じじい日記

日々の雑感と戯言を綴っております

津軽に名庭あり の雑談

2023-06-21 18:08:01 | 日記的雑談
あれです、津軽地方を訪れたのは遠い昔でして、それは一昨日と一昨々日だったのでありますが、感動の記憶は鮮明でして、今も目を閉じればくっきりと雪の重みに耐える松と石の庭を思い出すのであります。

と、言いつつ、訪れた一昨日は完全に初夏の様相で雪なんか欠片も無いんですが、私の心にはその姿が見えたのであります、なんちゃって。

津軽の庭は「大石武学流」ってな流派の庭でして、津軽でも弘前市・黒石市・平川市と、狭い地域に存在する固有の流派のようであります。

まず、最初に訪れたのは弘前市の国指定名勝「瑞楽園」でありました。

この庭は水の無い「枯山水」でして、庭を歩いて楽しむ回遊式とは一線を画するものであります。

で、ここが肝でして、んじゃぁ何処から見るように作られた庭なのかって事ですが、大石武学流の庭には必ず立派なお屋敷がありまして、そこの座敷の何処からか眺めるように作られて居る、と私は見たわけであります。

が、例えば、日本庭園で石があれば大概は造園の約束事を踏んで配されるわけですが、それが、例えば京都の庭のような据え方では無いのであります。

あれです、瑞楽園は枯山水なので池泉回遊式などの、見て周る自由さは無いのですが、それにしても飛び石も名前だけでして、靴ぬぎ石からどれもが遠く最初の一歩さえ拒まれて居るのであります。

で、靴ぬぎ石からは二つの飛び石の線がありまして、左の先にはひと際大きくて威厳のある「礼拝石」(らいはいせき)があって目を引くわけでありますが、この石までの歩幅は人が歩けるものでは無いし、また礼拝石には人が上がることは禁忌であります。

で、右の飛び石の先には「蹲踞」(つくばい)が据えられて居るんですが、これも実用は考慮されていず、と言うよりも飛び石から手が届く距離には無いのであります。

と、言うことで、縮尺が変と言いますか、見せるためだけの庭といいますか、歩かせたく無いとか、触られたく無い庭って感じがするのは私だけでありましょうか。

あとあれです、必ず据えられて居るのが「野夜灯」(やどう)と呼ばれる灯篭なんですが、これが自然石を主体に趣のある形をしてまして、他では見られない野趣に富んだ灯篭でありました。

で、枯山水の池の先には築山があって枯滝や各種役石を配するのは日本庭園のお約束と思いましたが、まっ、いいでしょう。

そんなわけで庭を見た自分の感想としては、京風の作庭の手法を取り入れながらも、京都の箱庭のようなちまちました感覚を嫌った津軽衆が大らかに作ったらこーなった、と言うのはダメでありましょうか?

おおっと、お風呂が沸きましたので、んじゃ・・・金平園へ続く

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