランドに移り5年過ごしたあと、スウェーデンに戻ります。
ピアノとヴァイオリンを学び、ストックホルム音大で学び、ジュリアード音楽学校、後にバークシャー音楽センターで、レナード バーンスタイン 
に学びます。

それからは賞を受賞し、世界中の交響楽団を指揮し、今も現役で活躍されています。

そのブロムシュテットが転倒して12月14日15日の公演がキャンセルされました。1日も早いご回復をお祈り申し上げます。

そのブロムシュテットの言葉です。

私は基本的に2つの理念を持っています。

1つめは可能な限り周到な準備をすることです。そのために何週間も何ヶ月も、場合によっては何年も熱心に勉強する必要があります。

私は初回のリハーサルまでに楽譜をすべて頭に入れています。

それは私の音楽への敬愛、そして作曲家の方々と熟練したオーケストラ楽員の方々に対して私が抱く尊敬の念からです。

2つめは肉体的、精神的に最良の状態に維持することです。

つまり良き食習慣を維持し、有害なものは避ける。十分に体を休め、十分な運動をする。そうすることで、目の前にある仕事に集中することができます。

これが私の基本的手段なのです。(2021年N響アワー) 

ベートーヴェン 歌劇「レオノーレ」序曲





聴き比べ、フルトヴェングラー

2023-12-16 21:01:00 | 指揮者
酒屋神社のうらの池の木に、小さな鳥たちが…。

スマホの最高倍率で撮っても、こんな感じ。
それを拡大したら、
「なんだろう?」次男が言うから
「たぶん、エナガ。」と私。

一番よく撮れたのが拡大して

これ。
スズメより小さい。メジロよりもちいさいかな。かわいい!

Lensで検索したらちゃんとエナガてした。
景色も美しいけれど、やっぱり生命あるものを追いかけてしまいますね。

しばらく、夫と次男3人で撮影大会になっていました。

野鳥は年中いるけれど、寒くなって餌が山に少なくなってくると、人目につく所に出てきます。

カワセミやサギ、鵜もいましたが、彼らは魚をとるので、池の中〜奥の方にいて間抜けな人間には近づけません。


たぶん池の上に泡のように映っているどれかが鵜です。

こちらは鷺。
カワセミは気づいたら、とこかへ飛んで行っちゃった。

最近は人の手が入る里山が、過疎化で担い手が減って、直接熊が街に出てくるとか…。

フロムは、「愛」は、それぞれにあった適切な配慮。と言ってたけど、それからすると直接的な侵略は暴力だとみんなが気付けるけれど、「放任」が暴力とはなかなか気付けない。

すべての暴力は無くせないけれど、「放任」が減れば傷は小さくなる。

被害者も加害者も出さないためには、小さな被害の時に「そんなことするなんておかしいよ。」
と、相手を仲間に入れたままで伝えること。

ヴィルヘルム フルトヴェングラー(1886-1954年)ドイツ帝国ベルリン生まれ、西ドイツバーデン=バーデン没

はパウル ヒンデミット(1895-1965年)ドイツ帝国ハーナウ生まれ、西ドイツフランクフルト没

がナチスに「堕落の旗手」「無調の騒音作家」と糾弾された時、彼の隣に立ってヒンデミットを擁護しました。

そしてベルリン・フィルや、ベルリン国立歌劇場も彼らの側に立ち上がりました。

新聞社は一斉に2人を糾弾し、
フルトヴェングラーは職を追われ、ヒンデミットはトルコに逃れ、
歌劇場指揮のクライバーは亡命しました。

が、結局フルトヴェングラーの名声にゲッベルスが歩み寄り、復職しました。

国際社会はフルトヴェングラーの敗北と見た人もいましたが、実際は、ナチスへの従順を拒否し、ユダヤ人の亡命を助けたりしたので、末期にはゲシュタポに命を狙われ、1945年スイスに亡命することになりました。

そんな昔の話し、関係ない?
フルトヴェングラーは特別な人だから…そうかな?

