じじい日記

日々の雑感と戯言を綴っております

山に登った(後白髭山)

2021-06-07 16:22:03 | ツーリングと山と温泉
本日はお日柄もよく、天気も良いので山に登って見た次第であります。
登った山は、我が家の裏山で、Mountain of my soulとも言うべき後白髭山であります。
ところで、後白髭山と書いてますが、本当の表記は後白髪山でして、たぶん大昔の地図で表記を間違えたまま今日に至っちまったと自分は思いますが、真実は不明であります。

が、自分はPCの変換の都合上後白髭で攻めますのでよろしくドーゾ、であります。

で、隣に、今は三峰と呼ぶ山があるんですが、自分が登り始めた50年前は坊主岳でありました。
今はその名を知る人も少なくなったりましたが、まっ、瑣末なことであります。

横川コース登山口

あれです、後白髭山の横川コースは現在閉鎖中でして「ドーしても行くというなら自己責任で」と林道入り口に脅し文句が書かれているわけです。
で、その理由が「落石のため」とあるんですが、登山道に落石するような箇所が無いのは先刻承知。
閉鎖の理由はたぶん登山道の整備がされていないんだろうな、なんて読みで自己責任を重く受け止め踏み込んだ次第であります。


登山道入口の標識

登山道を示す柱が剥けているのは熊が齧ったからであります。
熊はなぜか人間が立てた標識をかじる癖があるわけですが、始めはペンキなどの溶剤が好きなのかと思いました。
しかし、無塗装の看板でも齧るので熊は人工物が嫌いなのだと自分は思うわけであります、なんちゃって。

ところで、写真から登山道は見えますか?
いや、勘を頼りに笹薮に突っ込むと足元だけ踏まれた痕跡がかすかに見えますが、やっぱし道は整備されていないのであります。

マイヅルソウ 

我が家より一ヶ月遅いマイヅルソウが群生で見られました。
しかし、見事なマイヅルソウの群生を見て私ゃガックリであります。
こいつが咲いてたんではギンリョウソウは見られないかな?と。
いや、時期が少し早すぎたのと雨が少なく乾いているのも原因かと思いますが、やっぱし一輪も咲いていませんでした。
今日の目的の第一はギンリョウソウを撮る、だったんですが、まっ、いいでしょう。

ここが登山道です

まっ、覚悟して登ってきたんですが笹の茂り具合はとても旺盛でして登山道は完全に隠れほぼ藪漕ぎでありました。

あれです、藪になった登山道は獣にとっては歩きやすい道な訳でして、この手の道は昼間でも熊に遭遇しやすいのであります。
が、気にしても仕方がないので鈴を鳴らしつつ、出んじゃ無ぇぞと言いつつ藪をかき分けるのであります。

タムシバ(二オイコブシ)芳香です

ツツジ ?

いや、元々ブナの林と笹薮の登山道で展望は無く、深いブナの森の日陰で花も少ない山道なのであります。
が、強いて言えば、ブナの原生林ってのはこんな感じ、ってのが見られるのが良いわけですが、風通しも悪く今時は歩いている間中ブヨにまとわり付かれるので登山者は少ない山であります。

森林限界が低く1200メートルで林が切れます

で、ブナの林が終わると森林限界でして、生えているのは灌木類であります。
が、高さは2メールにもならないで横に這い幹を伸ばした太い五葉松があるんですが、私の見立てでは400年〜500年は経っている代物と思うわけです。
んっ?・・・前には樹齢300年って言ったかな? まっ、いいでしょう。

晴れていれば上記写真の左隅の方に我が家が見えるんですが、本日は霞んでダメでありました。

左、のっぺりとした後白髭山頂 右奥三峰山

森林限界を超えた灌木帯は、これも積雪が減ったからか背が伸びてまして何れ眺望が無くなる日は遠くないと思います。
しかし、その頃には自分は足腰が立たなくなっているか、もっと高いところにいるはずなのでドーでも良いことであります。

モミジの花 地味さが好き!!!


