あたりまえの疑問が、また頭の中をよぎった
スピーカーでWEサウンドの代名詞といえば
WE555WとWE594Aだろう
WE 594Aは低域と組み合わせて使う高域用ユニット
色濃い魅力的なWEサウンドスピーカーと言えばやはりWE555をと言えるだろう
まあ、我がリファレンスWE755Aもそこそこだが、555の方がはるかに魅力的
組み合わせるホーンのバリエーションにもよるのだろうが、その魅力の多彩性は素晴らしいと思う
このドライバーが作られたのは1928年、昭和3年と言うからもう90年以上前の製品
この90年前の製品が、未だにその追随を許さず魅力的なスピーカーの頂点に鎮座している
と言ったら信じますか?
実は、私はそう思っています。
この555が日本や世界に与えた影響は計り知れないものがあると思います
メーカーや製作者、販売店など多くの方に影響与えたと聞いております
この555を目標にしたのか、基準にしたのか、多くの製品名にもこの名が使われています
人の声を忠実に再現する為に作られたコンプレッションドライバー
多くの技術者や、音楽家なども参加してその開発が行われたと聞いています
当時の花形産業、トーキー映画館の広い劇場空間で、
名優たちが演じる演技、演出に、更に音の魅力を加味し
輝きと芳醇な響きで、数百人もの観衆をその音で魅了したと聞きます
リアルで驚異的なエネルギー感、躍動感、聴衆の感情に響く音響こそが
WEサウンドの神話的な、
いや神秘的なものとなって、しかも90年経った今もその地位に君臨しているのだと思います
その後、諸般の事情でWEの終焉を迎え、多くの劇場で撤去された後も
感情のこもった声が命と言える、男性諸君なら誰でも一度はお世話になった
「某ジャンル」を上映する映画館では、その後も
WE555と15Aでなければ「その感情や、あの情景が伝わらない」
★注、個人的見解も含めてそう言った理由だと思いますが^_^
女性の声による演出が命の一部の熱狂的ファンがいる映画ジャンルでは、
WEが映画産業を離れた後も、WE555が使われ続けた逸話も耳にしております
代表的な555と15Aの組み合わせで聴く音楽は、私は個人的に「大吟醸サウンド」
だと思っています
音に余分な付帯や、まとわり付く雑味などを削ぎ落として、音の芯を聴かせる装置
※いや貴方の意見は違います、木製合板でクオーターは「音が消えちゃう」んじゃなくて
その為に敢えて、合板を使い雑味を吸わせて、音の芯だけを聴かせているんだと思っています
だから15Aは嫌な音がしない、声の良いところだけを上手く取り出し、美味しいところだけを増強しているような気がします
好き嫌いはあるでしょうが、ボーカルレコードを聴けば、
楽器の音は影を潜めて、ゆったり優雅にボーカルが浮き上がります
※いや、 楽器の音が吸われて楽器の数が減っちゃうとか、ゆったりじゃ無く遅くなるだけだとの、貴方のご意見はまた後でお聞きしますね
とにかくボーカル・レコードをそれらしく、雑味なく聴くには最適な組み合わせだと思います
いや俺は、情報量は減らさずに
木の響きを活かし嫌味な音だけ取り除き、ほとんどの音情報に魅力を加味すると言うなら
当然、13Aだと思います、
肌触りのいい木製ホーンの音を活かし情報を消さない為、
合板を使わず無垢材を貼り合わせてかなりの手間を掛けて木製ホーンを仕上げていますので
仕上げの美しさも含めて優雅なサウンドを奏でるホーンです
日本では関西のオッチャンんが魂を込めて作っています
いやいや、555は優雅で甘美なサウンドも魅力だが
やはり力強く迫力のサウンドが大きな魅力なんです、
と言われる方は
WE16Aなんでしょうね~
優雅な円を描きスムースなスロートと木製ホーンで雑味を除去する15Aと違い
全く雑味を除去せず、それどころか金属ホーンで元の音に更に「付帯音」を付加して増幅する恐るべきホーン
曲げて、捻って、折り曲げたスロートを使って、ホーンの出口でぶつけ合う凄まじいホーンが奏でる声は
優雅で甘美な歌声では無く、ドスの効いた迫力で、それはまるで閻魔大王の叫び声の様な歌声が聞ける・・・、
と思う^_^
16Aの迫力もいいが、あそこまで個性的にしなくても・・・・、
もっとスッキリ素直でしかもリアルな歌声を求める方は
WE22Aとなるんでしょうね
私、個人的には555との組み合わせでは、
これが一番素直で音のいいホーンだと思っています。
ほかのホーンと違って「リアルな音」なんですね22Aは
我がシステムでも、一応このリアルな22Aホーンレプリカを使っていますが、残念ながらドライバーが
ALTEC288Fc
555と同じタンジェンシャルエッジのダイヤフラムを使って、
励磁改良も行いかなり良い感じではありますが
あの555の重みや強さを兼ね備えた「魅力あるサウンド」が奏でられない
特性やレンジは288の方が優れている
現在の最新フェライトのドライバーの方が更に最新技術で特性も性能も優れている
最新ドライバーよりも、我が288FCは特性では劣っても、音質など様々な面で優れていると思ってますが
所詮 288ではいくら励磁改良しようが、金属ヴォイスコイルリングに改良しようが
決定的に
音が薄い
薄いからキツイ
キツイから魅力的に感じない
魅力が無いから、感動がない
感動的な魅力的なサウンドとは
優れた特性や数値では無く、聞き手の心に伝わる、音の厚み、力強さ、深み
全てが足りない我が288では
良い音で楽しんでいるが
感動的な音を目指すのは無理なのか・・・・、
と思いはじめた今日この頃です