カブッチでお出かけ
団地から降りて田圃ヘ行くと「野焼き」をやっていた
昨日、友人が大きなバイクで遊びに来て、バイクの事など、アレコレ話をした。
やっぱし大きいのはカッチョ良いなぁ~タイヤが太いなぁ~速いンダベなぁ~と、おっさんの愛車「カブッチ」110ccの十倍の排気量の1100ccのバイクを眺めて唸った。
で、チョコッと、と言う事で跨がったんだけれども、障害者的左手は握力不足でクラッチが握れない・・・それで愕然とした訳だけれども、まっ、おっさんの愛車は天下に誉れの高いホンダの自動遠心クラッチな訳で、左手は動かさなくても乗れるから、と・・・言いつつ、かなりショック。
それでも本日は乗るぞと決めていた訳で、昨年九月から乗っていないカブッチに火を入れてみた。
いや、PGM-FIと言うのか? まっ、インジェクションです・・・寒い冬に放ったらかしで薄いシート1枚を着せられて寒空に置かれていたと言うのにセルを軽く回したら掛かっちまいました・・・なんてぇ奴だお前って奴は・・・カブッチはたぶん♀でスゼ・・・おっさんに乗って欲しくていつ来るのかしら、と待っていたに違いない。
車が来ると怖いから、まずは田圃道へ
田圃道へトコトコと乗り出すと土手では野焼きなどしているし、田圃道を散歩する人もそこかしこに居て、すっかり春だわなぁ~と、しみじみ思った。
写真を撮るのにバイクを停めて久しぶりにじっくりと眺めたら・・・ありゃぁ、クランクケースが新品なのは気づかなかったぞ、と、言う事で、こうなるとシリンダー、と言うか、エンジンブロック以外は全部新品なんだろうな、と思った。
で、一番感動したのがシートです・・・なんだかとても座り心地が良くて、フンワカフンワカしているのです。
ドーなんでしょうか?走行距離で8000キロ程度なんですけれども、そんなもんでアンコは潰れちまっていたんでしょうか? それとも、付け替えられたのはバージョンアップしているとか?
まず、ナンでアレ尻が快適でした。
裏山林道~大倉ダムへ
ホントは定義林道の雪の塩梅など見たかったのけれど、この足では見ても虚しいだけなので止めた。
いつものダムを横断する橋へ回って、お気に入りの場所からダムとオラが山、後白髭山を眺めた。
ダム湖を渡る風は未だ冷たく、新品の35リットルのGiviのボックスには、慣れ親しんだ合羽が入っているので着ようか着まいか迷ったのだが、ゆっくり走れば日差しが助けてくれると言う事でそのまま先へ。
後白髭山にも坊主岳にも例年以上の雪が見られる
情けない事に、オラが裏山として親しんでいる後白髭を見ていたら泣けて来ちまった。
いつもなら例年にない雪を頂く白髭山と坊主岳に登りたくてうずうず・・・いや、たぶんこの天気なら狙って行っていただろうと思うのだが、今のこの足ではとてもじゃないが登り切れない・・・そう思うと泣けて来た。
カブッチと後白髭山
完調と言うか、まるで新品のような感触のフロントブレーキを握っていると、あの日、あの事故の時、フロントブレーキをもう一寸真面目に締めていたら・・・バイクは停まらないまでももっと減速してからぶつかったのかもな、なんて思ったりもして。
まっ、今更後の祭り・・・いや、砂利や泥や岩の山道を頻繁に走るおっさんのバイクのフロントをアスファルトの道に合わせて締めていたらそれこそナンボ転ぶか分りゃしなかったよな、などと自分に言い聞かせていた。
雪解けが進むまでダムの水は少ない
ダムに出るまで、殆ど車の往来の無い山道を来たんだけれども、観光名所「定義山」へ続く県道に入ると対向車も後続車も途端に増えた。
50キロ制限の道をメーター読みで55キロで走ったのだが後続車がもっと飛ばせと煽って来る。
あの日以前なら3速に落として加速し、バーカこの糞やろう、とやるんだけれども、今は怖くてアクセルが開けられない。
いや、もう痛い思いは沢山だから、何か有っても避けられるなり停まれる速度に自然となっちまう。
大好きな場所 ここで何度もカブッチの写真を撮っている
バイクって裸だもんな・・・鉄板で覆われた車にブチ当たったり、硬いアスファルトの道に投げ出されたらどーしたって痛いよな、と、今まで微塵も思った事の無かった当たり前の事を今更ながらに噛み締めた。
ガキの頃には何度もバイクで転がったけれど大けがはしなかった。
まだ市電の走っていた頃、雨で濡れた線路にタイヤを取られ派手に転んだ事が有った。
その日、雨だったから普段は絶対に被らないヘルメットを被っていて、それが分離帯にぶち当たって割れたけど大した怪我はしなかった・・・だからと言う訳でもないのだが、自分がバイクで怪我をするなんて考えた事は無かったし。
泉ヶ岳・北泉・黒鼻・坊主・後白髭、これだけ見える場所は、内緒だ
ダムからの山道には水捌け用のサイピングが施されていて・・・要するに立て溝が切られていてカブッチの細いタイヤだと溝に煽られると言うか、微妙にふらつくのだ。
以前は気にはしてもアクセルを緩めるなんて事は無かったのに今日はビビってバイクを倒せなくて減速しちまった。
まっ、カブなんだから山道攻めてもたかが知れてるし、還暦近いんだからそう言うのは止めて当たり前なんだけど。
大倉ダムから七北田ダム方向へ回り住吉台団地の中を抜けて家に戻った。
一周50キロ、1時間半か?
ほんと、半年振りだからと言う事じゃ無くて緊張した・・・まっ、寒かったからで、身体が本調子じゃないからイマイチ乗れなかったと言う事にしたい。
あの道を走って一度もステップを擦らなかったのは初めてだった・・・ナァーんちゃって。