ツマドリソウ

ブナの林から稜線に出て山頂までの道はシャクナゲやリンドウが綺麗なんですがまだ半月早かったようで何も咲いていませんでした。
でも、シャクナゲの見頃って梅雨時でして中々登れるタイミングが無いんであります。
が、今年はシャクナゲの蕾が沢山見られたので雨合羽を覚悟でまた登ってこようと思いました。

後白髭山 山頂

本日の昼飯

いや、昼飯はカップ焼きそばとコーンスープとコロッケパンとコーヒーの予定だったんですが、なんとぉカップ焼きそばがお湯を660CCも使うわけでして、手持ちの水は900CC・・・足りねぇ、でば!!!
と、言うことで焼きそばのお湯を少しケチってやったところかなり固めになりましたが、空気が良いので美味かったであります。

で、昼飯を食べ、いつもの岩の上に転がり、約一時間ほど風に吹かれて瞑想したわけであります。
いや、山頂は風が強くハエやアブも寄ってこなくて快適でありました。

そんなわけで下山は脇目も振らず一目散・・・と、言うのはブヨが煩くて立ち止まったらアウトでありまして、ほとんど小走りに降りた次第であります。

あれです、登山口から家まではバイクで1時間弱なんですが信号が1つも無いんですぜ。

と、言うことで、バイクで林道をすっ飛ばして帰宅し、バイクを洗って本日の試合終了でありました、と。











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軽いツーリング

2021-04-13 14:37:04 | ツーリングと山と温泉
行き先は宮城県登米市津山町柳津大柳津63の「柳津虚空蔵尊」でありまして、午前9時半の出発でありました。

我が家からの推定距離は75キロとお手軽でありますが本日は手元不如意につき高速道路を使わず下道で行くと決めたので所要時間は概ね二時間と読んだ次第であります。

あれです、道は知っているんですが一応スマホのグーグルナビをセットしました。
しかし、下道を選択したにも関わらず10分もすると「新しいルートが見つかりました」と言って選択を迫る訳ですがグローブをしているのでポチが効かないのであります。

で、放っておくと勝手に新ルートに切り替わるので屁の役にも立たないバカヤロウでして苛々の元になったのであります。

まっ、そんなことは無視してズンズンと進み一時間ほどで三陸自動車道の鳴瀬奥松島インターに到着し無料の高速道路に乗った訳であります。

いや、高速道路って言うくらいですから速いもんでして、ずいぶんのんびり走ったにも関わらずものの30分で柳津インター到着であります。

で、雪解け水を受けて滔々と流れる北上川など眺めつつ10分と走らずに柳津虚空蔵尊到着でありました。


曲がった先の杉木立辺りが虚空蔵尊

いや、私ゃ虚空蔵尊手前の里山的風景に惹かれましてバイクを停めたんですが、この道が舗装道路でなければ馬に乗った若殿や駕籠に揺られたご新造さんが表れるかと思わせる佇まいでありました。

趣のある山門をくぐって本堂へ

本尊は虚空蔵菩薩です

この奥には お寺cafe 夢想庵 があります

柳津虚空蔵尊はおみくじのメッカ!!!

いや、私ゃ信心も無いくせに神社仏閣を見るのは大好きですが、この寺ほどおみくじのバリエーションが多い寺は見たことがありません。
まぁ、なんと申しましょうか、こんな沢山の御託宣を背負わされる神様や仏様の身にもなってみろと思いましたが、人様の商売ですので、まっ、いいでしょう。

余談ですが、古来のおみくじは庶民のものでは無く神事だったのであります。
なのでおみくじを引くには、まず身を清め、口や手も潔め、観音経を3遍唱えた後、さらに33度礼拝してやっとおみくじを引くことが許されたのであります。

と、言うことで、東北で虚空蔵尊というと会津柳津の福満虚空藏尊圓藏寺も有名ですが、自分としては会津の虚空蔵尊が格上に見えました。

いや、随分昔に訪れたきりだったんですが、こんな寺だったかなぁ、なんちゃって。

さて、虚空蔵尊で霊験新たかな気分に浸ったんですが敷地的規模が小さいので意外と早く終わってしまったのであります。

家に帰るとしても、その前に昼飯を食いたいし・・・。
そーだ!!! 近くの道の駅に行こう!!!
と、いうことで名前だけ知っていた「津山道の駅 もくもくランド」へ行ったんですが、虚空蔵尊からはすぐでして10分程で着いちまいました。

