コロナ禍が、恰もまるで収まっていきつつあるかのように世間は振舞いつつあり、野球場やイベント会場などは盛況を取り戻しつつあるし、旅行業者からはパック旅行などの広告物が毎日のように郵送されてきている。しかし、本当に収まりつつあるんだろうか。オミクロン株は感染力が強い割には軽症化しつつあるということも本当なんだろうか。2020年から続き、感染研等の専門家と称する連中は、様々なことを述べて来たが、本当に信頼がおけるのだろうか。彼らが話したことが全て当たっていたんだろうか。
人口動態調査では、昨年から全国の死者数が増加していることが明らかになっているが、コロナでの死者数として発表されている数字は、今までで3万1千人余りしかいない。したがって、死者数の急増は、コロナ以外で亡くなっている人も増加しているとしか思えない。一説によると、コロナ禍での医療機関等への受診控えなどによるのではないかとのことだが、どうも釈然としない。例えば、知らないうちにコロナに感染していて、その後遺症が遠因となって持病が悪化した結果ではなかろうかと想像する。何しろ、我が国の政府は、コロナに対する十分な検査体制を確保出来ず、コロナ後遺症の実態調査も十分に出来ていないのではないか。何よりも、空気感染が主な感染経路であることを長く認めようとせず、未だに、アクリル板や手指消毒に重きを置いた感染防止対策を取ってはいないだろうか。空気感染が主であるとすると、換気対策が十分に取られていない狭い飲食店で飲食することは、コロナ感染の危険性が大きいと言わざるを得ない。それなのに、実態は、そんな店でもアクリル板わ置いてあるだけで堂々と営業し続けているし、最近は、小・中学生や幼稚園・保育所、学童施設などでの感染例が多いにも関わらず、年少者へのワクチン接種も行き渡っているとは言えないのではないか。また、気温が暑くなってきてからコロナの新規感染者として発表されている数が再び増加しつつある。規制緩和や参議院選挙などで人出が増えていることから増加するのは当然だとしても、一つには、換気機能が付いていないエアコンのかかっている室内で過ごすことが増えているのも、感染者数の増加原因としては考えられないだろうか。
政府は、感染症対策として日本版CDCを立ち上げるそうだが、またぞろ医系技官や感染症の専門家と称する頭の固い人物を組織のトップに持ってきたとしても、機能するとは限らないことは、この三年にも及ぼうとするコロナ禍の医療機関や行政機関のドタバタ劇から見ても明らかではなかろうか。もし、そのような機関を新設するなら、既存の各行政機関や、古い体質の残る医療部門、何よりも利権争いとアピール合戦に終始している政治家どもからの反発や利権争いを乗り越えて行けるだけの、手腕がある人物をトップに持ってくるべきだが、岸田首相に、その覚悟や算段はあるのだろうか。疑問に思う。