次の日が休みだと、心はウキウキとして楽しい気分になる。いや、なる場合が多い・・と訂正した方がいいのかも知れない。というのも、次の日が休みだとしても、楽しい予定ばかりではないということだ。世間の付き合いの柵(しがらみ)、妻に頼まれた用事の片づけ・・とかいった場合だ。この傾向は独身者より妻帯者の方が格段に大きいようである。次の日が休みでも、ポッカリと何の予定もない・・ということだってある。こんな次の日は、ただの次の日で、味も素(そ)っ気(け)もない日だ。^^ とかなんとか言ったって、それでもまあ、次の日が休みなら、誰だって、なんとなく楽しい気分、いや、ゆったりした気分に癒(いや)されることだろう。この傾向は、学校に通う生徒諸君、懸命に働く労働者諸君すべてに言える。乳児諸君、隠居諸君は、どうなの? ということになるが、…? まあ、そんなところだ。^^
とある村役場の総務課である。次の日が休みということもあり、どの職員にも、どことなく楽しい気分が見て取れる。
「塩釜(しおがま)さんは明日(あす)、どうするんです?」
「私ですか? 私は鯛釣りですよっ!」
「なるほど! 塩釜さん、だけに…」
「はあ?」
「いや、失礼!」
「そう言われる猪尾(いのお)さんは?」
「私? 私は同窓会の牡丹鍋(ぼたんなべ)で一杯ですっ!」
「なるほど! 猪尾さん、だけに…」
「はいっ?」
「いや、別に…」
二人の楽しい会話を聞いていた精進(しょうじん)は、『そりゃ、楽しいだろっ! 好きに食ってりゃいいやっ!」と、ちっとも楽しい気分ではなかった。精進さんだけに…となる。^^
楽しい次の日となるよう、皆さん、頑張りましょう。…頑張るものではないか? ^^
完