もくもくランドは木製です

ハンバーグカレー弁当 400円

あれです、もくもくランドは津山町の名産品の杉で作られた木造の施設でして木のぬくもりを感じる心地好い処であります。

で、飲食スペースもあったんですが私は「日替わり弁当400円」の張り紙を見つけ中身も確かめずに注文したわけであります。

さて、外のベンチで待つこと10分で出された弁当がハンバーグカレーだったわけですが、いや、あなた、今時400円って、税込みですぜ。
しかもカレーはキノコがたくさん入って絶品ですし、てっきりマルシンハンバーグと思ったものは手作り、と大満足でありました。

あれです、この施設は木工体験や木工製品の展示が売りなんですが我が宮城県は只今絶賛まん防中なのですべて閉まっておりました。

さて、腹も落ち着いたしさっさと帰っても良いんですが、来る途中に見た「みやぎの明治村のみち」って看板が気になったので検索したわけです。

すると左程遠く無いし、なにやら私好みの街並みが味わえそうな感じでして、では参ろう、なんちゃって。

高倉勝子美術館

いや、なんだここは、角館か? ってな雰囲気で桜と町並みが香ばしく一瞬で好きになってしまいました。

で、バイクを停めた駐車場のまん前がこれまた素敵な建物で、これはなんですか、と近づくと「高倉勝子美術館」でありました。

高倉勝子は郷土が誇る日本画家でありますが自分はよく知りませんで、この機会に観させて頂こうと入口へ行くと「まん防により5月5日まで閉館」の張り紙が。

誠にもってガックリではありましたがまん防が明けたら来られるわけで、良いものを見せていただきましたと建物だけでも納得でありました。

明治村のみち 

登米町は宮城県の北東部にあって地方の行政と商業の要でありました。
で、仙台などは空襲で焼けてこの手の文化財が無いのですがここは残ったんでありましょうね、なんちゃって、私の勝手な推測ですけど。

明治の古民家 今はカフェです

いや、この家を見た時には腰を抜かしました。
なんたって自分の生家にそっくりなんですもの!!!
と、言ってもこの時代の家ってどれも良く似てまして、何れを見ても懐かしくなるんでありますが、それは自分の心が作った残像なのかもしれません、なんちゃって。

ああ、そしてだんごや、であります

私ゃ、なんなんだこの町はと叫びたいほどに惚れちまいました。

茅葺き屋根のだんごやにはきっとアイスキャンデーも売っているはず。
私はこのだんごやにランニングシャツに麦わら帽子をかぶり10円玉を握りしめ「キャンデーちょうだい」と駆け込んだ記憶があるのです。

水沢県庁舎

いや、はっきり言って私の負けです。
私は宮城県にかつて水沢県や磐井県が存在したことなど全く知りませんでして、説明文を読んで魂消た次第であります。

あれです、宮城県全域がまん防中なので公的な施設は全部閉鎖でして外観しか見られなかったわけですが、それで良かったと思った次第であります。

なんとなれば、まん防明けには再度訪れる楽しみが残ったわけでして、いやぁ、今回も充実したツーリングでありました。

と、いうことで帰り道は無料区間だけ高速に乗り、その後は貧乏臭く下道オンリーでして家に着いたのは午後3時過ぎでありました。

本日の走行距離 190キロ
ガソリン代 7,1リットル 1000円
昼飯代 弁当とお茶 560円


あー楽しかった、と。

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ツーリングに行って来ました。

2021-03-27 15:00:31 | ツーリングと山と温泉
いや、宮城県はコロナ戒厳令が発令されていて県知事の命で何が何でも家に閉じこもっていろ、とのお達しが出ているわけです。

しかし、そんなものは糞食らえ、なんてことは思わないがバイクで走ってコロナを拾ったり広めたりって事はあるまい、と解釈し出掛けた次第であります。

行き先は宮城県の北隣の岩手県は平泉町でありました。
我が家から東北自動車道経由で1時間30分程度で、距離にしたら120キロくらいであります。

さて、皆様は平泉と聞いたら何を真っ先に思い浮かべますか?
そーですか、やっぱし中尊寺と藤原氏や義経を思い浮かべますか。

なにっ? 
中尊寺の和尚だった今東光を思い浮かべる、ですとな!!!
それなら寂聴までいってください、なんちゃって。

と、散々中尊寺を引っ張っておいて言うのもナニなんですが、私ゃあのような寺に興味はありませぬ。
世界遺産なんですと言われても、ああそーですか、ってなもんでして、自分が行ったのはすぐ近くの「毛越寺」でありました。

