福音の道しるべ 16
神は今でも、天国で人と一緒に住みたいと望んでおられる。なぜなら、神の愛ははかり知れないからである。ところが神は、罪に耐えることがおできにならないので、人が罪を犯す限り、神と共にいることはできないのである。人間の罪深い性質は征服されねばならず(勝利する力はキリストの賜物)、罪を永久に捨て去らなければならない。この働きは、神と人との協力関係がなければできないのである。この事を踏まえ、聖所というひな形を通して、神がどのように私たちを救おうと計画なさったか、また神に近づき、創造主と共に住むにはどんな経験をしなければならないかを吟味していく。
聖所の経験は、罪を犯した人が、身に傷や汚れのないいけにえの子羊(または山羊かハト)を選ぶときから始まる。罪人は、自ら犯した罪による自責の念のゆえに、心の平安を失ってしまっている。残ったのは、良心の呵責と、迫りくる裁きへの恐怖心だけである。罪悪感にさいなまれ、人生における喜びが消え去ったことを悟る。そして赦しを切望するようになり、神の恵みを懇願する。