山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

ゴジラか馬か憑依(ヒョウイ)したのは

2021-02-05 22:05:02 | 石仏・石造物

 近くの国道沿いに「馬頭観音」がある。気が向いた時のウォーキングでそれをときどき見るが、石仏の半分の下部分が観音様で、上半分がばかに空白なのだ。風雪で消えてしまったのだろう。この石像は近所に住む「馬力」という今でいう運送業をやっていた人が奉納したらしい。旧道の峠入口にあったものを移動したという。馬頭観音と言えば、ふつう不動明王のような「憤怒相」が多いが、これはお地蔵様みたいな「柔和相」をしている。

 さてその上部分が「ナニコレ珍百景」ではないか。馬頭観音の頭上にはふつう馬の顔を刻印されるが、この石像の上には馬なのかゴジラなのかウルトラマンなのか、怪しい影が乗り移っているのを発見。観音様は33の姿に変身するというがひょっとするとその脱皮の途中なのかもしれない。

 

  いずれにせよ、「馬力」の親方は、馬の供養と道中の安全を祈願して石仏を安置したのだ。馬頭観音は近世以降に多く造られたようだが、この石像は江戸末期か明治ごろだろうか。急な山道が次々あるなかで馬の通行はかなり難儀していたことが類推できる。山里の路傍の石仏は地元から素朴な献花がされていた。

 

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