あれです、中尊寺は藤原氏初代清衡の造営でして、毛越寺は二代基衡と三代秀衡が造営したものであります。

で、今は中尊寺の金色堂が現存しているのであっちが有名ですが毛越寺にあった金堂円隆寺のほうが更に大きく煌びやかであったと言われています。

しかし、二代目や三代目は大概初代を超えようと張り切るのが常ですから毛越寺もそう言うことだったろうと思うんであります。
それにしても兵どもの馬鹿野郎ってことで伽藍や堂の全てが消失しているのは誠にもって残念であります。

と、ここまで毛越寺を持ち上げましたが私ゃ寺を見に行ったわけでは無く、平安時代の浄土庭園を復元したと言われる庭を見に行った次第であります。


バイク50円 閑散とした駐車場

あれです、最初に行ったのは中尊寺の駐車場だったんですがあっちは手前の入り口に近い駐車場はほぼ満車の盛況でありました。

で、ほんとは中尊寺を見ても良かったんですが混雑ぶりと、入場料が800円というのに恐れをなして通過したのが本音であります。

入場料は700円は微妙

入場券を買いに行って嫌なものを見ました。
500円から700円に値上げしました、とのおことわりであります。
しかし、見たくて来たんだから700円を惜しんではならないと嫌がる自分に言い聞かせ入場した次第であります。

自分にも彫れそう なんちゃって

いや、まず足を運んだのが宝物館でありましたが、小ぶりの建物に控えめな展示物で結構な薄味でありました。
はっきり言って眼を見張るようなお宝らしきものは無く、現存しない物の説明書きが多いのが特徴かと思いました。

岩手といえば 新渡戸稲造

芭蕉の「夏草」の英訳の碑があったんですが昭和42年建立と言うのがどーも、なんちゃって。

左の石碑に芭蕉直筆の「夏草」が

いや、芭蕉がこの地を歩いたのは元禄二年だとすると毛越寺その他はたぶん荒れ野に近いものであったと思うわけですが、そこから兵を思うなんぞはなんともはや、であります。

浄土庭園 大泉が池

いや、浄土庭園にも色んな形式があるのは知っていましたが、これは結構シンプルな物だと思うんであります。
いや、下手な蘊蓄はナニなんですが、やっぱし海を作ったのか池を作ったのかの違いが如実に出ていると思うのであります。
だから、良い塩梅に配された松が広がりのある空間を作り、松と抱き合わせて立つ杉の大木も海を想わせると感じた次第であります。
で、歴史は疎い自分ですが毛越寺の庭園からは黄金輝く平安文化と藤原氏の栄華をそこはかとなく感じたのであります、なんちゃって。

力強い石組みと思いました

いや、男根にも似た石は「池中立石」と言うのだそうですが見方としては池の奥の山を借景として成り立つわけであります。
で、浄土庭園を回遊しながら立石を見た自分はイスラムの教えを思ったのでありましたが、説明は省きます。

と、言うことでスタスタと歩けば1時間とは掛からない毛越寺一式を2時間近くも歩き回りました。
いや、実は庭園のあちこちで松や杉の枝払いをしていたんですが高所作業車のは入れない中の方はロープを張ってクライミング剪定をやっていたわけです。
そんなわけで庭を見ていたのが1時間で残りは木に登っている庭師の手捌きやらを観察していたと言うのがオチでありまして、いやぁ、良い物を見せていただきました。

さて、バイクにまたがって時計を見れば12時でありましたが、本日の昼飯は高速のパーキングで食べる予定なのであります。
と、言うことで平泉から国道四号で一関に入り東北自動車道の上り線に乗ったのであります。

で、それなりのスピードで15分も走ると宮城県の北端の金成パーキングに着くんですが、ここは小さなパーキングですがメシが美味いところなのであります。

かき玉そば 560円(税込)

世の中には二八蕎麦ってのが有名ですが、この蕎麦は八二蕎麦でしてつなぎが八割だと自分は思うのであります。
しかし、この蕎麦粉とつなぎの配分はしょっぱい汁との相性が抜群でして食欲をそそるのであります。
なんと申しましょうか、言うならば下品な美味さが癖になる感じでして恐らく関西の人は口にした瞬間にぶへっとなる類のものかも知れません、かな?

