日記

日々のあれこれ
前のはこちら→https://blog.goo.ne.jp/kawashima134

「京都の平熱 哲学者の都市案内」鷲田清一 講談社を読む

2009年07月31日 | 読書
京都の平熱 哲学者の都市案内

京都の市バス206系統沿い、京都市街地のほぼ東半分を網羅した、哲学的京都案内。
著者は京都生まれの京都育ち、京都大学を出て発行当時は大阪大学副学長の肩書きを持つ人。

観光案内ではなく、よそ者がなかなか行けない場所を哲学者の深い視点から考え、案内する。とっとても深い京都。異界への入り口がぽっかりと口をあけているのが、都会だそうで、いろんな価値観のごちゃ混ぜ、混沌状態から、人がどのように生きるべきか、生きてもいいかを教えられた。

卒業式に浴衣で出席する高校生に教師が、頭ごなしに禁止を言うのではなく、「湯上りに着るもの。場をわきまえよ」と説得する。伝統文化が生きていて、共通の規範として成り立つ土地柄ならばこそ。

60年代、70年代の京都の奇人列伝にもぶったまげた。河原町のジュリー、お会いしたかったですね。どんなんだったんだろ。ちょっと怖いけど。
舞妓と僧侶の両極端の極みの間で、何でもありのワンダーランド。ううむ、深い。
コメント

「男と点と線」 山崎ナオコーラ 新潮社を読む

2009年07月29日 | 読書
写真は京都今出川通りと志賀越え道交差点の太閤地蔵。一時、豊臣秀吉が聚楽第へ持って行ってたそうですが、今は元の場所で道行く人を見守っています。向こうの木立は吉田山。

男と点と線

最近小説を殆ど読まないので、たまには世間の流れを知りたくて買ってみた。うーーーむ、力が抜けているのが今風なんだと思った。

登場する男女は友達以上、恋愛未満、友情でもなく、愛情でもない淡々しい関係。夫婦だろうと、同じ感じ。ぶつかり合いもなく、手ごたえもなく。
人のエリアに踏み込まない。人からも踏み込まれたくない。それでもどこかでつながりを求める人間の六つのパターン。

まあ人生とはこんなもので、今の若者もこんな感じなのだろう。
その意味では今の時代をよく映していると思う。
コメント

「京都、オトナの修学旅行」 赤瀬川源平、平山祐二 ちくま文庫を読む

2009年07月28日 | 読書
旅行していて、一番困るのは、移動の途中と夜、時間を持てあますこと。旅行には何冊か本持参でいく。これも、先日の京都旅行の前夜、近所の紀伊国屋書店で買った一冊。

子供のときに修学旅行で行った場所へもう一度行けば、どんな風に見えるか、大人の目で見た旅行記。
元は淡交社から2001年に出版されたもの。もう八年も前なので、今と少し違うところもあるが、路上観察の達人赤瀬川氏と美術史研究家が楽しく語り合いながら旅行する。気楽に読める一冊。楽美術館が面白かった。昔の聚楽第のすぐ外、利休の屋敷にも近かったそうで。営々と伝わる家の技。伝統を守るとは大変なことである。

案の定というか、私はとても宵っぱりなので、その日のうちに眠ると必ず夜中過ぎに目が覚めて、全然眠れない。部屋の障子の外側、一段低くなった窓際の椅子に座り、暗い明かりの下で読了。
同行者は高いびき、明かりもテレビもつけられず、辛かったあーーー。


コメント

「世代間連帯」 上野千鶴子 辻元清美 岩波新書を読む

2009年07月28日 | 読書
水と緑、遊ぶ子供たち。涼しそう。京都、清滝で。

総中流時代から、格差社会へとアメリカ型の国になりつつある日本で、今急いで解決しなければならない問題は、世代間の格差であろう。

社会学者と政治家が、助け合い、一人一人ひとりが安心して暮らせる社会を作るための処方を語りあう。

辻本氏は「ソーリ、ソーリ」と舌鋒鋭い国会質問の印象が強いが、ヨーロッパ諸国の社会保障に詳しく、自らピースボートを立ちあげた経験から、多様な助け合いの場を民間で作れるはずと提言する。

