conscience

my diary

性搾取とlgbt法案についての私的考察

2023年05月25日 | 日記
 lgbt法案が話題になっている。LGBTqの人達に対する理解を促進する為の法案だそうだが、私は、この問題について欠かせないものは、異性間であれ、同性間であれ、性による搾取構造を許すべきでは無いという論点ではないかと思う。戦国時代やそれ以前から、武家や寺社においては、大名や寺主などが、若い小姓などの若い男性と関係を持つという、お稚児さんと呼ばれる文化があった。女性間でも、大奥など、閉鎖された女性のみの空間の中においてレズビアンということがあったかもしれない。しかし、ここで問題となるのは、権力者や上に立つ者が、その権力を使って、目下の者の性的自由をも支配するという構造ではなかろうか。吉原などの遊郭では、女郎がいて、異性の遊客に性を提供していた売春があったし、男性間でも性を売り物にするような売春宿もあった。今でも、援助交際やパパ活と呼ばれるものは、自らの性を金銭を対価に提供する売春行為である。女性が社会に進出して直面するのは、異性によるパワハラやセクハラであることも多い。週刊誌の伝えるところでは、ジャニーズの問題や猿之助の問題も、上の立場の者が、その立場を利用して、それを断れない目下の者に対してセクハラ・パワハラを繰り返していたことだと言う。
 私は、LGBT法案に反対するものではないが、それと同時に、性による搾取の問題も論議すべきものだと思う。性は、極めて個人的なものであるとともに、それが権力構造と結びつくと、セクハラ・パワハラの温床ともなりやすい。売春防止法が施行されて長い年月が経つのに、未だに売春は跡を絶たないし、むしろ、性文化の解放の進行とともに、パパ活などを隠れものにして、金銭的に困窮した若い女性が性を売るような行為が社会の水面下で多くなっているように思う。性行為は秘密にされることが多く、その反面で、その欲望が金に換えられることも多い。売春婦は大昔からいたということを言う人もいるが、本来、性は売り物にされるべきものではなく、個々人が大切にすべきものである。我が国では、性を教えることが忌避されてきて、まともに性教育が行われていない。性教育の完全実施とともに、性行為は愛情に伴う双方の同意に基づく行為であることも教えるべきではないか。一方、性感染症も増加しているし、子宮頸がんなどはウイルス原因によるものが多いということも、公教育の場できちんと教える必要がある。

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