いや、添えられているかき揚げが最高でして、サクサクのパリッパリなのであります。
これを煮染めた醤油のような出汁に沈め蕎麦と絡めて口に入れればえも言われぬ旨味が広がるのであります。

しかし、あまり噛み締めても良く無く、質の良くない油を感じる前に飲み込むのが良いわけであります。

あれです、かき揚げは一見すると小エビのような赤いものがたくさん入っていますがそれは全て人参でしてエビなんてのは欠けらも入っていません。
ついでに言うと卵を落とすのは汁のしょっぱさとかき揚げの油を中和するのが目的であります。

で、この手の物なので食券を買ってから食べ終わるまでに10分もあれば終わっちまうわけであります。
なので缶コーヒーを買いベンチに座りボケーっとし、久々に魂を解放したのでありました。

さて、ここからは家までノンストップであります。
が、高速で一気に走るのもつまらないので古川インターで降りて一般道を行くことにした次第であります。

岩出山から中新田を抜け大和町を通る国道457で我が家まで大体50キロ。
到着時刻は2時半だなと思ったらピッタリ読み通りでありました。

家の近くで給油したら9リットル入りました。
走行距離は240キロ、高速代が2700円くらい。
入場料が700円で蕎麦代が560円。

えっ? ガソリン代も入れると5220円も掛かったの?
ひぇ〜 また散財しちまった、なんちゃって。

  あー楽しかった、と。














コメント (3)
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ツーリング その2

2020-10-31 17:07:24 | ツーリングと山と温泉
寒さに震え這々の体で逃げ込んだ宿は想像したよりも大きく、遠くから見たときは立派で期待が持てたのですが、投宿してみるといろんな面で少し残念な宿でありました。

まず、大きな残念は、自分の部屋以外はどこも寒いのであります。
コロナ禍に対応して換気を施しているからと言うことなのでありましょうか?
この宿は自分の部屋以外は廊下も風呂場も食堂も、どこへ行っても寒いのであります。

極め付けは露天風呂なんですが、脱衣場が吹き曝しで寒いのは野趣に富んでご愛嬌としても肝心の岩風呂の温度がやけに低く入ったは良いけれども身体が温まらず湯から出られなくなるのであります。

いや、熱い湯が好きな自分なので余計にぬるく感じるのかと思ったのですが東北の温泉巡りツアーで来たというお客さんもぬる過ぎると語っていたので間違い無いと思うのであります。

で、次の残念は大浴場の設備が汚く見えることであります。
浴槽内の側壁に苔のようなものが生えていてそれが剥がれて漂っているのであります。
いやいや、普通に洗っていればあんなものは無いはずと思うんですがどーでしょうか?

まっ、それが温泉の特徴と言われるとなんとも言えませんが私ゃ他の温泉でこんなのは見たことが無いので汚く見えた次第であります。

いや、老朽化は良いのでありますが、それだけでは無いと思うのであります。
で、大浴場のお湯の循環はしているんですが出てくるお湯が浴槽よりややぬるいのであります。
そして、熱い湯はどこから足されているのかとみると、なんと洗い場のシャワーホースのヘッドを外しパイプを継ぎ足して熱い湯を入れているのであります。

で、朝はこの仕掛けでは役不足のためか大浴場のお湯がぬるく、入った客は異口同音に「ぬるい、寒い」と語っていたのでありました。

さて、残念は他にもあったのですが良いところを探しますと、この宿の良いところは料理の味であります。
はっきり言って原価率はぐっと抑えられていると思う品々なのですが、それを工夫して美味しく仕立てていると自分は思うのでありました。
ここの料理人さんは腕が良いんでありましょうね。
見窄らしく見えないギリギリのところで踏ん張っているな、と私ゃ感心した次第であります。
が、料理に釣られてまた行くかと問われたら無口になりそうな雰囲気ではありますけど。

