feel.

レンズを通してみえたもの。感じたこと。

ライカが人生に仲間入り。

Chateau Lafite Lothschild 2002.

2017年05月05日 | グルメ



大学生の頃に始めたワインの先物買い

一生続くであろう且つ酒飲みな親友を誘って始め、いつか人生の節目にでも集まって一緒に飲もうという話をしていた。

友人が記念日を向かえるにあたり遂に遂に開けることとなり、GWに予定を合わせて食事会を開いてくれたので名古屋にお出かけ。


まずはルイ・ロデレールのロゼ2010で乾杯!

7歳の年を取ったロゼシャンパンは既に熟成を迎えており、より優雅なローズゴールドの色合いを帯びていた。

香りも味も華やで凝縮されたものが口の中で弾ける、最初の1杯目にはもったいない位のシャンパンだった。


そして主役シャトー・ラフィット・ロートシルト2002

先にあけたルイ・ロデレールよりも8歳も年上だと言うのに、まったくもって齢を感じさせないというのが一番の驚き

様々な要素がぎゅっと詰まった華やかな香りで、色合いは力強い濃さで褐色を全く帯びておらず光を通さないほど縁いっぱいまで濃い紫色。粘度は高くない

かと言って5-6年前にテイスティングで味わった2004年の(つまり7-8年熟成)トップシャトーの時に感じざるを得なかった”飲むには早すぎる”という感覚はまったくなく、まさに飲み頃なのではないかと思う。

そして面白かったのが、コルクを開けた後に刻々と味を変えていったこと。

ボルドーグラスとブルゴーニュグラスも使っていたのだけれど、先のグラスのほうが開き方が違って俄然素晴らしかったこと。

過去にLes Forts De Latour2003(これも先物買いの品)を開けた時は獣のようなパワーに圧倒されたが、ラフィットは性格がぜんぜん違うらしい。

あくまでも紳士的というか、グイグイと主張はしてこない。

現役で第一線を走っているフランス紳士といったところか、自信と魅力に溢れている。

でもわかりやすく表に出さないところが玄人好みというか。

グラスに顔を近づけただけで如何にもクオリティの高い香りがわくわくさせてくれるし、口に含めば華やかで豊かな味に体全体が反応する。こんなの飲んだことないと。

これがワインの頂と言って差し支えないメドック格付け1級の中でも”王”と称されるワインの実力なのか。


素晴らしいワイン、素晴らしい料理、素晴らしい友人とのひと時。

先物買いで15年前に買って待ち続けた思い出も味の一つ。

おそらく現在の相場で大枚をはたいて買ってきても同じひと時は過ごせないと思う。

この日を夢見て始めたワイン貯金がまさに実を結んだ一日


一緒に始め、一緒に時を過ごしてくれた友人に心から感謝。


まだ熟成の余力はある凄いワインたちは、他に自分の分もある。

3人で3本を購入しその用途は各々に委ねられるが、願わくば皆で飲みたいと思う。

ワインのある人生って素晴らしいね。


追記、王様と呼ばれるほどのワインだからこそ15年もの長期にわたって熟成を続けているものの、それは王様だからこそ?

その前後に手に入れたワインたちは大丈夫なのだろうか。そろそろ栓を抜いた方がよいのだろうか…

ちびりちびり一生に渡って飲めればとは思うが、ワインの方が待ってくれないんじゃないかという心配の種も芽生えてきた。