ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫

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茶杓の銘はむつかしいー夏の終わりに

2012-08-23 07:21:02 | お茶

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 今年の朝顔も、咲き終わりに近づいてきました。

 

さて、茶道には「お道具拝見」という儀式、作法があります。

 

お茶をたてる亭主が使っている棗(お茶が入っている茶器)や茶杓の作者や御銘(名前)を尋ねる儀式です。

 

単純には「まあ、素敵! どこのブランド?」と尋ねるようなものですが、ファッションでも、たとえば「シャネルよ」とか「エルメスよ」と答えれば、「へえ、そうなんだ」と感心される?ように、まあ、持っているお道具がどのくらいのものなのかチェック、審美眼チェックみたいなものです。

 

棗の作者は先生に教えてもらうのですが(自分のものではないから)、毎回の宿題として考えなくてはならないのが茶杓の銘です。

 

これはきもの道?と同じで、その季節にマッチしたものを考えなくてはなりません。

春なら「春霞」、夏なら「蝉時雨」といったものです。ところが、考えていたものがほかの生徒さんとバッティングしたり、ちょっと気取ったものなどを口にすると、先生から「その由来は」などと聞かれてしまいます。

 

たとえば、夏の季語である「朝露」と口にして、「まあ、いい御銘ですね。由来はわかりますか」と問われて、「はい、ふるさととなりにし小野の朝露にぬれつつ匂う大和撫子、からいただきました」と答え、先生が「源実朝ですね」などと作者の名前を言うと、座の皆に感心されるわけです。

 

でも、そんな和歌、すぐに出てくるはずもなく、口ごもってしまうとNG(ノーグッド)。恥ずかしい思いをしてしてしまうという次第。

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夏の終わりのきものチョイスは、銘を考えるくらい難しい? どちらも初心者としては、無難な線で。

 

黄緑の明るい夏塩沢に、もみじの絽の帯、帯揚げにちょっと秋を持ってきたかったので、山吹色の紅型の生地を使いました。

 

帯が二重になって少し見苦しいですねえ。

 

で、この日考えた銘は、無難に「秋風」

 

「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる」

 

藤原敏行の有名な歌ですが、「風の音に驚く」より、朝の風の冷たさに秋を感じます。

 

今日は文字が多いです。最後まで読んでくださった方、ありがとうございます


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