さて、昨夜は雨が強かったのでバイクが心配でありました。
朝起きて風呂に行きしなに見に行くと、屋根の下に置けなかったバイクはびしょ濡れでありました。

今時はバイクも優遇されて屋根の下やそれが無いところではバイク用のカバーなど貸してくれたりするんですがこの宿はどっちも無かったのでバイクは一晩雨に叩かれたので気の毒でありました。

で、風呂の後は朝食なんですが、会場は団体さんがあふれていたので30分ずらして行って見たわけであります。
しかし席は空いているけれども先の人が残した食器は片付けられていず、結局空いている席は無いことになるのであります。

人手不足なんでしょうね・・・自分よりも絶対に年上とわかる女性が数人、食堂で働いておりました。

まっ、自分で軽く片付けて席を確保したのですが、やっぱし料理は美味しいのであります。

いや、質素なんですが不足は無しという感じで、一品がそれぞれとても美味しいのであります。
なのであきたこまちの新米をお代わりしつつ、パンも美味そうだったので欲張ったらバイクパンツの腹回りがキツキツになった次第であります。

GoToトラベル 地域共通クーポン券

で、GoToで泊まったら2000円分のお土産券をくれたのであります。
いや、お土産だけでなく飲食にも使えるんですが自分は宿の土産物売り場で使い切った次第であります。
なんと申しましても使えるのは宿泊当日と翌日に限るわけでして持って帰って家宝にして飾るなら別ですが有効に使うには早い方が身のためと思ったわけであります。


スガちゃんまんじゅうは売れ筋だそうです

秋田犬の鼻くそは東北地方の民にはそこそこ有名でして土産というよりは笑いのタネに買う物であります。
そして、秋田といえば「いぶりがっこ」が名物なんですが、昨夜の夕食と朝食で食べて美味しかった物を買い求めた次第であります。
これで締めて2930円・・・と言うことで調子こいて買っていたらお土産券をオーバーしてしまいました。

そんなわけでお土産も買ったし、で後は一目散に我が家を目指したわけであります。

まずは国道46号で仙岩峠を越え岩手県は盛岡に入り東北自動車道に乗ったのであります。
いや、ここまでは合羽無しであります。
革ジャンの下にはフリースとインナーダウンとダウンベストまで着込みましたが朝の気温が3度なのでしっかりと寒かったのであります。

まっ、道が凍っていないだけ助かったのではありますが冬用のグローブ着用でも寒さで指先が痛いのであります。

それでも盛岡に入る頃には気温が8度まで上がりなんぼか厳しさも和らいだと思ったのも束の間でして花巻PAの手前で雨が降り出しまた合羽のお世話になったのでありました。

後はひたすら寒さと雨に耐えながら仙台までノンストップでありました。
家まで40キロ程度がと言うところでガソリンメーターが残り一つになり厳しいなと思ったのですが気合いで走りきろうと覚悟を決め家の近所のスタンドまで乗り切った次第であります。
で、給油したら12リットル入ったと言うことは残量は1リットルでして、まっ、肝を冷やしましたが実際はあと30キロも走れたのでありました。

と、なんだかんだで4時間近くもかかって帰宅しましたが、我が家地方も時雨模様の雨でしてバイクを洗ったのは夕方になってからでありました。

走行距離 510キロ
使用ガソリン 20リットル

宿代と高速代とガソリン代と雑費で2万円のとても寒いツーリングでありました。



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ツーリングに行って来ました。

2020-10-30 16:27:56 | ツーリングと山と温泉
まっ、昨夜も断片をUPしているのでもはや新鮮味は無いのですが、一応儀式として書き留めないと気が済まないのでご容赦ください。

今回のツーリングのテーマは「庭」でありました。

自分も庭師見習いなので人様の作った庭興を見て勉強させてもらっているわけであります。

で、まだ修行も駆け出しの頃に親方から「東北に見るべき庭は無い」ってなことをきっぱりと言われたのが忘れられないわけであります。
その時、東北で強いて言えば平泉くらいのものか、と言うのと、言ってる意味がわかるためには京都や奈良を始めとする基本的な庭の趣がわかっていないとダメだ、と言われたのであります。