1942,4.19ヒトラー生誕前夜祭ベートーヴェン「第9番」第四楽章
フルトヴェングラー指揮

戦後の名演ベートーヴェン「交響曲第9番」全楽章






ギター練習会とブロムシュテット

2022-08-27 20:28:00 | 指揮者
今日は西宮ギター練習会でした。
今津公民館。

川原久美子さんとシューベルトの歌曲集から「おやすみなさい」「セレナーデ」をテオパルド ベーム編曲佐々木忠ギター編曲版を演奏しました。

いつもギターの名曲をたくさん聴きます。
ソル、タレガ、バリオスフルートのコンサートとは趣きが違います。

同じなのはバッハ。
無伴奏チェロ組曲、平均律クラヴィーア曲集などは人気です。
フルートソナタをギターだけで弾く人もいます。

右手の人差し指が動かない人もいますが、ギターを演奏する人にとっては致命的な気がしますが、人差し指を除いた他の指で補い素晴らしい演奏をするのです。
もうたぶん70歳位の方ですが、国内のコンクールを自分を鍛えるために受け続けてられています。

お話ししたら、先月受けたコンクール2つで同じところで2度間違われたそうです。
「かなり落ち込みました。しかし2度同じところで間違えたおかげで、練習のやり方を見直すことができました。」
「ざっと通してできた。と思って次に行っていましたが、今はゆっくり、ゆっくり弾くことにしました。
真面目すぎるって思うでしょう。」

そして、スマホを見せてくださいました。
「95歳の指揮者がテレビで言っていたので、すぐに入れたんです。」
見れば、

「真なることこそ、真なる喜び。」
「楽しみやエンターテイメントも素晴らしい人生の一部です。
しかし「真の喜び」あるいは「永続的な喜び」は真剣さにあります。」
   byブロムシュテット

と書いてありました。

「コンクールに出るのは、自分との闘い。自分へのチャレンジです。」

素晴らしいなぁ!
年月を経て、ますます光輝いている気がします。

ヘルベルト・ブロムシュテット Herbert Blomstedt、
1927年7月11日 - )は、アメリカ生まれのスウェーデン人指揮者。ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、バンベルク交響楽団、シュターツカペレ・ドレスデンなどの名誉指揮者。NHK交響楽団の桂冠名誉指揮者。セブンスデー・アドベンチスト教会の信徒。

2011年9月
東北大震災チャリティコンサートの時のスピーチ

音楽の素晴らしいところは、ただ聴いていいなと思うだけではなく、世界中の素敵なことや美しいことを想像させるよさもあると思います。

個人的な生活で何か悲劇が起こったときに特に、そういうものを音楽から感じることができると思うのですが、音楽は皆さんの人生に少しでもそうした喜びを与えられることができると、私は信じています。

ノーベル文学賞(2003年)を受賞した南アフリカの作家ジョン・マックスウェル・クッツェーさんがあるスピーチで語っていた話を紹介します。彼が14歳~15歳の少年のころ、ものすごく苦しく悲劇的な、人生に何の意味も失ってしまうような出来事が起きたそうです。

そして彼は自殺をしようと思いながらお父さんと一緒に家の庭を歩いていると、

窓から誰かがハープシコード(チェンバロ)を弾く音が聞こえてきたというのです。その音は、J.S.バッハの平均律クラヴィーア曲集の第1巻の第1曲のプレリュードの一節でした。その音楽は皆さんもどこかで聴いたことがあるかもしれません

それを聴いた彼は、

「おお、世界には希望があるのではないか」

と思ったそうです。

そしてこの音楽がある限り、僕の人生にも何か意味があるのではないかと思ったそうです。

もし今夜聴いていただく音楽を聴いて、皆さんがそういう気持ちになっていただくことができたなら、こんなに嬉しいことはありません。