気仙沼を訪れて、私たちも何かお役に立てるアイデアが出せないものかと思っていたところ、TDA(NPO景観支援機構)でJIA(日本建築家協会)前副会長の河野進さんのお話を伺う会があるとの知らせをいただき、顔を出しました。河野さんは学科だけでなく、大学時代のクラブ活動の先輩でもあります。
河野さんはJIA活動の一環としていち早く被災地を視察しています。
女川や大槌、石巻を含む多くの被災地を訪れ、建築構造別に破壊の原因究明に役立つよう調査をしています。
RC造でも完全に天地が逆転しているものがあることには驚きました。津波の高さ、速度、くり返しの衝撃、建物の浮力(理論的には比重の大きい液体である汚泥の方が更に浮力は増すという説明も聞きました)等を考えると現に起こっていることに納得せざるを得ません。
河野さんからは、復興に向けての斬新なアイデアもうかがいました。
そのアイデアを私が勝手に披瀝するわけにもいきませんが、巨大な堤防をつくるとか、丘の上への全面移転とかの画一的な発想を越えた、津波への防御と美しい町作りを両立させる都市デザインマインドに満ちたアイデアです。
復興のためにはみんなで共有できるイメージ豊かで柔軟性に富むアイデアが求められます。
復旧から復興に向かう今こそ建築・都市デザインの専門家としての役割を果たすことが期待されています。
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