で、あれから結構な庭を見たり自分でも少し弄ってきて、己の見方と言いますか、まっ、好きな庭の形なんてのが定まって来たわけであります。

そんなわけで、この度は「紅葉と庭」ってな趣を求めて秋田県のかつての大地主の庭など見に行ったのでありました。

さて・・・秋田の庭はどんな感じだったのでありましょうか?
では、道順に従って行きたいと思います。

10月29日、仙台の朝は晴れて温かでありました。
このまま行ければ良いのだが、と思いながら家の近くのETC乗り場から東北道に乗った次第であります。

家を出たのが遅く途中でガソリンを入れたりして、高速に乗った時刻は9時20分頃でありました。

高速に乗ってすぐは寒さを感じることも無く、仕事で急ぐ車の早い流れに乗って快調でありました。

が、北へ向かうにつれ雲行きは怪しくなり、北西の風も強まり嫌な雰囲気が漂ったのでありました。

で、岩手県は北上ジャンクションで秋田道に入るわけですが、ここら辺りから気温もぐーんと下がり寒いと感じるようになった次第であります。

余談ですが・・・体感温度と風速の関係ってのがあるわけですが、テレビの気象予報士さんなどが「風速1メートル増すごとに体感温度は一度下がると言われています」なんてことをのたまいますが、これは嘘であります。

それがホントーなら気温10度の時に風速20メートル吹いたら体感温度は氷点下10度な訳ですが、そんなことは無いのであります。
詳しく書くとナニなんですが、リンケの式ってのがあって体感温度=気温-4×√風速ってなっているそうであります。

で、何が言いたかったのかと申しますと・・・高速道路を時速100キロで走っている時の風速は28メートルくらいなので体感温度はめっぽう寒いと、それが言いたかったのであります。

さて、秋田道に入って最初のパーキング「錦秋湖SA」に立ち寄りました。
家を出てからかれこれ1時間半ほど走ったわけで、トイレタイムであります。
で、トイレからバイクに戻るとパラパラと雨が落ちて来てまして、高速の掲示板も「この先雨」と出ていたので合羽を着用した次第であります。

なんと申しましょうか・・・もっと早く着るべきであったと、合羽の防風性能による絶大な保温効果に萎えかけていた気持ちが救われたのでありました。

で、ここでスマホナビを最初の庭の目的地「旧池田氏庭園」にセットしました。

今回は6つの庭を下調べして来たんですが、どーも下馬評によると池田氏庭園が本命らしいのでいの一番に行くことにした次第であります。

と、言うことで池田氏庭園に向かおうと高速を降りて走っているとラーメン屋の看板が目に入ったのであります。
それは家の近所にもある「幸楽苑」なのですが、結構辺鄙なところに来ていましてここを外したら昼飯にありつけない恐れがあったのであります。

そんなわけで池田氏庭園は後回しにして幸楽苑でプレミアム中華と半チャーハンを食し、身体を中から温めて目的地を目指したのであります。

いや、飯を食べると身体が中から温まると言いますか、寒さが骨まで届いていたのが精々筋肉止まりになって救われました。

さて、ラーメン屋から池田氏庭園までは15分ほどでしたが、残り少なくなったガソリンも入れなくてはと言うことで少し遠回りでしたがスマホに出ていたガソリンスタンド経由で辿り着いた次第であります。

まだ小雨がぱらついていたので合羽を着たまま受付に行き300円の入園料を払って入らせていただいた次第であります。

池田家 正門

秋田県は大曲の大地主である池田家の庭を見に来たわけですが、池田家ってのは大正時代の東北の三大大地主の一人で、その規模は所有田畑1200町歩で小作人が1250人もいたそうであります。

ちなみに1町歩は1haで3000坪なので360万坪、東京ドーム253個分であります・・・って、余計に想像つかなくなりますかね?

で、庭を作ったのが長岡安平という造園家なのですが、自分の認識では古典的庭師の造園では無く公園的な作庭をすると認識していた人であります。

無難な風景ですけど

さて、この施設は池田家の資料館みたいなものでして特別庭を強調しているものでもない様子でありました。
なので古い建物と民具などの展示もあり、どちらかと言えば庭に金はかけていないなと、自分は思った次第であります。

石灯籠越しに洋館を見る位置が一等地か?