「おひとりさまの老後」の上野氏は、どんなライフスタイルの人も安心して老後を迎えられる国にするべきと主張する。

二人の丁々発止のやり取りの中から、私自身はおぼろげな希望が形として見えてきたように思う。少子化けっこう、小さな国でけっこう、経済大国でなくても一人ひとりが大切にされ、若い人が将来に希望の持てる社会でさえあれば。

上野氏の話は明快
「消えた(年金)記録には全部支払ったカネがともなっているのだから、記録とともに消えたカネはどこへいったのだろうと、不思議でしょうがない。消えた年金記録というより、消えた記録に付随したおカネの管理がずさんだったことになる。トータルでどのくらいのおカネが消えたのか、その金額を出してもらいたいもの。それだけの国民の損害に対して、誰ひとり責任をとる者がいないというのも、あまりに異常ね」P169
まったく同感。内閣の首がいくつもとんでしまうくらいの国の大失態のはず。国民もおとなしく記録の調査に協力して、あおるわけではないけれど、暴動が起こったっておかしくない重大事だと思う。民間ではこんなことありえんでしょ。あまりに大きな犯罪だと裁くことも訴えることもできないってか?

「財源はある、無駄は削れる、それでも足りなければ負担増に応じる準備が国民にはある」P197
これって今度の選挙の争点の一つですよね。無駄をまったくせずに予算を適正に配分しているなんて、絶対嘘だと思う。一人一人が生活しやすい社会に是非していただきたいもの。
コメント

はるかなる洛東

2009年07月27日 | 旅行
夜、ぼんやりyou tube見ていたら、洛東の紅葉いっぱいの曲がありました。
晩鐘

洛東、最初に行ったのは十五歳の春、白いレインコート、長い髪の若い女性が、祇園白川端で、立ったままスケッチしておりました。かっこよかった。いつかはあんな女性になりたいと思いつつ、結局こんなおばさんで終わりそうですが。

その後一月くらいして、学校の修学旅行で行きましたかね。一か月前と同じ場所ばかり行くのでつまらなかった記憶が。知恩院とかね。

後年東大路を走るバスの中から見たところでは、あそこは山門の下を車でくぐれるようになっている大きなお寺さん。修学旅行ってあんなんばっか。最近はグループごとの自由行動が主流のようですが。

先日、嵯峨野を歩いていたら、「この付近は鳥辺野といって昔はお墓が多かった」と言っている男性がいた。追わず脱力してしまっけど、考えたら鳥辺野って本当に行く機会がない。五条通を東へ進んで高架になるあたりかと思うけれど、市バスもあまり通ってなさそうだし。人が少なくて怖そうだし。

いつかまたいけたらいいなと思いつつ、余情一杯の曲を聞いてみた。
コメント

枕草子REMIX  酒井順子 新潮文庫を読む

2009年07月26日 | 読書
写真は神護寺

高校の古文で必ず習う「枕草子」、「春はあけぼの…」の冒頭部分が有名だが、全文を読むと、恋愛の機微や、人の噂話、お出かけ、ファッションの話と盛りだくさん。

それを現代女性の生態を観察させたらこの人の左に出る人はいても、右に出る人はいないという酒井順子が料理。うんうん、分かるその感覚、私達、きっと気があったはずと架空の対談までくっつけて、面白く読ませます。

各章の末尾には、寸鉄人をさす「清少納言おまけの一言」が。これが面白くて深く納得です。

たとえば
「暑げなるもの。いみじう肥えたる人の、髪多かる」反省!!
「さかしきもの。今様の三歳児」千年前も今も同じ。


コメント

花火大会

2009年07月26日 | 暮らし
今年は不況のせいか、数が心持少なかったのでは?
でもまあ、今年も無事見られてよかった。花火は誰でも楽しめて、文句のつけようもなしい、夏の風物詩。花火の下の平等。

コメント

清滝のねこうどん

2009年07月23日 | 旅行
清滝の、閉店した食堂の外壁にありました。
ねこうどんって。。。ねこまんまが削りがつおを載せるように、削りがつおを載せたうどんではないかとの、ネット友達からの情報が寄せられました。

