来月京都へ行こうかなと思っている。またしても。懲りない私である。
いつも一緒に旅行する人に悪いなあと思いつつ、「実は京都へ行くんだけどね」と打ち明けると、なんと地元の文化事業の京都旅行に欠員ができ、一泊二日で先日急遽出かけたとのこと。バスで廻ったらしいから、効率よく見られたことだろう。いいなあ。でも嵯峨野をゆっくり歩きたかったと嘆いていた。団体行動のつらいところですよね。
京都は盆地の狭い範囲に観光地が集まり、一人旅でも地下鉄とバスでたいていのところはたどり着けるけれど、シーズンには乗り物はとんでもなく混んだりする。覚悟しておかねば。
たとえば北野天満宮の天神さん、写真は8年前の10月だけど、境内たいそうな賑わいで、地下鉄今出川を降りて北野天満宮に向かうバスは超満員、酸欠になりそうだったーーアヘアヘ。
おまけに今年は親鸞聖人750回忌、全国から真宗門徒が京都の各本山に参詣しているので、来月の紅葉シーズンには一層混雑することだろう。
紅葉はまあ押し合いへし合いでも何とか見られるけど、宿を探し始めたら、もう全然ない。必死であちこちアクセスするうちに、シングル8千円というリーズナブルなホテル発見。場所もまあまあだし、結婚式も扱うちゃんとしたところらしいけど、結局キャンセル。何かね、もう鉄筋の立派な建物が嫌なんですよね。見るだけで疲れる。木で作った家なら気持ちが落ち着くという・・・歳ですね。
でも日本旅館は二人が基本、一人だととんでもなく高い。文人墨客の定宿のようなそんなところへ、この私がうっかり迷いこんだら、どういう扱いうけるか、考えただけで恐ろしい。
念のため、きょう近所の日本旅行に聞いたら、もうシングルで2万円以上のホテルしかないそうで。ひょえーーーー強気の値段設定やなあ。あの新型インフルエンザ騒ぎの時、ホテルは軒並み大ダンピング、大手有名ホテルでさえシングル3千円とかだったですよね。あのときはよかったなあ。ホテルの風呂にお湯溜めるのが面倒なので、近所の銭湯へ行って楽しかった。レトロで生活そのもの。京都って本当に銭湯が多い。うらやましい。
で、宿は結局、小さなのを偶然に発見。一泊目は北野天満宮至近、歩いて行ける。次の日も小さな宿。狭い路地の中の隠れ家のような宿。うーーーん、そそられます。お値段もとっても安い。きっと家族経営なんでしょ。そういう宿があるのが、古くから都を張っていた京都の底力かな。
写真は同じく2003年10月。西陣で。
京都の町中には大きなショッピングセンターはないけれど、角々の商店が扱う品が、たった今裏で作りましたという品質の確かさ。小さな商店の和菓子や豆腐などはほとんどはずれがありません。
以前、息子の学生マンションの近くで、つい豆腐、厚揚げを買って自宅まで持って帰った。京都土産というにはあまりに日常的だけど、とてもおいしかった。
息子に「あの店で厚揚げ買ったことある?美味しかったよ」と勧めるも「そんなもん買うたことない。厚揚げ買ってどうするん?」「食べるんよ」「厚揚げなんか食べん」などという会話をしたことを今思い出した。
夜、宿で食べるおやつを一個、袋に入れてもらうのも楽しい。餡は餡の味、求肥は求肥の味、おいしいです。よほどふだんまずいものを食べてるんですね。
個人的には錦市場にはあまり行きません。一回くらいかな、買い物したのは。観光客値段で高いように思います。またお店も取り澄ましていて、地元商店街の楽しさがありません。
一度、一週間くらいゆっくりと、暮らすような旅がしてみたいなあと思う今日この頃。
写真は西陣会館で、袋帯の織り方の実演。2003年には縦糸を型紙で調節していたけど、今はたぶんコンピュータでやるんじゃないでしょうか。未確認ですけど。9年後、まさか自分が織り機の前に座って織物してるとは予想してなかったけど。
生身の人間、一寸先には何があるかわからないので、このブログで今から旅の楽しさ先取りです。とここまで書いたら、普段決して電話して来ない息子からの突然の電話。じんましんがひどいので薬送ってほしいはまあわかる。けど、もう一つの話に驚愕する母でした。ひょえーーーーひょえーーーーひょえぇぇぇぇと驚きまくる母なのでした。ったく一寸先は読めません。