で、庭仕事をしていた人に「この庭はどこから眺めるのが一番ですか」と問うてみたのですが返事は「どこだべなぁ〜木が大きくなって纏まらねぇんだな」とのことでありました。
確かに、自然樹形といえばそーなんですがここは作られた庭なので好き放題に伸びた姿は自分としてはイマイチと思いました。

婆様が鎌で草取りをしていました

と言うことで、建物や文化的な展示物には興味がないので軽く1周して終わりました。
で、洋館を奥にして手前に池と雪見灯篭ってことで自分は青森県の「盛美園」を思い出しますが、まっ皆までは言いますまい。

で、次に向かったのが「坂本東嶽邸」であります。

威厳のある門構えであります

ここの拝観料も300円でした。
で、どー言うわけか入ってすぐの券売所には「千屋断層学習館」なる建物があって入場すると有無を言わさず明治29年の陸羽地震の説明が始まるのでありました。

苔と石の塩梅がとても良いものでした

いや「庭を見に来たのですが」とやんわり言ったのですが係りの人は滅多にこない客を捕まえたからか熱心に説明してくれたのでありました。

そんなわけで、一通り未曾有の大災害の講義を受け庭の見学に回ったのは30分後でありました。

茶室があって奥の離れまで飛び石を配した庭は落ち着きと趣のある静かな庭でありました。

もう少し見通しが良ければと思うんですが

なんと申しましょうか、お金の問題とは思うのですが、樹木が伸びすぎ庭の手入れが行き届いているとは言い難いと自分には思えたのですが、まっ、余計なお世話であります。

と、言うことで、ここの庭は自分としては好きなタイプの庭でありましたし建物も大正時代の味わいがそこはかと無く滲み出ており靴を脱いで上がりたかったのですが如何せん合羽を着ているしバイクのブーツを脱ぐのも面倒なのでやめました。

で、もう1軒くらい行きたかったんですがどーにも雨脚が気になりまして、すぶ濡れになる前に宿に入りたくなったのでありました。

そんなわけで庭巡りは呆気なく頓挫し、一路田沢湖高原温泉を目指した次第であります。

で、田沢湖の曲がり角まで来た頃、雨が止んでいたので湖水を眺めに走ろうかと思いましたが宿とは反対方向なので思いとどまりました。

で、至る田沢湖温泉・乳頭温泉の看板を見つつ登って行くと勝手知ったる秋田駒ケ岳の八合目まで登れる山岳道路の角に来たわけであります。

ここの八合目の小屋には何度か泊まって朝一で駒ケ岳に登るなんてことをやっていたので懐かしくほとんど無意識に曲がっていたのでありました。

小屋は冬仕舞いで窓は板で閉ざされていた

いや、登り始めてすぐに後悔しました。
雨がまた降り出したのもナニなんですがそれよりも気温の低下が半端無くクラッチもブレーキも握れないほどに悴んだのであります。
そして、登るにつれ落ち葉が多くなり濡れた路面と相まってABSが作動した時になるピーっと言う音が鳴りっぱなしでありました。

と、まぁ、登り切った八合目駐車場には車も人の影も無く限りなくさみしい思いに駆られ軽く雪化粧した駒ヶ岳と愛車の写真を撮ってすぐに降った次第であります。
この時、雨は霰のような雪に変わったのでありました。

光る田沢湖の湖面

で、八合目あたりだと木々は葉を落とし裸でして、少し下ると終わった枯葉色の紅葉であります。
そして、さらに下ると今が盛りの紅葉なんですが、その時、一瞬でしたが日差しがあり山が燃えたのであります・・・が、カメラを取り出す間も無く日は陰りましたけど。

で、田沢湖が見える所が数箇所あるんですが、差し掛かった時に微かに陽が射して来たのであります。
もしかしてこれは、と慌ててバイクを止めカメラよりも取り出しやすいスマホを構えたら大当たり・・・でも、スマホの解像度ではトホホなんですけどね。

と、言うことで身も心も悴んで宿に到着してチェックインしたのが午後四時でありました。

つづく













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