ふろむ播州山麓

旧住居の京都山麓から、新居の播州山麓に、ブログ名を変更しました。タイトルだけはたびたび変化しています……

5億円宝くじ <幸せシリーズ22>

2012-03-10 | Weblog
 わずか3枚、たった900円の出費で5億円をゲット! いま発売中の宝くじは、前後賞込みで5億円が当たります。これまでの最高は前後込みで3億円。今回は1枚わずか300円、3枚900円で5億に化けることもあり得ます。
 この数年、人気が凋落して売れ残りが続出していた宝くじですが、今回ばかりは5億の魅力で2億2千枚(660億円)が売り切れ。急きょ2億9千万枚(870億円)を増刷したそうです。1等賞は50本ほどです。

 海外では当たりがでないと賞金を次回に持ちこすので、とてつもない高額を手にする方がいます。米国の最高記録は、2006年の宝くじ「パワーボール」で円換算430億円。いったい当選者は何に使うのでしょう? ヨーロッパでは昨年の「ユーロミリオンズ」が過去最高で、イギリスの老夫婦が207億円を手にしたそうです。おふたりの老後はまず安泰ですね。うらやましい限りです。

 日本では宝くじ人気が低下傾向にありました。まず若者が買わない。老人も購入を控えている。日本政府は起死回生に「宝くじ活性化検討会」なる総務省の作戦チームを、昨年に結成しました。どうも検討の結論は高額賞金。来年には前後賞込み10億円宝くじを発売すると決めたそうです。

 エスカレートする宝くじ環境ですが、「にわか富豪」はおそらく、不幸になるひとが多いであろうと思います。「わずかの出費で5億円も手にしてなぜ不幸になる?」「期待はしても予期せぬ当たりは、人生最高の幸福でしょう?」
 「人生で無比最大の幸福」を、彼らは突然に手にします。しかし不幸なことに、当選者の何人かはその後、毎日のちょっとした「喜び」に「うれしい」とか「感激する」ということがなくなってしまうという説があります。空から降って湧いた、あるいは落ちて来た「最大」の幸せです。この喜びに対抗できる感動は、おそらく一生に再来しない可能性があるのです。ささいなことに喜びを見出すという感情が失せれば、そのひとは不幸なはずです。
 わたしはこの説は正しいであろうと思っています。ただ当選者の全員がそのように感性が鈍感になるわけではないでしょう。しかし最高の幸福を得た、50人中の数人か、あるいは数10人かはわかりませんが、不幸になってしまう可能性を否定できません。

 わたしは試験をしてみようかと思っています。自分自身が不幸になるのか、あるいは幸せになるのか? とりあえず3枚900円の出費で買うか買わないか、迷っています。
<2012年3月10日>
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