妬(ねた)んではならない。妬んではならない。
このようなことも心しなければならない。
決して、他の者を嫉(そね)み、また妬んではならない。
修行者にとって、これも大切な教えだ。
あなたがたは修行しているうちに、
他の人のよき評判を聞き、
他の人の心境が進んだことを聞き、
そして、知らず識らずのうちに妬みの心が出てくることがあるだろう。
嫉みの心が出てくることがあるであろう。
しかし、負けてはならない。
このような嫉みや妬みを心にためて生きるということは、
愚かな生き方であるということを知らねばならない。
そのような心を持ってはならない。
優れたる者と出会ったならば、
優れたる者を愛し、
優れたる者を敬愛せよ。
優れたる者を敬え。
優れたる者を敬うことによって、
あなたがたも、はじめて優れたる者に近づかんとしているのだ。
優れたる者を敬うことによって、
あなたがたも、進歩への第一歩を踏みしめているのだ。
修行者にとって、妬みの毒ほど恐ろしいものはない。
十年、二十年の修行も、
この妬みの毒によって、一瞬にしてあぶくのごとく消えてゆく。
過去あれだけ積み上げてきた徳が、
妬みを起こすことによって、一瞬にして消えてゆく。
妬みがよくないのは、それが何人をも幸福にしないからだ。
妬まれた相手をも幸福にせず、
妬んだ自分自身をも幸福にしないからだ。
それは、心の調和を乱し、心の安らかさを乱す。
それが悪であることを知ったならば、決して妬んではならない。
敬愛せよ、優れたる者を愛せよ。
才ある者を愛し、経験あるものを愛し、叡智ある者を愛せ。
それが大事なことだ。
才能ある者を愛し、経験ある者を愛し、
また智慧ある者を愛する心なくば、
三宝を敬うということもまたできないであろう。
師を愛し、師の教えを愛し、
師のつくられた団体を愛することもできないであろう。
さすれば、今世において、
魂の修行はまた難しくなるということなのだ。
---owari---
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