第一部:歴史と預言
聖書の預言の確実性
最近の地球環境学を研究する科学者たちの発表によると、私たちが住んでいるこの地球は、温暖化のために、南・北極の氷河などが海に溶けて海面が上昇しています。そして、それが原因であらゆる大陸が水没する可能性があると、力説しています。中には、それとは逆に、この地球が再び氷河時代へ逆戻りして(進化論者の仮定)、すべての生態系が完全に絶滅することになるという学説を発表している科学者もいます。
また天文学者たちは、私たちの地球が宇宙空間を漂う彗星とぶつかる確率がだんだん大きくなっているため、昔の恐竜を絶滅させた同じ危機が訪れると語っています。ハリウッドで作られるSF映画などでは、核爆弾によって地球が自滅し、わずかな生存者のみになるといった場面が多くあります。また、異星人によって地球が侵略されるといった類の話は、常に人気のあるテーマとして、選ばれています。果たして私たちが生きている地球の将来は、どのようになるでしょうか。
今でもこの地球は宇宙空間を高速で回転しています。私たちは今どこに向かっているのでしょうか?この地球は運転手なしに、当てもなく走りつづける惑星なのでしょうか?それとも創造主が計画を持って、摂理のままに地球の歴史を正確な目標向かって運行なさっておられるのでしょうか?誰がこの世界の歴史を導いているのでしょうか?100年後のこの世界は、どのようになっているのでしょうか?果たして私たちの後の世代は、未来に対して明るい希望を持つことが出来るのでしょうか?
私たちはこのような質問に対して、正確で確実な解答を聖書から発見することが出来ます。聖書の中にある預言は、天の神様こそが、この地球の歴史をご自身のみ心に従って導かれているという事実を、私たちに理解させてくれるのです。
聖書の預言がその言葉通りに、定められた時期と事件の中で、正確に成就していく事実を確認できるとき、一瞬先もわからない私たち人間は、神様の存在とそのお方の無限なる能力、そして私たちに対する深い関心と愛を発見出来るのです。私たちが住んでいるこの地球は、広大な宇宙空間の中に見捨てられた孤児ではなく、神様がこの地球の歴史を導いておられ、またご自身の計画に従ってその歴史を終わらす方であることを、聖書の預言の驚くべき成就のうちに発見することが出来るのです。
それでは、これから聖書の預言、すなわち、人類の歴史がどのように変遷していくのかをあらかじめ啓示して下さった、神様の預言のみ言葉を研究することにしましょう。その預言はダニエル書の2章と7章にあります。聖書は、神様が世界の森羅万象を美しく完全に創造されただけでなく、人類の歴史の流れをも、贖い(あがない)という大きな目的に従って導かれているという事実を、私たちに教えてくれます。アモス書3章7節には、このようにあります。「まことに主なる神はそのしもべである預言者にその隠れた事を示さないでは、何事をもなされない」。