ABE GUITARS

ギター・ウクレレ制作
フレット楽器全般 修理調整

Martin 1979年製 D-35

2009年01月18日 | ナット・サドル作成・調整
仙台で活動しているいがらし笑子さんから1979年製のD-35をお預かりしました。

 

左用を右用に改造しており、元のサドルの溝を埋めて切り直しているのがわかります。


ネックの反りに伴う弦高調整を行います。ヒーター修正を行った後、ナット溝も深くなっているので交換し、場合によってはサドルの交換が必要になってくるかもしれません。

ブレイシングを調べてみると、当然ではありますが、左用でした。右用ではロウアーフェイスブレイス(Xブレイスの内側のブレイス)は1弦側から伸びているのですが、左用なので6弦側から伸びています。理屈で考えると、左用に作られたものなので、右用に改造しても本来の音は出ない、と思うわけですが、弾いた印象は、最初から右用だったと思えるような、低音がドンと出て、高域とのバランスも良いサウンドです。音を聞いただけでは、元々左用だったとはわからないでしょう。ということは、ロウアーフェイスブレイスの位置は、右用左用関係なく、音にはあまり影響ないのか?という疑問も湧いてきます。左用の音を再現できないので比較検討は難しいところですが、今後の研究課題の一つになりそうです。

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