クーたんとココ君のお家

燕尾服を着た女の子クーたんと神戸から来たやんちゃ坊主ココ君の小さなドラマ。

平和の象徴、ねこ

2010-06-04 06:16:24 | ネコ
僕が生まれた家には、便所の真ん中に黒く焼け焦げた爆弾の後があり、人が便壷に落ちないように新しい板で補修がされていた。隣の風呂場には焼けたトタンで仮の屋根が葺かれていた。そして、僕達家族は赤の他人と2世帯で1軒の家に暮らしていた。これが僕に残る戦争の記憶である。両親は生活全てに不自由を感じながらも、子供を守り・育てたのである。今の若い人には分からぬだろうが、これが現実で有った。
その頃もねこはいたが、尻尾を垂らしおどおどと道を歩き、犬のご飯と言っても人の残飯を失敬する様子位にしか記憶は無いが。
戦後65年、今の我が国は敵機の来襲に怯える事も無く、物も充分に街に出回り、通信・情報手段も豊富になって、生活を楽しめる世の中になった。僕の子供の頃未来図鑑に描かれていた事が現実になったのである。
ねこ達も多くが家の中で人と共に暮らし、我が家のニャンズのように「お腹が空いた」と言えば食事を与えられ、日が充分に注ぐ廊下で敵への心配もなく、日光浴や昼寝を楽しめる。何の心配もなく、ねこが日光浴をして居られる生活こそ「平和の象徴」である。もう絶対に、人やワン・ニャンが怯え、逃げ惑う日本にしてはならないのである。