案外そうかも。

新しいページ、よかったら見てください。

京都裏町&名所巡り3



コメント

高雄山神護寺、緑のシャワー

2009年07月22日 | 旅行
風格のある山寺。中も広いです。
ここへ行くのは41年ぶり。
私はずいぶん変わったけど、お寺は殆ど変化ないんだろうなあ。。。。

京都裏町&名所巡り2
コメント

従是洛中鯖街道口

2009年07月21日 | 旅行
連休は京都へ行きました。
降るでもなく、照るでもない湿気充分のお天気ながら、夏の京都を楽しみました。
京都裏町&名所巡り

コメント

「極みの京都」柏井壽 光文社新書を読む

2009年07月17日 | 読書
著者は京都生まれ、京都育ち、歯科医師の傍ら旅行雑誌に京都案内を書く人なので、昨今の今日とブームとは別の、地元に詳しい人の情報が面白かった。

特に京言葉の独特の言い回しは大いに参考になった。
割烹料理店でいい腕時計と褒められたら、「器に傷が付くから外してもらいたい」という意味だとか。
初めて行った店で、席が空いているのに、「もうすぐ予約のお客さんが来る。どうも悪いことでしたなあ」という言い方は、誰が悪いわけでもない、あえて言えば「あなたの運が悪い」という意味だとか。

主語を省くことで責任の所在を曖昧にする。あなたも私も傷つかない。ここには日本語の特質がよく出ていると私は思う。そうやっていさかいをせずに暮らしてきた
。その言葉を理解しないよそ者が、千年の都で暮らすのはなかなか大変そう。

町家や片泊まりの宿に幻想を持たないほうがよいとも。確かに、京都情緒が売りの宿はトイレバス共同、音も筒抜けとこちらも昔風でしたね。まあこちらは好みですが。

朝、BS8で祇園祭をやってました。四条河原町の辻回し。割り竹の縁をきれいに削っているんですね。知らんかったーーー
コメント

帰りは楽しく。

2009年07月15日 | 広島案内
押切谷付近で。深い谷で、古戦場らしい。山は毛利氏の砦があったらしい。狼煙台もあったのかも。

遠くからもよく見えて、遠くもよく見える山です。

山の名前は、北麓の黄金山観音寺から来たのでは。黄金が採れてたなんていう人もありますが、それはないと思う。
16世紀、この山から切り出したクスノキで厳島神社の鳥居を作った記録があります。きっと大きな木がたくさん生えていたのでしょう。

テレビ塔が二つ、道がいいので、途中までは家が建っています。広島ガスの保養所が昔はありました。頂上には喫茶店もありましたが、どちらも撤退。
こう建て込んでは、リゾート気分になるのも難しいですね。

あらっ、誰かしら。変なおばさん。。。ととぼける。
コメント

こちらお約束の・・・

2009年07月15日 | 暮らし
宇治ミルク金時400円也。
バイクで来た、学生風三人連れの若い男性がかき氷を食べ始めたので私も。

つめたくて美味しかったです。
コメント

山頂近くから広島湾を見る

2009年07月15日 | 広島案内
マツダは業績、回復基調にあるのでしょうか。たくさんの車が、船積みの準備をしています。

正面の低い島が元宇品、広島プリンスホテルがあります。右端、奥の島が宮島です。

きょうは梅雨明けのようなclear sky。さわやかな風。
コメント

とりあえずのトレーニング黄金山編

2009年07月15日 | 広島案内
暑いですねぇ。でも週末、広島より暑い京都で、物好きにも山に登るのでトレーニング。だいたい冬に登る山なんですね。暑いなあ。。。。

以前、四国の瓶が森、上山五時間半、7月、バテて、山小屋で休みました。今度はそうならないようにと、自宅から近い黄金山へ。

中腹まで家がありますが、木陰にいると涼しいです。緑のシャワーで心も体もリフリッシュ。

帰り道、ウグイスが、電線に留って、盛んに鳴いておりました。あんな小さな体で、あんな大きな声が出るなんて、不思議。

写真は丹那町、穴神社から。頂上まで、約45分の行程です。
コメント

団塊の世代

<script src="https://blogparts.blogmura.com/js/parts_view.js" async></script>

手織り

機織り

手織り

手織り