緊急家族会議の結果が出た・・・
いや、会議の結果を報告する前に、会議に参加したメンバーを明記する必要があるだろう。
それは・・・私と、女房の二人である・・・犬と娘は意見がキャンキャンなので省いた。
議題は幾つかあるのだが、最大の懸案事項は・・・爺様の車をどうするか? だ。
結論から申し述べれば、五月に車検がくるんだが、それは取らずに処分するという事になった。
いや、爺様の免許は昨年書き換えたんだけれども、全ての試験に合格して居り、私が隣に乗って運転を見てもほとんど問題はない。
強いて言えば無駄に広く開けすぎる車間距離と、随分手前から挙げすぎる方向指示器が気になる程度か。
爺様には認知症の気配は未だ無い・・・が、咄嗟の時の「認知・判断・行動」と言う一連の動作は年齢相応でやや鈍い。
どのくらい鈍いのかというのは中々表現し難いのだが、少し狭い田舎道で路肩に寄れずに対向車を無視し、居なかった事にして走り続けるババアよりは確かだとは思う。
さて、90歳を過ぎた年寄りに考えられる事は、今日と明日は違うかも知れないという事で、もっと極端な場合もあり得るかも知れず、出掛けて行った時にはマトモであったが、出先でおかしくならない保証は無い、と思うのだ。
いや、今年還暦の私とても爺様程には確率的に高く無くても、若い頃に比べればあらゆる面で衰えている訳で、車を運転中にクモ膜下出血で逝ってしまった、など度言う事も・・・まっ、それは自分の親父なんですけれども・・・血筋であるから尚の事可能性は無くはない。
と、言う事で・・・車は処分し、運転する時には誰かと同乗に限る、と言う結論に達した訳です。
まっ、自分の車が無くなれば運転はしなくなり助手席専門になるのは目に見えるので、事実上は、爺様の車人生はこれにて終了という事になると思いますが・・・。
爺様は未だ責任能力的にもきちんとしてる人なんで先回りし過ぎという感も否めないかと思いますが、しかし、やっちまってからでは一家が総出で不幸になっちまいます。
いや、金銭的な事は保険でカバーできたとしても精神的な物はどうしても残りますから。
それを思うと、爺様には可哀想ですが、しかし、一家全体の幸せ維持のために、ここは一つ、堪え難きを耐え・忍び難きを忍んでもらうという事になった次第であります。
「寝たきり」の分岐点――ちょっとした「選択ミス」が、あなたと家族の人生を大きく変えていく
いや、寝たきりになるのは時間の問題と、期間の問題でして、いつかは来る訳であります。
一昨年の婆様の時には、寝込んだ期間はほぼ半年でありまして短い方だと言われますが、家族としては大きな異変であり、負担でありました。
何が一番大きな負担かと言いますと・・・弱って行く姿を見続ける、精神的な辛さでありましょうか?
我が家は病院に入れずに自宅で看取ったもんですから、家庭内24時間態勢をしいていました・・・と、言っても係は殆ど女房一人でありましたが・・・後に娘が参加して助かりました。
余談ですが、こんな時に男は、ホントに役に立たないもんであります・・・私だけか?
今は未だ自分の布団の上げ下げも平気ですし、趣味の畑も大工の真似事もやっています・・・でも、必ずその日は来る訳でして、その準備と覚悟は怠れない訳であります。
これは、家族のつとめでありまして、順番ですからね・・・特殊な事じゃない訳です。