法律で涙された方も最近の世の中では多いことだろう。法律で涙した者が多い…はて? と、訝(いぶか)られると思うが、ズバリ言えば労働者派遣法である。誰がお考えになった法律かは知りませんが、戦後最悪の労働法制と巷(ちまた)で囁(ささや)かれるほどの悪法のようだ。人権を物件と同じようにエクスペンタブルズ[最近、観た三大巨頭ご出演のハードアクション外国映画^^]、要するに派遣社員などと称して消耗品扱いする労働者泣かせの法律なのである[この文面は左に傾いていますが、事実だから仕方ありません]。ということで、でもありませんが、今日は法律で涙する一労働者のお話です。^^
とある市のハローワークである。一人の男がハローワークの係員と対峙(たいじ)し、涙している。
「ぅぅぅ…そんなっ! それじゃ、うちの家族が食べていけませんっ!」
「そんなことはないでしょ。次から次へと派遣されればいいんですから…」
「ぅぅぅ…そんな上手(うま)くいきますかねぇ~?」
「それはあなたがお勤めになる会社との折り合い次第でしょ」
「ぅぅぅ…そんな無責任なっ!」
「私は責任ある紹介をしてるつもりです。社会の法律が、そうなってるんですから…」
「そこを、なんとか…」
「…私に言われてもねぇ。個人的には、なんとかしてあげたいんですが…」
係員は男の応対に苦慮し、言葉を濁(にご)した。
「ぅぅぅ…」
男は、ふたたび泣き始めた。デスクの上が涙でビチョビチョになっている。係員は自前のハンカチをそっと男に差し出した。
このように、困る法律が一度(ひとたび)定まると、人々は涙に咽(むせ)ぶことになるようです。永田町の皆さん、ご参考に…。^^
完