(長期不況の引き金、「拓銀」「山一」倒産が起きた真の原因)
発展途上国においては、少しずつ少しずつ、いろいろな点が改善されていっているので、日本なども「先進国だ」と思ってあぐらをかいていると、さまざまな面で追い抜かれていることはよくあります。その意味では、油断大敵であると思っています。
特に、この三十年ほどは、日本にとってはたいへん厳しい時代だったのではないでしょうか。戦後、日本は何十年か絶好調で走ってきたのですが、1990年代に入ってからあと、崩れ始めました。
ただ、当初は、みな「バブル崩壊」と言ってはいましたが、「一時期悪くなっても、二、三年か、三、四年ぐらいの景気循環で、またすぐに回復しますよ」と、高をくくっていた人が大部分ではありました。
ところが、日本の経済状況は、1990年代の後半から、またもう一段、厳しさを増すようになりました。
その決定的な引き金、要するに短期的な不況ではなくて、長期化していく不況になった決定的な引き金は、やはり、「北海道拓殖銀行の倒産」(1998年)と「山一証券の倒産」(1997年)の二つを、国が止められなかったあたりにあったような気がしてなりません。
結局、「景気循環のなかの不況だから、何社か潰れてもまた回復する」と、甘く見ていたところはあったのでしょうが、それ以降、日本は、意外に長い長い不況のトンネルをくぐることになったように感じています。
---owari---
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