話は沢登り第2部に移ります。
『山岳会入会、その後… <
第⑦話>』は、
「✖️✖️さん、明日も沢登りに行くバィ!」
と、会長さんの口から驚きの言葉が飛び出したのでした。
で終わっていましたね。
女性陣3人とご一緒させてもらった私の初沢登り体験は、ワクワク感満載で、会長さんと握手を交わした時の私は充実感に満たされていたのでした。
まさか沢登りの “連チャン” なんて考えてもいなかったことです。
行きたい気持ちはありますが、やっと体調が戻ってきた連れ合いへの気兼ねもあります。
人の良い会長さんは、前回、雨でお流れになった沢登りメンバーと再度、本格的な沢登りに私を連れて行ってやりたいとずっと考えられていたようなのです。
やや強引とも思われる “連チャン” の沢登りになったのも、ベテランクラスのそのメンバーとの調整の結果のようなのです。
会長さんは、私を誘うからには自分も行かないわけにはいかないと考えられています。
実は、会長さんは前日にも山に登られていて、ご高齢にも関わらず明日も行くとなると “3連チャン” になるのです。
私にすれば、
『そんな無茶な… 』
と思わされる会長さんのお誘いでした。
しかし、その唐突な言葉の背後には、会長さんの深い思慮や私への細やかな心配りやベテランメンバーとの複雑な遣り取りがあったのでした。
私は、帰りの車の中でその日の事や山岳会入会から今までの事、そしてこれからの事をグルグルグルグルと考えていました。
会長さんの家に着く頃には私の気持ちは決まっていました。
あとは、連れ合いにどんな風に話すかです。
ずるい私は家に帰り着くと、
「 … あのね、会長さんがね『明日も沢登りに行くから一緒に来い!』だって… 」
と、あの人の良い会長さんを “悪者” にしてしまいました。
連れ合いは、
「あら、そうなの…大丈夫?疲れてない?」
と、深く問い糺すこともせず、かえって私の体調を気にかけてくれたのでした。
という訳で、その日使った沢靴やらハーネスやらシャツやらパンツやら一切合切をすぐに風呂場で洗い、乾燥機で乾かし、バタバタと次の日に備えました。
翌朝、前日より1時間半も早起きし、おにぎりを握りカップ麺用のお湯を沸かし、ベテラン組の5人と共に脊振の沢に向かったのでした。
これは9月12日(日)の朝の様子です。
<つづく>